「日もたってお達者になっても瓦の方は売れないそうだからやめておく方がいいと思う。
母もあの気性だからお達者なことと思いますが、あまり無理をせぬようにご自愛なさるよう御言付けいたします。
それから子供の名は長谷川様からお知らせありまして、十余りの中から私は「英男」というのが良いと思うのです。
子供の英男は8月6日、私は8月11日生まれです。
私の留守担当者は妻の貴女になりますから、種々調べがあっても貴女が出て下さい。
今日(12日)大阪に来ている記虎熊一さんが面会してくださいましてお祝いを頂きました。よろしく言って下さい。
また、堺の住吉様へ行軍して武運長久祈願してきました。
13日予防接種、14日出発準備、15日出発の予定です。
何も心に残ることはない。どうぞ留守中子供を中心にお達者でお暮しなさるようお祈り申し上げます。
正義(弟)にも他人に笑われるようなことのないように気をつけて家事に励むようお伝えください。
方々から手紙を頂いております。村の人にもよろしく」
父が亡くなった時「父の名前はおじいちゃんがつけたのだろうか」という疑問がわきましたがこの手紙で解決されました。
おばあちゃんに聞けば簡単に分かったことなのですが「聞きたいことは亡くなってから湧いてくる」ものなんですね。
おじいちゃん、英男の長男も8月生まれですよ。
大阪に来ている記虎さん。この方の孫さんが高校ラグビーで有名な記虎監督さんなのでしょうかね。