むらやわたる57さい

千文字小説の未来について

超IQ研究所 太平洋戦争概説㊵

2019-05-23 12:53:32 | 小説

 

      伊江島の戦い

 四月八日朝。

南雲 カデナより。上はウクライナ人。

 データ室で反対側のガラス越しにニミッツが立っていた。米軍で使用する場合はハワイ作戦の死者が椅子に座っている(不明)。

牛島 これ以上家を壊すわけにはいかないだろう。今日は一番のやつだから一万ボルト放電フック弾を使用する。


四六三四のSS ファイル名。数学者。

担当SS 殺人事件現場では状況証拠の変数を次数が高い方から順番に並べて捜査します。

ナチス将校 おまえの場合は毎回記念撮影をやるからな。

一〇九四四 建物の入り口に丸が書かれてる。全部だな。三角形をこう書いて幾何の問題だ。八軒三〇人。写真八枚と死体を運ぶのに三時間。

一〇九四四 いちどだけ言う。おれは数学者だ。簡単なわり算(一を素数でわると、そのかずよりも一少ないけた数で循環する小数に、なる場合が不規則にある)の研究をやっている。

一〇九四四 おれの区間公式が地球上で、一番価値がある数学公式だ。

保安官 他の数学もおまえが処理しろ。

一〇九四四 おれはドネツクの大学で、特殊数値論の講義をしていた。まずは一〇〇けたごとにおれがつくった分布公式を黒板へ書く。公式を使って、一分間に二〇けたの計算をする。一年の終わりに二千けたを九〇分でおれが計算するっ。おれのパフォーマンスは有名になっていてナチスに誘われる。コンピューター装置の中枢をおれにすることで了解した。

一〇九四四 また女だ。アシスタントがいると便利だけどな。

保安官 高次方程式の解き方だけど。

一〇九四四 一次の因数がおれと撃たれるやつだ。

一〇九四四 一わる三七がFACTOR(ファクター)(因子)。一わる二九が循環素数だ。

保安官 アシスタントに言え。

ナチス将校 大きい素数を証明するやつが出てきたらどうする。

一〇九四四 ほめてやるんだ。循環素数かどうかはおれが計算する。

保安官 コンピューターが開発されたらなにをやればいい。

一〇九四四 会社の商品を入力しろ。どこで知能が平均を超えればいいかおれに言うんだ。

 終点。

 スプールアンスの顔を見る。記念撮影だな。死体の足を地面におろす。林と二人で、死体と肩を組む。おれが右手で死体の頭を固定する。死体の目が半ぶんあいていた。みえるか。ニミッツとスプールアンスがとなりに立つ。暗殺者一〇九四四ファイル最後の写真。

 四七四三の悪魔 ウインドウズの七角形をもとにした電卓プログラムは、この悪魔を採用しているのよ。

南雲 カデナより。ヘルマン博士の講演。

ヘルマン ナチス殺人事件が解決しましたね。君たちの事件は、なんて言ったらいい。「フォアグラだ」

牛島 時空浪人辻斬り事件であります。

 拍手。

ヘルマン 帰国を希望する者はどうする。「いま四月だ」

牛島 特定ゲットーを広島市と長崎市に用意してます。

スプールアンス アスカラIN RIGHT(米国囚人兵)ヲ五〇〇ニンズツカタヅケルカラ。

牛島 その方が安全ですね。

ヘルマン 最後の日にまた来ます。「二〇と一二にしてだな」

    つづく



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