○ ひとつの到達点
「星くず」
謝冰心
星くずはきらめく
深い藍いろの空に
かれらのかたらいを
耳にしたことがあるか
沈黙のなかに
微光のなかに
かれらは互いにたたえあっている
——道半ば
◯ 時折滅亡
黄昏れてゆく初冬の中を
苦悩に充ちた行列が
黙々として前進する
敵を求めて
未知の地図の上を進んでゆく
愛と美しいものに見離されて
ただひたすらに地の果てに向かい
———
俺はよく掘り返された土のことを考えた
敵中にのこして来た彼等のことを
思い出した
空間に人の言葉とは思えない
流血にこもった喘ぐ言葉を
俺はもう幾度きいたことだろう
田辺利宏
昭和16年8月
華中にて戦死 26歳
◯ 命短くとも
真に強い母の姿と共に…
「ランドセル」は
どんな賢人の言葉よりも
貴重なことを教えてくれる
○ 終戦の日に寄せて
「おーい!」
窓うつ嵐に 夢もやぶれ
はるけき彼方に
こころ迷う
恋しや故郷 なつかし父母
思いに浮かぶは 杜のこずえ
はるけき彼方に
こころ迷う
恋しや故郷 なつかし父母
思いに浮かぶは 杜のこずえ
いかにいます 父母
恙なしや 友がき
雨に風に つけても
思いいずる 故郷
恙なしや 友がき
雨に風に つけても
思いいずる 故郷
○ 真実はどこに
信頼の基盤は無いに等しく
結局は消滅のトリガー?
○ 問いかけ
希望の内に死すか
絶望の内に死すか
○ 選択
生きている兵士のほうが、死んだ皇帝よりずっと価値がある
ナポレオン・ボナパルト
死んだ獅子より生きた犬
とも…
○ 暴走
これが夜明け前の暗闇なら良いが…
○ 所謂…
悪いやつほど良く眠る?
社会的正義とは
庶民には厳しく
所詮霞の様なものか
○ 心構え
一つの考え方