シンバの父、ムファサはプライドランドの王でしたが、弟スカーの陰謀によりスカーの手によって殺されました。そして、スカーは自分が王に君臨するため、世継ぎである甥のシンバをプライドランドから追い出します。父の死の責任をシンバに被せるという汚い手を使って。
スカーのクズっぷりが目立った物語でしたが、今回のスピンオフはムファサとスカーの幼い頃出会い、血の繋がらない兄弟として仲良く暮らし、そしてその後青年ライオンとなり後にシンバの母となるサラビとの恋愛トライアングル模様も描いています。
スカーの本当の名前はタカ。2人はとても気の合う仲良しだったのに、成長するに連れムファサの勇敢さに比べ、何をやっても芽の出ない事で卑屈になってゆくタカの焦燥に触れています。
タカは気が小さく、父からの期待に応えられない罪悪感といつも輝いているムファサへの羨望を禁じ得ずにいました。
思いを寄せていたサラビの心がムファサにあり、裏切られたようなやるせなさからムファサを裏切るタカ。壮絶な戦いの中,ムファサは敵のライオンを倒し、憧れの地ミレーレに辿り着き、王となります。
裏切り者のタカを許す代わりに名前を呼ばないと言い放つムファサに、タカは今後自分はスカー【傷】と名乗ると表明します。
闘いの中、顔に負った傷だけでなく、満身創痍なタカが自分を言い表したのでしょう。
スカーとなったタカは、その後ますますやさぐれてしまった事がわかります。
いやあ、面白かった。仙人のマンドリル、ラフィキがシンバの娘キアラに語る祖父の物語をあの名コンビのティモンとプンバも初めて聴かされる。まさに命の環。ライオンキングの美しく壮大なテーマに魅了されました。