発達障害・知的障害の生徒様の個性と可能性を伸ばす

3126.~制作プロセス~

3126.~制作プロセス~

「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

発達支援教室エレファースでは、療育の毎日のようすをエレファースブログでご紹介しています。それを広く皆さまと共有できますように、本ブログでは Elephasブログにワンポイントメッセージを加えさせていただいています。

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・日々を大切に過ごすためのささやかな糧となればと思います。

 ~今日のElephasブログ:「作品から読み取る」(4月16日)~

おはようございます。武蔵境教室の伊藤です。

第6回エレファース絵画展が4月28日(日)・29日(月)に開催されます。

生徒さんの作品が完成に近づいていた4月初旬、教室の生徒さんの作品を並べてひとり鑑賞していました。

作品の主題である乗り物や動物には、細部にまで意識が向けられ、筆触からも生徒さんの集中力・緊張感が伝わってきます。「これを描きたいんだ」、という生徒さんの強い気持ちを感じます。

対して背景に目をやると、空や水中をイメージした生徒さんが多いためか、青色を使った作品が目立ちます。主題の豊富さと比較すると、青一色の背景は単調にも思われます。しかしもちろんそこにも、生徒さんの個性がはっきりと表現されています。

点描のように細かな動作を繰り返している作品もあれば、線ではなく円を描くように着色している作品もあります。またひとつの作品の背景でも、筆触の違いから、「ここから塗りはじめて、このあたりで筆で遊んで、ここで飽きてしまったんだな」と、制作過程での生徒さんの気持ちの変化までもがありありと伝わってきます。そして、主題に取り組むときとは異なる、このいくらかリラックスした状態での背景の筆触には、講師として注目すべき点がたくさんあります。

たとえば線の長短や、縦や横、円といった方向性から、その生徒さんの現在の得意不得意、書字にもつながる今後の課題が浮かび上がってきます。また濃淡や塗り残しへの意識の配り方、さらには視線や手の運動範囲、集中力の持続性などの情報も背景の筆触から得ることができます。

 

発達支援教室Elephas(エレファース)

 

 

 ◇ワンポイント・メッセージ◇

制作過程で、すでに作品を並べて鑑賞してみる、講師ならではの醍醐味ですね。その気持ち、わかります。描かれたものや背景から読み取り、感じ取れる、さまざまなことやもの。まさに飽かず眺める、そんな境地ですね。

絵は作業であり、作業にはプロセスが伴う、と絵画を時間の中での作業であるという気づき、これは造形リトミックの理論を支える一つの観点です。

200余りの作品が出そろいました。皆さまとご一緒に眺められることを楽しみにしております。

 

発達障害の方のための塾(エレファース)
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