このところ、「21世紀の現代に、アメリカ、ロシア、中国の覇権国家による三国志」などと書いてきた。
しかし、よくよく考えてみると、この世界は、徳川幕府の末期の、日本のようになってきた。
西側諸国という多くの列藩を従えたアメリカが、さしずめ徳川幕府。
そのアメリカ幕府に盾突いて、今は四面楚歌のロシアが長州藩だ。
しかし、今のアメリカ幕府には、そのロシアを征伐する力は無い。
ロシア征伐を支援するイギリスやフランスやドイツ、日本などの列藩も、疲弊していくばかり。
そんな、アメリカ幕府とロシア藩の戦争を横目で見ながら、着々と力をつけている中国は、さしずめ薩摩藩。
アメリカ幕府は、西側諸国という多くの列藩がいるのに、列藩が力を付け過ぎるのを恐れて、核武装を認めなかった。
そのせいで、せっかくの列藩も、ロシアや中国の相手ではなくなってしまった。
このまま行くと、いつか中国とロシアが、薩長同盟のように、アメリカ幕府倒幕に動くかもしれない。
そうなれば、アメリカも西側諸国も、お終いだ。
なにせ、自由と民主主義を愛するアメリカ幕府は、おそらく最後まで、核兵器を使用しないからだ。
核戦争を起こさないことこそが、自由と民主主義を愛する西側諸国の、究極の理想なのだから、それはそれでいいことかもしれない。