ONCC摂津教室 平成29年度第5期生 歴史と文学の”人と心”を学ぶ科

摂津市コミュニティセンターで、若井敏明先生、鈴木明子先生、斉藤恵美先生の先生方が交代で講義していただく教室です。

H29.10.23. 小野小町 & 摂津市出前講座(生活習慣病の予防)

2017年10月23日 | 日記

午前中は岩井敏明先生の「小野小町」(古今集)の講義です

①六歌仙

「古今和歌集」の紀貫之の仮名序による六歌仙の紹介(批評)

僧正遍昭:「歌の様は得たれどもまこと少なし」と厳しい見方をしている

在原業平:「その心余りて言葉たらず」

文屋康秀:「言葉はたくみにて そのさま身におはず」(言葉と歌のスタイルが一致しない)

僧喜撰:「言葉かすかにして 初め終はり確かならず」(残っている歌が少ない、なんで六歌仙に選ばれたのか)

小野小町:「いにしへの衣通姫の流なり。あはれなるやうにて強からず」(歌のスタイルが美しい)

大友黒主:「そのさまいやし」(あまり高尚ではない)ちなみに小倉百人一首には選ばれていない

②小野小町の年代と出自

小野篁〈おののたかむら〉の孫娘説、小野良真の娘とも?

出自の諸説 参照:熊谷直春「小野小町の真実」

⑴采女説

⑵常寧殿(后町)に仕えた女房

⑶「厨町」で起居した女官

⑷仁明天皇の更衣、小野吉子またはその

⑸小野氏の氏

⑹外命婦〈げみょうぶ〉(五位以下の官人の妻)小野貞樹の妻?

③小野氏と和珥氏〈わにし〉

 小野氏は古代の豪族。和珥(わに)氏の同族。《古事記》の氏族系譜によれば孝昭天皇の皇子天押帯日子(あめのおしたらしひこ)命を始祖とする。天武朝の八色(やくさ)の姓で臣から朝臣となった。和珥氏同族の本拠である大和の添上郡(奈良市南東部)や,山城の愛宕郡小野郷(京都市左京区),宇治郡小野郷(京都市山科区)に勢力をもった。また近江の滋賀郡小野村(滋賀県志賀町)は氏の起こる所と伝え,氏神の小野神社があり,平安初期には同族の粟田氏,大春日氏,布瑠(ふる)氏も氏神として崇拝していた。

④小野氏の人々

小野小町のほかに歴史上に出てくる主な小野姓の人々

小野妹子・小野毛人(妹子の子)・小野篁 など

 


午後からは第3回ルーム講座でした。

摂津市保健福祉課 小林保健師による生活習慣病の予防についての講座です。

健診の目的は動脈硬化の予防であり、高血圧や糖尿病の予防のための食事・運動の方法などについて約1時間にわたり講習してくださいました。

三種の神器(腎臓・心臓・脳)は特に重要である旨説明し、「手ばかり栄養法」といったわかりやすい図で解説を受けました。

てきぱきとしたわかりやすい話ぶりで、面白くかつためになるルーム講座でした。