小さいときから
俺には親がいないのと同じ
なまじ居るから始末がわるい
たった1回きりだけど
本心をさらけだした
そういいながら
もう酔っているのか
指からコップを
ポロリと落としたなあ
数年ぶりの電話で突然
無心され
こちらも文無しだったので
なにもできず
そのまま音信不通
それでよかったのかもしれない
お互い
グチャグチャにならずに
すんだ
夜中の歩道
急な冷たい雨に打たれ
おもわず身震いする
あいつもまた
どこかの街で
打たれているだろうか