ホイッスルバード あいざわぶん

松山市『釣島探訪記』3

再び海岸まで下りてきて、小学校の分校に行く。
ところが、分校は既に廃校になっていた。
玄関から中を覗くと、最後の卒業生と、今後は
内地(松山市内)に移住する子供たちの写真が
飾られている。
校舎の隣には、先生が寝泊りする為の白い宿舎が
建っていて、誰も住んで居ないのがもったいない。

島の周りはぐるりとコンクリートの堤防が築かれ、
舗装されているので歩くのは楽である。
クマゼミの死骸が何匹も落ちている。
蛇もお出ましになったが、動きが早くて種類を特定
出来なかった。

間もなく島を一周して港に戻る頃、弁当を使うのに
丁度いい場所があったので昼食にする。
岩場には沢山の貝がへばりついて居て、剥がす為の
ドライバーを持ってこなかったのが残念だ。

港近くには丁寧に積まれた沢山の蛸壺がある。
ところが、後で住民に訊いたところ、不漁の為と、
元々数少ない漁民の高齢化の為、現在は漁が行われて
いないと云う。
考えてみると、釣島は基本的に、蜜柑農家の次男坊や
三男坊が、開拓する為に他から移住して来た人たちの
島である。
蛸漁師の数など、数名だったに違いない。

港に戻ったが、船が来るまでは時間はたっぷりある。
最後は島の猫探しだ。
島の猫は人見知りをしない確率が街場の猫に較べれば
高いだろう、という私の想像は全くの外れで、何匹も
見かけるのだが全て警戒心が強い。
これは恐らく、島民の猫に対する扱いが邪険なのだな、
と勝手に想像したのだが、どうだろう。

ここで是非、紹介したい猫のカップルが居たのだが、
残念ながら写真をアップ出来ないのである。
画面右下に猫の夫婦が居て寄り添っている。
画面左の後方には、島では数少ない若夫婦が港に着けた
船で仕事をしている。
ピントは手前に居る猫夫婦に合っている。
この写真が、私が昨年撮った中でベストフォトなのだが、
何故かアップ出来ないのである。

歩き疲れた私は、帰りの船が来るまで、港の小屋で昼寝
をして過ごした。小屋は船を待つ為の専用小屋である。

私と一緒に島に降りた釣り人二人も小屋に戻ってきた。
釣果を見せてもらうと一人は大漁、一人は不漁。
不漁だったお爺さんは、釣れそうもない場所から全く
動かなかった人である。

時間通りに船は港に入ってきた。
荷受けする為の島民一人と、釣り人二人と、私の四人は、
船を降りた時と全く同じ顔ぶれだ。
猫夫婦は何処かに消えている。
船が着いて、ようやく時間が回り出したような気がした。

釣島探訪記 終了
それにしても、何故写真がアップ出来なくなったのか、
全く理解が出来ない。
1回目の写真がアップ出来たのだから、不思議である。
写真がもったいないので、近い内に、もう一度挑戦して
みます。
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