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合言葉はヒュッゲ

名作には理由がある

録り溜めしていたBSプレミアムの古典的名作映画2本を一気に観ました。

一つ目は1970年公開「ある愛の詩」これ、6歳上の姉の部屋に映画雑誌の付録のポスターが飾ってあった気がする。
大富豪の息子オリバーとイタリア移民の貧しい娘ジェニーとの純愛物語。
オリバーは父に結婚を反対され勘当。弁護士になるための大学院への費用は、ジェニーに支えられ卒業。子どもが欲しいというジェニーの強い思いで不妊治療を始めようと検査をする。しかし、そこでまさかの白血病発覚。余命いくばくもないジェニーを助けようと、父に頭を下げてお金を借りるも間もなくジェニーは帰らぬ人に。

ある意味ありふれた古典的な作品。でも、病への同情心に偏る事なく、青春、身分差
結婚、親との確執、人種差別など、男と女が人生を共にする事で起きる障壁をさりげなく描いている。

クラッシックなスポーツカーでのドライブが半端なくスピード出し過ぎ!タイヤもエンジンも消耗するよ。しかも、右ハンドル?これは何という車なんだろ。

8年後公開された続編もあるそうで、失意のオリバーが新しい恋人と出会い、関係の重かった父とも和解するみたいで、そっちも観てみたいな。

オリバーを演じた若き日のライアン・オニールは、少年時代のマーク・レスターに
似ています。

そして、2本目。「太陽がいっぱい」これは1965年に公開されたそうですが、映像も展開も演技も劣化していません。

アラン・ドロンの青年時代、30歳の頃のようですが、若いな。20歳くらいと言ってもおかしくない。もう寸分乱れのないハンサムボーイ。

ドロンが演じた貧しい育ちのトムは、大金持ちのどら息子フィリップを連れ戻すため豪遊中のイタリアに向かう。フィリップの持ち物全てが羨ましくて、彼が所持している船の中でゲームを終えた後、衝動に駆られ刺し殺してしまう。しかし、その後のトムに迷いや罪悪感はなく、周到に遺体を包み、重石をつけて、荒れた海に沈める。その後、フィリップの恋人マージュや親へ遺書を送り、彼のパスポートを偽造して、サインも写し真似して、多額のお金を下ろしたり、彼の名でホテルに宿泊。

人というのは一旦崩れるとどこまでも際限なく転げ落ちるものなのだろうか。
時にアップになるトムの顔には焦りも悔恨も見られず、無表情で冷徹。

フィリップの親友までも殺めた後、それを彼の仕業に見せかけるよう作為し、なりすましから元の自分に戻り、マージュをうまく慰め自分の恋人にと確保。

全てが計画通り。ビーチでワインを飲みながら日差しを受け「太陽がいっぱいだ」と満足げにつぶやく。
やっと日陰から解放されたと感じたのだろうか。しかし、日差しを浴びたのは束の間で、フィリップの遺体が上がったタイミングで、トムはすでに警察に包囲されてた。
物語は悪事が明かされる直前に終わる。

よい映画には理由がある。それは余韻、そして。その後のストーリーが気になることかな。

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