六甲山上が緩やかなのはなんで?
神戸の街のバックボーン、神戸須磨区から宝塚市まで東西30㎞にわたる六甲山連山。
最高峰の標高931mをはじめ、大小60以上の山が連なっています。
六甲山地を上から見ると、巨大な岩の塊が突き出たように見えます。
この塊の部分はほかの山に比べて平らになっていて六甲山地の特徴です。
それを利用して山上には日本で最初のゴルフ場があったり、山の尾根上に
東の宝塚から、明石(一部通行不能)まで兵庫県の県道16号が整備されています。
ではいったいこのような平らな山はなぜできたのでしょうか、調べてみました。
日本列島では火山活動が活発ですが、六甲山は、噴火のおそれはありません。
それは、六甲山が火山活動とは違う原因でできた山だからです。
六甲山地は、有馬-高槻断層帯と六甲-淡路島断層帯が交わる位置にあります。
今から約300万年前より、この断層帯に東西から強い力を受け、
断層運動(断層が上下、左右にずれる運動)を繰り返していました。
この断層運動により現在の大阪湾一帯は沈み、大きな「大阪湖」ができました。
その後も東西方向の強い力による断層運動で変動は続き、100万年前ころ
には、それまでなだらかだったこの地域は盛り上がり始めました。
さらに、この地域は、丸山断層や六甲山地のほかの断層も研究され、
大陸や海底のプレートの動きにより、水平方向(東西方向)に強い押す力が
働いていることが判りました。こうした地表の動きを六甲変動と呼よばれています
高く盛り上がった場所が六甲山地となり、深く沈んだ大阪湖は、
海とつながって大阪湾となりました。ほぼ現在の地形の誕生です。
このようにして、もともと平らな部分が持ち上げられて
できた六甲山なので、山上から東西の尾根全体が緩やかなのです。
現在の六甲山上の様子(中心部)
現在の六甲山東部の様子
(山頂)
1995年(平成7年)兵庫県南部地震で隆起したために、
931.13mから931.25mに標高が変更されています。
931.13mから931.25mに標高が変更されています。
(六甲ガーデンテラス)
2002年(平成14年)までは、凌雲台と呼ばれていて、
「回る十国展望台」と凌雲荘という宿泊施設がありました。
「回る十国展望台」と凌雲荘という宿泊施設がありました。
ほかに、カントリーハウス・スキー場・アスレチックなどがあります。
現在の六甲山西部の様子
(六甲山牧場)
(穂高湖)
(摩耶山・掬星台)
(森林植物園)
(再度公園)
このように緩やかな六甲山には、色々な施設や道路、登山道などが整備され、
神戸市民や阪神地区住人にとっては、かけがいのない山になっています。
このページの制作にあたっては、
国土交通省近畿地方整備局
六甲砂防事務所
発行の「六甲の川物語」
を参考に表記させていただきました。
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