晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

①雲取山 登山口『三峰口』

2009年05月08日 | 
 

奥秩父に入ったのは初めてで車窓に流れる風景に釘付けになる。途中で山が白く削られているのを見て「秩父セメント」という会社名を思い出した。奥武蔵とも表示されていてどこまでが奥武蔵で、どこからが奥秩父なのか解らない。芝桜で有名な「お花畑」という地名に惹かれたが反対方向なので諦めるしかない・・・。ローカル線が似合う町、秩父鉄道の終点『三峰口駅』に着いたのは夕方の7時。途中までは通学生や会社勤めのOLが乗っていたのだけど、さすがに降りたのは私たち2人だけだった。小さい頃育った祖父母の家のような懐かしい雰囲気の町にほっとするが、関東、特に山あいの町は長崎と違って日が暮れるのがとても早く感じられた。朝起きて散歩するのが楽しみ。

 


淡い光の中でガタンガタンと云うリズミカルな音が聞こえる。列車が近づいて来る音?早朝5時ー、陽が暮れるのも早いけどお日様が昇るのも早い。二度目の電車の音にあわてて枕もとのカメラを引き寄せて民宿の窓からローカル列車を撮った。昨夜女将さんに教えてもらった、ぎざぎざ峰の両神山と形の良い武甲山がもう眩しく朝陽に輝いていた。
畑や道路脇に咲いていたウマノアシガタに似た優しい色合いの黄色はケシ科のクサノオ。

私たちは奥秩父の民宿に宿泊して、翌朝長男と9時に合流の予定だったのだが、彼は50分遅れて到着した。登山口までの次のバスは一時間後しか出ない。ロスタイムを埋めるためにタクシーを使おうと(7100円もかかるので)待っている登山客をつかまえて交渉し、30代ぐらいの男性と無事成立した。登山口まで運んでくれる三峰ロープウェイは、すでに老朽化して廃業に追い込まれていたのだ。女将さんが「修理代に10億円、廃棄処分するにも3万円です」と嘆いていたのが、衰退化していく町を物語っている。
不便なのでこちらから登る登山客は少ないのだろう。

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