遥かな領域で
ひとつの課題がありました
『有限世界は保持すべきなのか』
これまで神々の思考において
人の単位の数秒間に
数億回のシュミレーションがなされ
それら有限世界は
試行のための使い捨てが良し
とされてきたのです
それは創造の栄光を
彼ら自身に帰する目的に調和していると
思われたのです
ところが
四箇所の領域のひとつから
不完全で忌まわしい世界の保持に関する
新たな報告がなされたのです
それはこれまでにない課題を
生じさせるものでした
そこですべての領域の分神が
合議をおこなうことになりました
こうして今
四領域の銀河団に生じていた
亀裂が閉じられ
新たな扉が開かれました