見出し画像

合言葉はヒュッゲ

映画 ベイビーブローカー

たぶん、前宣伝が派手すぎたんだね。だから実際封切られてみたら、期待外れとの声が多かった。

是枝監督とポンジュノ監督とのコラボと来れば、過去のヒット作品からすれば高評価、ロングランヒットが予想された。

あまり映画ファンでなくても映画館へ足を運んで気合いを入れた結果、あれ?なんだか退屈じゃんとガッカリする気分もわかる。

でも私的にはまあまあかな。ストーリーの流れはタイトルと反比例して緩やか。大袈裟な台詞も涙も争いもありません。

ソヨンが捨てたはずの赤ちゃんウソンを取り戻そうとして、半グレのおじさんサンヒョン、施設育ちの青年ドンスと共にウソンを売り渡す旅に出る。

しかし、なかなか思った値段がつかず、値段だけではなく、養親に真心も求めてしまうので交渉進まず。

施設からサンヒョンらの仲間入りをしたくて、車に乗り込んで来た男の子ヘジンも交え、誰が誰の親でどんな関係なのかわからない擬似家族が誕生。
ここまでは「万引き家族」の色が濃いね。

ドンスは子を簡単に捨てたソヨンに敵対心を持っていたけれど、実はとても愛情深い女性と知り次第に惹かれて行く。

やっとウソンを心から愛してくれそうな夫婦と交渉が決まりかけると、心が揺らぎ
観覧車の中でプロポーズに近い台詞を。

そんな彼らを現行犯で捕まえたくて尾行する、女刑事スジンの背景にも悲しいエピソードがありそう。

最終的な結末、締め方は「万引き家族」に似てるかな。

感情をあまり見せないソヨンが、ホテルでの最後の晩餐の時、ベッドに寝転びながら
我が子ウソン始め皆の名前を言いながら「生まれてきてくれてありがとう」と言葉を贈る。

ヘジンぼうやからも「ソヨン、生まれてきてくれてありがとう」とお返しの言葉。
きっと、この疑似家族皆、初めて贈られた言葉なんだね。
これが本作品のテーマなのかな。

「生まれて来てくれてありがとう」って、ほんものの親からでなくても、言われて嫌な気持ちしないもんね。


名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「映画」カテゴリーもっと見る