晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

桜を愛でる

2009年03月28日 | 想い
「世中にたえてさくらのなかりせば春の心はのどけからまし」と詠んだのは業平だが、桜の時期を迎えると私の心もそわそわと落ち着かなくなる。最近ではつい「後何回めぐり合えるのか・・・」としみじみ眺めてしまうことさえある。

武雄市馬場の山桜は青空だったらもっと映えただろうにと惜しまれた
 
  

一本桜を訪ねているうちに「世界一の飛龍釜」という標識に気付き、そちらも訪ねてみたい気持ちが抑えられない。
九州に拠点を据えている小説家『村田喜代子』が「龍秘御天歌」「人が見たら蛙に化れ」を九州の陶芸に材を取って書いていたからだ。「龍秘御天歌」は慶長の役で連行された朝鮮人陶工たちのゴッドマザー百婆が夫の葬儀を朝鮮式でやると宣言し、陶芸の里村中が大騒ぎになるところから始まる作品だった。百婆は言う。「おれは朝鮮人や。しかし、倅たちは日本人なのや」「双方共にあいだはねえのさ」と。渡来人と日本人の死生観の対立を通して、その問いに敢然と立ち向かう百婆の強い生き方に私は心揺さぶられた。架空の陶芸村の設定だったが同じ空気が流れているはずだ。

釜の中はライトアップされていてイベントが年1回開催される

 
 

10日前は固い蕾だったが、石門へ続く円応寺桜並木は想像通り。程よい見物客は花冷えに後姿が縮こまっている。一本桜は凛としている美しさで、並木桜はアーチを作って来る者を迎え入れているようだ。

 


最後に工房「わらべ」の静かな佇まいにpoleも大満足。信じられないことに午後一時過ぎー、私達だけの貸切だった。
  

こちらは自宅近くの公園の桜。子供達が卒業するたびに記念樹が増えていき今では立派な花を見事に咲かせる。
先日は団地内の近隣公園で急遽七つ星の仲間とお花見。酒造祭りで買い求めた原酒に桜の花びらを浮かべて飲んだお酒はまったりとして口にとろける

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コメントありがとうございます (ばんぶ~)
2009-03-31 17:04:17
>2度にわたる交差縦走による土器山~金敷城山完全縦走、おめでとうございます
アップしたように最後はドジってへべれけでした

>工房わらべ、貸し切り状態だったとは、ラッキーでしたね
10時ごろ車から予約を入れた段階で「いつでもどうぞ」と云われたので耳を疑いました。たぶんお花見に流れたのではないでしょうか?私たちが呼び水となって3組の客が入ってきたようです。前回買った阿蘇産の蜂蜜が本物でとても良い物でした。もう一瓶購入したんですよ

>好奇心旺盛なbambooさんらしいな
発揮できる時は元気な証拠かも
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春を満喫 (タク)
2009-03-31 05:37:31
2度にわたる交差縦走による土器山~金敷城山完全縦走、おめでとうございます。
polepoleさん、bambooさんの楽しそうな表情、そよかぜさんのHPで拝見しました

馬場の山桜や円応寺の桜並木も見ることができて、本当に良かったですね。
青空でなくても十分に美しいですよ。

工房わらべ、貸し切り状態だったとは、ラッキーでしたね。
静かな、まったりとしたひとときを過ごされたのではないでしょうか。

それから「世界一の飛龍窯」もご覧になったようですね。
好奇心旺盛なbambooさんらしいな~と思いました。
あの辺りは、この他にも隠れた名所がたくさんあるんですよ。
いつかまたぜひ……
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