魚鳥木、申すか?申さぬか?

ぎょ・ちょう・もく、申すか?申さぬか?
申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

「アマテラス」は女性神か?男性神か?『古事記』を通じて考える。④

2017年07月07日 | 民俗学探究
「アマテラス」は女性神か?男性神か?『古事記』を通じて考える。③からの続き

同様に、江戸時代中期の神官、神道学者であり、
伊勢外宮の神官であった度会延経が『内宮男体考証』『国学弁疑』に記した
「之ヲ見レバ、天照大神ハ実ハ男神ノコト明ラカナリ」が
男性神として証明しているとの情報もあります。
(Wikipedia : 神仏習合と天照大御神の男神説。より抜粋)

此方の『内宮男体考証』『国学弁疑』についても読んでいないので、
判断については今後の課題ですが、

個人的な見解としては、
何を見た上で男性神と判断したかが記載されていないので、
この文章だけで天照大神が男性神であると断定する事は私には出来ません。

また、平安末期に武士の台頭が強まり、社会体制の変化が進んで行く中で編纂された
『源平盛衰記』では、衣冠束帯に身をかためた貴人の男性。
『中世日本紀』では、たいていは男性神として描かれる。
『日諱貴本紀』では、両性具有にもなっている。
『三十番神図』では、烏帽子をかぶった狩衣姿で笏をもっている男性神


本地垂迹資料便覧より転記
として描写されている。との情報も確認しましたが、

奈良時代から始まっていた神仏習合(神仏混交、神と仏を同体と見て一緒に祀る)という
信仰行為を理論付けし、整合性を持たせた一種の合理論で平安時代に成立した、
本地垂迹説(ほんじすいじゃくせつ)の影響により、男性神とし習合した事によるものか?
武士階級の家父長制的な家族制度の芽生えにより、女性神であった、
天照大神を男性神として作り変えたのではないか?と感じています。


「アマテラス」は女性神か?男性神か?『古事記』を通じて考える。⑤ へつづく


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