政府は、年間の合計所得金額が、30億円を超える超富裕層に対して、一定の税率での課税を検討しているらしい。
こうした超富裕層への課税強化の話が出るたびに、経済評論家は、馬鹿の一つ覚えのように、同じコメントをする。
「課税強化をしたら、超富裕層が日本から逃げ出してしまう」というやつだ。
海外で生活したことのない経済評論家の戯言。
そもそも、日本で課税強化をしたからといって、日本から逃げ出すような、タックスプランニングもしていない、ドメスティックの成り上がりの超富裕層なんていないだろう。
超富裕層が、超富裕層になれたのは、事業の成功ばかりではなく、タックスプランニングにも長けていたからだろう。
超富裕層は、自分が超富裕層になれたのは、自分の努力の結果だけではないと心得ているはず。
日本国民が、長い年月をかけて作り出した「世界第3位の経済大国」という素晴らしいインフラを、自由かつ安価に使えたからだ。
経済評論家は、何か勘違いをしている。
課税強化で、日本を逃げ出すような超富裕層なんて、放っておけばいい。
どうせ、この国の有事には、逃げ出す連中だろう。
心配なのは、超富裕層を保護するあまり、格差が拡大することだ。
もし、日本人全てが、起業と投資にしか興味を持たなくなったら、この国からエッセンシャルワーカーは、いなくなってしまうかもしれない。
極端な例えかもしれないが、日本から自衛隊も警察も消防も、なくなってしまうかもしれないということだ。
昭和の時代の岡林信康の「三谷ブルース」の歌詞ではないが、「おれ達いなくなりゃ ビルも道路も出来ゃしねえ」ということだ。
経済評論家に言いたい。
超富裕層の心配をする前に、自分と庶民の心配をしろと。
社会主義者か、共産主義者かと批判されるかもしれないが。
ハッキリ言って、30億円を超えるような年間所得を、個人に持たせておいて、一体どうするのか。
年間所得30億円などと言わないで、年間所得1億円を超える富裕層にまで、対象を広げて欲しいくらいだ。
日本国という、世界の中でも五つ星クラスの高級インフラを利用して、富裕層になられた方々には、たくさん税金を払っていただきましょう。
