ジョギングとは(ウォーキング・ランニングとの違い)
ジョギングとはゆっくりと快適なペースで走ることで、ウォーキングとランニングの間に位置する強度の運動です。ウォーキングでは少し物足りないと感じたり、ランニングはきつくて続かないと感じる場合に、有酸素運動として取り組むのに最適な種目といえます。
「歩く」と「走る」の違いは両足が地面から同時に離れることがあるか無いかにより分けられます。「走る」動作は、ゆっくりと快適なペースで走る「ジョギング(jogging)」とジョギングよりも速いペースで走る「ランニング(running)」の2種類に分けられます。
ジョギングの健康への影響
一定時間ジョギングを行うことで、有酸素運動になります。ジョギングは心肺機能を高め、走り方によっては筋力や柔軟性を高めることができます。肥満や生活習慣病の予防にも効果的です。健康の維持増進のために推奨される運動量を表1に示します。体力によって異なりますが、一般的にジョギングは中等度強度に相当します。ジョギング(中等度の有酸素運動)を週5日行う場合は、あわせて筋力トレーニング(体重負荷のかかる運動)やストレッチ(柔軟運動)を行うことで、さらに健康効果を高めることができます。
表1:健康成人に対する一般的な運動推奨量1)
週5日以上 中等度の有酸素運動、体重負荷のかかる運動、柔軟運動
週3日以上 高強度の有酸素運動、体重負荷のかかる運動、柔軟運動
週3~5日 中等度と高強度の有酸素運動の組み合わせ、体重負荷のかかる運動、柔軟運動
週2~3日 筋力、筋持久力、レジスタンス運動、体操、バランスや敏捷性改善のための運動
※中等度...最大酸素摂取量の40~60%、高強度...最大酸素摂取量の60%以上
ジョギングの運動強度と消費カロリー
一般的なジョギングは7.0メッツとされています。メッツを元に、消費カロリーは「消費カロリー(kcal)=1.05×メッツ×時間×体重(kg)」で算出することができます。
例えば、体重50kgの人がジョギング30分行った場合、1.05×7.0(メッツ)×0.5(時間)×50(kg)=183.8kcalを消費したことになります。計算式からわかるように、長時間行うほど、また体重が重いほど消費カロリーは多くなります。
健康に効果的なジョギングの方法
健康のためのジョギングでは、体脂肪燃焼と筋力向上を目的に行う人が多いのではないでしょうか。同じ時間ジョギングをした場合、少しの工夫でその効果を高めることができます。
①ピッチとストライド
走る動作は、「ピッチ走法」と「ストライド走法」によってスピードや強度を調整することができます。ピッチとは一歩にかかる時間のことをいい、ストライドとは一歩で踏み出せる距離のことをいいます。小さな歩幅にして足の回転を速くする方法をピッチ走法といい、大きな歩幅で走ることをストライド走法といいます。
②ストライドを広げる
体脂肪燃焼や筋力向上を目的にする場合は、ストライド走法で歩幅を大きくすることが推奨されます。大きな歩幅で走るためには、十分な関節可動域が必要になります。関節可動域は筋の柔軟性が関係しており、柔軟性が高いと関節可動域も広くなります。
柔軟性が低い場合でも、ストライドを大きくとることを意識しながら走ることで動的ストレッチになり、徐々に関節可動域を広くすることができます。
関節可動域が広くなりストライドが大きくなってくると、より多くの筋群が働くようになります。ピッチ走法では、狭い関節可動域でも足の回転を速くすることがメインであるため、一部の筋しか使われません。
しかし、ストライドを大きくすることで大臀筋やハムストリングスなど大筋群がさらに使われるようになります。また、歩幅が広がるとバランスがとりづらくなるため、体幹の筋力が高まり、さらに骨盤まわりが大きく動くことによって連動して肩甲骨周りの筋も活動するようになります。
ストライドを広げることは、関節可動域を広げ、全身の筋を使うことにつながります。健康ための体力の維持増進には、ストライド走法が効果的と言われています。
ただし、大筋群を使ったりバランスを保ったりすることで、ピッチ走法よりも疲れやすいことがデメリットとして挙げられます。
ジョギングをする際は、ピッチ走法とストライド走法を上手に組み合わせながら、一定時間走り続けられるよう工夫してみてください。
ジョギングウェア、シューズの選び方
①ジョギングウェアの選び方
ジョギング用のウェアは、防風・撥水効果があるものがおすすめです。屋外でのジョギングは風が強かったり急な雨に見舞われたりすることがあります。軽量なもので、簡単に脱ぎ着できるものが良いでしょう。小さく丸めてジョギング用のウエストポーチに入れられるものもあります。
②ジョギングシューズの選び方
ジョギングではシューズ選びはとても重要です。クッション性の高いシューズは膝や腰など身体への負担を和らげてくれるため初心者におすすめです。上級者ではシューズを軽量にするためクッション性が低くなっています。ジョギングを始めるときにシューズを選ぶ場合、軽さではなく、クッション性を重視して選ぶと良いでしょう。
また、足の縦の長さ、横幅ともにサイズが合っていないとマメやたこができてしまうだけでなく、膝や腰への負担が大きくなります。かかとを合わせてシューズを履いた時に、つま先に余裕があるかどうか、幅がきつすぎないかどうかをよく確認してみてください。
健康長寿ネットより
公開日:2016年7月25日 18時00分
更新日:2019年2月01日 18時24分
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