道を作っていると、時々クロアゲハが応援に来てくれた。それはそれは綺麗な蝶。蝶は神様のお遣いというからきっと頑張れと応援してくれているんだと勝手に思った。
最初は手際が悪くて遅かった作業も途中からは母と連携プレーで上手になり、杭を打って木板を挟んでトンカチで打ち込んで鍬で土をならして上へ上へ階段をつくることができた。
全て作り終えて数えると山頂まで77段。
土木作業をやったこともなかったのに母と二人で道らしき道を作ることができた。手に棘が刺さったり爪も真っ黒になったり身体も土まみれになったけど、やり終えた時の充足感は凄くてこれで祠を上げることができると感慨深いものがあった。
大変だろうけどこの道を上がればゆっくりゆっくり祠を持って上がることができる。
気持ちが有れば何だってやればできるんだと嬉しさが溢れてきた。