一番大事なもの。それは「続けること」だ。
◇
待ちに待った「神様のカルテ3」を購入したものの、できればブツ切りではなく、ある程度の単位でまとめて読みたいと思ったものだから、仕事等の繁忙状態もあってなかなか読み終えることが出来ず、かなり時間が経ってしまったのですが、ようやく読破できました。
夏川草介さんの第3作、「神様のカルテ3」は、
プロローグ
第一話 夏祭り
第二話 秋時雨
第三話 冬銀河
第四話 大晦日
第五話 宴
エピローグ
という5話+αの構成となっており、信濃大学を卒業し本庄病院へ勤めて五年半が経過した内科医の栗原一止(いちと)の、夏から冬にかけての大きな転機が描かれています。
今回もこれまでの2作と同様、所謂「夏川草介節」みたいな表現が健在で、とても楽しく心に響く感じで読み進むことが出来ました。
実はここだけの話、夏川先生が本庄病院のモデルとなった病院から信濃大学のモデルとなった大学へ移られたことは存じ上げていたので、この小説シリーズもいずれはそういう流れになるであろうことは知っていました。それだけに、そのストーリーが小説でどう展開されるのか、興味深くもあったのです。
おまけに夏川先生によると、今回のストーリー展開は編集者さんから「チャレンジャーですね」と言われるほどだったそうで、一部の読者にはガッカリされるであろうことも覚悟の上で、敢えて書いたという話も聞いていました。でも、ウチ的には読んでみて、なかなかの説得力を感じたので、それほど心配することもないのではないかと思いますよ。
それはそうと、話の本筋ではありませんが、今回も例によって粋なお店や美味しい日本酒が登場。特に日本酒は、今回は少し県内比率が高まった気がします。
例えば、ウチの知人が勤めるようになった「福源」が歓迎会の席で登場してビックリさせられたり、蔵を閉めてしまった「天法」が秘蔵酒として浅間温泉での一献として登場したり、「神様のカルテ2」でも登場した「信濃鶴」が誕生日での祝杯や居酒屋「九兵衛」での祝杯として再登場したり。
そして何より、第五話「宴」の終盤、本記事の冒頭に記したようなやりとりの後に「杉の森」が熱燗で登場。実はこの「杉の森」の蔵元さんは、奇しくもこの「神様のカルテ3」への登場をフィナーレとするかのように、今月で静かに蔵を閉められたんですよね。もちろん夏川先生が執筆された頃には御存知なかったでしょうし、ウチもその話を聞いたのはつい先日。その直後にこの本で「杉の森」が登場したことには、何か運命的なものを感じてしまいましたよ。
そんな話もありつつ、じんわり心に染み入るお話でした。もしかしたら、この巻で「神様のカルテ」シリーズは一旦お休みかもしれませんが、またいずれ続編が出ることを期待したいと思います。(映画もね~)
[追 記]
実は既にウワサで聞いていたのですが、このたび映画「神様のカルテ2」の公開が正式に決まったようです。2014年公開予定だそうで、まだ少し先になりますが、原作とは異なる設定もあるだけに、どういう続編になるのか、楽しみですね~(2012-12-16:追記)
トラックバック先:
専務取締役杜氏の純米酒ブログ:「神様のカルテ3」(2012-12-16)
関連記事:
2010秋の「お出掛け」部屋呑み(2010-10-23)
「神様のカルテ2」(2010-10-09)
「神様のカルテ」(2009-09-21)
待ちに待った「神様のカルテ3」を購入したものの、できればブツ切りではなく、ある程度の単位でまとめて読みたいと思ったものだから、仕事等の繁忙状態もあってなかなか読み終えることが出来ず、かなり時間が経ってしまったのですが、ようやく読破できました。
夏川草介さんの第3作、「神様のカルテ3」は、
プロローグ
第一話 夏祭り
第二話 秋時雨
第三話 冬銀河
第四話 大晦日
第五話 宴
エピローグ
という5話+αの構成となっており、信濃大学を卒業し本庄病院へ勤めて五年半が経過した内科医の栗原一止(いちと)の、夏から冬にかけての大きな転機が描かれています。
今回もこれまでの2作と同様、所謂「夏川草介節」みたいな表現が健在で、とても楽しく心に響く感じで読み進むことが出来ました。
実はここだけの話、夏川先生が本庄病院のモデルとなった病院から信濃大学のモデルとなった大学へ移られたことは存じ上げていたので、この小説シリーズもいずれはそういう流れになるであろうことは知っていました。それだけに、そのストーリーが小説でどう展開されるのか、興味深くもあったのです。
おまけに夏川先生によると、今回のストーリー展開は編集者さんから「チャレンジャーですね」と言われるほどだったそうで、一部の読者にはガッカリされるであろうことも覚悟の上で、敢えて書いたという話も聞いていました。でも、ウチ的には読んでみて、なかなかの説得力を感じたので、それほど心配することもないのではないかと思いますよ。
それはそうと、話の本筋ではありませんが、今回も例によって粋なお店や美味しい日本酒が登場。特に日本酒は、今回は少し県内比率が高まった気がします。
例えば、ウチの知人が勤めるようになった「福源」が歓迎会の席で登場してビックリさせられたり、蔵を閉めてしまった「天法」が秘蔵酒として浅間温泉での一献として登場したり、「神様のカルテ2」でも登場した「信濃鶴」が誕生日での祝杯や居酒屋「九兵衛」での祝杯として再登場したり。
そして何より、第五話「宴」の終盤、本記事の冒頭に記したようなやりとりの後に「杉の森」が熱燗で登場。実はこの「杉の森」の蔵元さんは、奇しくもこの「神様のカルテ3」への登場をフィナーレとするかのように、今月で静かに蔵を閉められたんですよね。もちろん夏川先生が執筆された頃には御存知なかったでしょうし、ウチもその話を聞いたのはつい先日。その直後にこの本で「杉の森」が登場したことには、何か運命的なものを感じてしまいましたよ。
そんな話もありつつ、じんわり心に染み入るお話でした。もしかしたら、この巻で「神様のカルテ」シリーズは一旦お休みかもしれませんが、またいずれ続編が出ることを期待したいと思います。(映画もね~)
[追 記]
実は既にウワサで聞いていたのですが、このたび映画「神様のカルテ2」の公開が正式に決まったようです。2014年公開予定だそうで、まだ少し先になりますが、原作とは異なる設定もあるだけに、どういう続編になるのか、楽しみですね~(2012-12-16:追記)
トラックバック先:
専務取締役杜氏の純米酒ブログ:「神様のカルテ3」(2012-12-16)
関連記事:
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「神様のカルテ」(2009-09-21)
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