坂の上のチビタと楓太と春陽

お空の上のちっこい兄ちゃんチビタを見上げるでっかい弟 楓太に
春陽という ちょっとちっこい妹ができました♪

サンタ・・・5年<悪夢、願い>

2011-06-13 | サンタ

5年前の明日6月14日・・・
サンタは15歳で私たちのもとから旅立って行きました。

サンタと暮らしていた頃は、まだブログなど知らなかったので
日々の思い出は心の中にしか残っておらず、細かな記憶はだんだん薄れてゆくのが現実。
でも、せめて出逢いと別れの事だけは、しっかり心に刻んでおきたいと思いました。

昨年の命日には、サンタとの出逢い を書いたので
今日と明日、自分のための記録としてお別れの事も書き残すことにしました。


(2003年12月)



☆ 2006年5月25日・・・予兆 ☆

私の誕生日の前日の朝。
当時は私も、まだ働く主婦でした。
出勤の支度ができて、2階からサンタとチビタと一緒に下に降りたら
二人はいつものように、リビングの窓際の二人のお布団の上で
外を眺めながら朝の警備をしていました。

その時、私はキッチンに立っていて、リビングの方から「コトン」という音が聞こえました。
覗いてみると、テレビの前にサンタが倒れていて、「クゥ~ン」と一声だけ鳴きました。
驚いて傍に行くと、目は開いていて、ちょっとボーッとした顔をしていました。
意識はあるようなのでそっと抱き起して、しばらく様子を見ていると
そのうちだんだん、しっかりした顔つきに戻りました。

心配だったけど仕事を休むわけにはいかないので、そのまま家を出ました。
帰宅後も特に変わった様子はなかったので、ひと安心。
もしかしたら足でも滑らせて転んだだけだったのかも、と軽く考えていました。

まさかそれが、サンタの旅立ちへの予兆だったなんて思いもしなかった。

翌日も変わらず、いつも通りのサンタ。
私の誕生日を 「また増えた~」 とか言いながら笑って過ごして終わりました。

ところが、その日の夜中・・・

当時はサンタもチビタも、私たちのベッドで一緒に寝ていました。
みんなが寝静まった頃、突然サンタが起き上がり1~2歩歩いたと思ったら
「キャ~ン!」と言って倒れたのです。
ビックリして飛び起きてサンタを抱き上げ、どこか痛いのかとあちこち触ってみるのだけど
当のサンタは、何もなかったかのようなキョトンとした顔をしているのです。

2日前の事もあり、これはサンタの体の中で何かが起こっているのかもしれないと思い
翌日病院へ連れて行こうと決めて、眠りにつきました。


(2005年12月)


☆ 2006年5月27日~6月12日・・・悪夢 ☆

翌日は土曜日で、ちょうど仕事も休みだったので、すぐに病院へ行きました。
血液検査の結果、BUN値が異常な高さ。クレアチニンも高値。
サンタは元々心臓も悪かったので、それが原因なのか・・・
はっきりした原因を特定することはできなかったけど、急性の腎不全でした。

その日から毎日、点滴の為の通院が続きました。
入院して、24時間の血管点滴という手段もあったけど
その時は、サンタのストレスを考えて入院は見送り
仕事から帰ってからの通院を、毎日続けることにしたのです。
時には、朝預けて夕方迎えに行くという、日帰り入院の日もありました。

それでも日に日に、サンタの症状は悪くなる一方で
だんだん食事も口にしなくなり、あっという間にやせ細ってしまいました。
少しでも栄養を摂らせたくて、流動食を少しずつ口に流し込んだりもしたけど
嫌がるのでそれもあまり続かず。。。

先生には「もう何でも好きな物、食べられる物があれば食べさせてあげて下さい。」と言われました。
それがどういう意味なのか・・・考えたくもなく・・・
ただ、食べてくれさえすれば元気になると信じ、必死でいろいろな物を口に持っていきました。
サンタは、スーパーで売っている4個パックのプリンだけ、少し食べてくれましたが
それもそのうち、食べなくなってしまいました。

夜中に急に起き上がって倒れるという発作も、毎日のように続き
そのうち自分で立ち上がることもできなくなりました。
ベッドの横で寝ているサンタが、夜中に目覚めて少しでも体が動いたら
私もハッと目が覚め、お水を飲ませたり、トイレシーツの所に連れて行ったり。

つい先日まで、年齢なりの衰えはあったものの毎日元気に暮らしていたサンタが
どうしてこんな事になっているのか・・・
すべての事が現実として受け止められず、悪夢の中にいるような毎日でした。


(2005年10月)

☆ 2006年6月13日・・・葛藤そして願い ☆

最初に倒れてから、2週間と少し経った頃には・・・
サンタの命の灯は、もうわずかな風が吹くだけで消えてしまいそうになっていました。
それでも・・・それでもサンタには、もう少し待ってほしかった。
待ってほしかったのです。

できることなら仕事を休んで、ずっとずっとサンタの傍にいたかった。
でもそれは、社会人として通用することではなく・・・
毎朝 「どうか帰るまで生きていて!」 と祈る思いで家を出ていました。

実家の母が元気な時なら、留守中見てもらうこともできたのですが
母も、その半年前に脳梗塞で倒れて入院中で、あまり良い状態ではありませんでした。

母も・・・
サンタも・・・

その上、おとーさんが海外研修に出発する日が迫っているというやりきれない状況に
もう精神的にもボロボロになっていました。

滞在期間は1週間。
サンタの容態が悪化するにつれ、海外行きをやめることはできないのかと
おとーさんと言い争いになることもありました。
でも、おとーさんも苦しんでいたのです。
私が仕事を休めず、胸が張り裂けそうになっていたのと同じように。。。

神様!おとーさんが帰国するまで、どうかサンタを連れて行かないで下さい。
お願いします。。。お願いします。。。

あのクリスマスの出逢いの日から14年半。。。
山あり谷ありを、共に歩いてくれたサンタの最期を
私たちはちゃんと見送ってあげたい・・・願いはそれだけ。

おとーさんの出発が4日後に迫った13日、最後の望みにかけることにしました。
日帰り入院で血管点滴をした時、少しだけ持ちなおしてくれたことがあったので
思い切って24時間の点滴をしてもらう為、入院させることにしたのです。

今思えば、サンタの苦しみを無視した私たちの勝手なエゴだったかもしれない。
それなのにサンタは。。。



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