再掲 若者がガランとして冷たい夜の列車の床にあぐらをかきスマホで話している そこには深刻な状況が見えた上体がゆれ突っ伏しそうになりながらの慟哭であった「ぼくはもうどうしてよいのか、わからないのです」あの日携帯などない時代わたしもまた旅の途上にあった 彼を咎める者あらばわたしがそれを咎めよう 答えが用意された現代彷徨うことは得がたく劇的なことなのだアウトロー コロナ禍は人の孤独にどう影響するだろうか