ぱっちりとした瞳に柔らかな笑顔。鼻にかかる裏声で、老若男女問わず人々の心を鷲掴みにしました。
改めて聴いてみると、ほんと素晴らしい歌ばかり。
どれもがつい口ずさみたくなるような名曲揃いです。
その真理ちゃんがデビューして半世紀が過ぎました。
全盛期には、テレビで観ない日はないくらい多忙で、歌番組以外にもドラマやオリジナルのバラエティ番組を抱えていましたね。
平凡、明星というアイドルスターの雑誌にも毎回表紙を飾っていた。
でも、真理ちゃんが爆発的に売れていたのは、1971年のデビューから3年くらいま
で。
時間の経った風船が自然と萎むように、真理ちゃんは売れなくなりました。
それがかなりのストレスだったようで、真理ちゃんの心は次第に病んで行き、奇異な言動も増えたらしく、慌てた事務所が彼女の病名を偽り入院させた。
真理ちゃんは、1976年から3年ほど姿を消しました。
そして。1979年、また再起するのですが、やはりイメージダウンもあり、ヒットの波に乗る事なく埋もれて行きました。
復帰した当時発売された「夏を忘れた海」の歌詞は、まるでその頃の真理ちゃんを表現しているみたいです。
「夏」は真理ちゃん、「海」はファンをイメージしているようで、聴いていると切なくなります。
1983年の「私が雪だった日」は最終シングルとなりましたが、その歌も同じく寂しい世界。
♪あたたかい雪にもう一度なるわ あなたの心にもう一度降るわ
頑張って這い上がっても、懐かしのアイドルとなり、隅に追いやられて行く。
芸能界は過酷です。
渡辺プロダクションの売れっ子代表格だった真理ちゃんが、スランプに陥っても救われる事はなかった。
それからの真理ちゃんは、手段を選ばすアイドル路線からアダルトの世界へ。
その後1986年、思い直したように結婚。一女もうけ、幸せな家庭を目指しました。
しかし、夫はDVのクズ男でヒモ同然。
離婚して、娘をスターダムに乗せようと頑張りますが、娘のまほちゃんは、子役として数本ドラマや舞台に出た以外芽が出ませんでしたね。
2015年には浪費癖から破産寸前となり、娘が金銭管理を行い、老人ホームに入居したとの報道が。
その後、娘は真理ちゃんのファンクラブを立ち上げ、代表をしながら結婚し、今では孫も出来たとの噂で。
真理ちゃん、ほんとに波瀾万丈の人生。10年くらい前にはかなり膨らんだ体型とお手化粧の乗らない肌を見せて、喉を潰したようなダミ声で歌番組に出演。
ほんとにガッカリしたものですが、昔のヒット曲を聴いてみると、あの美しさと歌声が蘇り胸が熱くなります。
真理ちゃんの人生は真理ちゃんの歌の世界そのもので、これからも優しい光を灯してくれるのですよね。