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信州松本を舞台に描かれた小説「神様のカルテ」シリーズの続編、「神様のカルテ2」を原作とした映画「神様のカルテ2」について、なかなか観に行く機会を作れずにいたのですが、この連休後半につくばの hiro くんが来松してカウチポテト(死語?)な時間を過ごす中で、一緒に観に行くことになったので、シネマライツ8で鑑賞してきました。
ウチの場合、既に原作を読んでからの鑑賞となったばかりか、原作以前のリアル夏川先生のお話を聞いていることによる先入観等もあると思いますし、週末松本人として過ごしているため信州松本に慣れ親しんでいるので、松本を知らない人とは異なる解釈をしている場合もあるかもしれませんが、ざっくりな感想を箇条書きしてみます。
■ 前作(映画)との比較
・信州や松本の描写が前作より増えていたのは良かった。綺麗な山並みや、あめ市や三九郎などの松本らしい風情が織り込まれていて、それも楽しむことが出来ました。
・看護師長・外村(吉瀬美智子)さんの存在感が前作より増していたました。(と言うか、前作では本来あるべき存在感が活かされなさ過ぎだったような)
■ 原作(小説)との比較
・映画の尺の関係もあるのでしょう、やはり原作と較べればエピソードが削られているので、映像化することによる情報量の多さがある半面、それぞれの出来事が薄く感じられるところも散見されるのは残念です。
・原作では2回あったコーヒーぶっかけシーンが1回になっていたのは残念。原作ではお互いにそれをやることで、二人の友情の絆が見事に描かれていたのに、映画ではそれが1回(片方向)しか出てこないことで、単に「変人」らしさの一環と見られるだけのような描かれ方になってしまっている気がします。
・原作で度々登場する飲酒シーンが映画ではスポイルされているのは、前作(映画)と同様だけど、ウチ的には残念なところ。
・屋久杉くんの扱いが残念。原作では悩める若者らしさがあったのに、映画では印象の残り方がイマイチな感じがしました。何故ああいうキャラクターにしてしまったのか、意図が知りたいです。
・逆に原作よりも存在感が大きくなっているのが高山教授(西岡徳馬)でしょう。原作における大狸先生の役割も引き受けて、ストーリー上の大事なキーマンになっていました。
■ その他
・感動の星空のシーンに対する現実的なツッコミについては原作への感想と同じ。映画ではこれに天体望遠鏡まで添えられるので、より際立ちました。実際に満点の星空を楽しむのであれば、天体望遠鏡なんて不要なんですけど、あれは観る人(特に天体観測等の知識や経験を持たない人)へのイメージ(象徴)として添えられている小道具なんでしょうねぇ
・居酒屋(厨十兵衛)において、後から来た栗原一止(櫻井翔)さん達に見つからないよう東西(池脇千鶴)さん達がお店を出ようとするシーンがありますが、あの狭いお店の、あの位置関係で、それは現実的には無理でしょう。まぁお話の世界なので、ツッコミ入れても仕方ないのですが。。。
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