能登半島の最先端にある珠洲市・市長は、「仮設住宅は
四千戸が必要」と言っている。
仮設だから、数年後には出なければならない。
ということは、仮設住宅に住むであろう人々は、家を修復
するか建て直す必要があるわけだが、皆さんが出来ると
思えないので、どういう未来を考えているのか、疑問だ。
珠洲市の水道は壊滅的状況である。
浄水場も配水池も基幹水道管もズタズタである。
元通りになるまでは、浄水場も配水池も水道管も仮設を
敷いて対応するらしいから、莫大な費用が必要になる。
そして同時並行で四千戸の仮設住宅を建てるのだ。
50歳以下の夫婦や未婚者は珠洲市を離れるだろう。
珠洲市以外の町で新しい生活を始めるだろう。
復興に時間が掛かれば掛かる程、その確率は高くなる。
福島県の海岸地帯の住民がそうだったから、未来が見え
ないと移住を選ぶのは必然なのだ。
だから珠洲市に残る人は、税金を払わぬ老人ばかり。
残った比較的若い人たち(60歳以下)には何もいい事は
ない街になるのだ。
暗い話で申し訳ないが、雪が降る地方とはそういう所に
なる可能性が高いということを知っておくべきと強く思う。
さて、被災者が現在も口々に言う大変さ№1は水問題。
巨額を費やして一からやり直して最低1年以上も必要と
珠洲市の場合は言われている。
元々財政難の町だった筈だから、水道施設の耐震化も
低かったに違いない。
では、私が住む松山市の場合はどうか。
耐震化基準は「浄水場・配水池・基幹水道管」の三つ。
で、松山市は、浄水場と配水池の数値は90.2と94.7で、
とても優秀な成績である。(数値は%)
但し、基幹水道管は令和2年末で36.7。令和3年末で
39.6。年間2.9の伸び率は優秀とも言えるが、西条市は
66.9、東温市は80.4だから、もう少し急がねばなるまい。
急ぐ為には継ぎ込む大金が必要である。
実は水道事業での1億は屁の如き軽さの金額なのだが、
それでも赤字の坊ちゃん列車に提供するのは如何か。
何しろ、道後温泉は水(水道水)が命なのである。
観光の為に坊ちゃん列車は必要と観光ホテルは言うだ
ろうが、水道の方が絶対的に必要でしょうが・・・。
だから、あれも、これも、は贅沢なのだ。我儘なのだ。
私が住む道後地区は温泉観光地だから、基幹水道管は
優先的に耐震性が強いモノに既になっている筈である。
優先されているのだから、我儘は言ってはならない。
松山市のせめて60%の家庭への耐震度を今は急ぐべき
なのだ。年間3%の伸び率にして60%達成までに7年は
必要なのである。
目立たぬことでも急ぐべき課題が水道問題なのだ。
野志市長は死ぬまで生活には困らないのだから、最後の
奉公として水道事業に邁進すべきである。
「西条市から水を貰うパイプを作る」などと間抜けなことを
言っていたのだから、罪滅ぼしをせよ!