いいなぁ・・
と思ったとき
わたしは一秒ぐらい瞼をとじる
いつからなのか
覚えてないが
弟をなくし
近所の友を亡くして以来
時が過ぎるのを
惜しむように
記憶を目の奥に残そうと
していたようだ
それから・・
悲しみや
死がない世界にあこがれ
それを適えてくれそうな信仰に入った
すると不思議なことに
目をとじる癖は無くなったが
大切な何かも見えなくなった
それに気づき
その信仰から離れると
再び瞼を閉じるようになった
・・今でも
悲しいことは
憎いけれど
この世界に生まれて
本当によかったと思う