ホイッスルバード あいざわぶん

カラスと神様

昨年末から一年掛けて貯めた小銭をビニール袋に包み、
足底筋膜炎や五十肩等で世話になった整形外科医院に
持って行った。
恵まれない赤ちゃんの手術費用などに使われる寄付箱が
そこの病院にはあるからだ。
結構貯まるものなのでズシリと重いが、所詮は小銭だから
幾らになっているのかは想像もつかない。
だけど受付に行って、「はい、これ」と言って小銭を見せた
だけで受付嬢に全てが通ずる気持ちの良さ。
これからも死ぬまで続けたい行動と思っている。

でもさ、普通はさ、そういう行いをした日ぐらいは穏やかな
気持ちの儘で居たいじゃないの。
ところが、帰宅したら不愉快な出来事が待っていた。

月曜は燃えるゴミの日(生ゴミの日とも言う)なのだが、折角
カラス対策用箱を設置したのに、箱外にゴミ袋が置かれて
いて、賢いカラスが目ざとく漁り、鶏手羽などを散乱させて
いたのだ。
カチ~ンと来たが、先ずは片付けた。

で、私は溜息をつきながら思ったのである。
神様なんか居ないのである。
「神は死んだ」と言ったニーチェはやっぱり正しいね。

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