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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

80デイズ

2004-11-12 16:01:00 | 映画-2004年

「長靴を履いた猫はどこ?」

 ジャッキー・チェンが主演する映画ということで、けっこう前から気になっていたのだが。
 なんか、映画館のポップを見てもそんなこと書いてないし、テレビCMがサイアクな雰囲気(ハラダ・タイゾーって……)だったので、なんか怖いもの見たさで映画館に行った。
 だが、案に相違して(?)見終わった後は、「いや、オモシロかったな!」と良い気分で劇場を後にすることができた。
 期待値が低かったから、意外と面白かったというのもあるんだろうけど。

 もう、何よりも嬉しかったのはジャッキー・チェンが久しぶりに本当のカンフーで戦ってくれたこと。
 ここ最近、アメリカに行ってからはカンフーアクションで戦っているだけで、カンフーでの対決シーンってほとんど無かったからなぁ。
 昔懐かしの草っぱらで、カンフー着を着たジャッキーが悪党相手にカンフーで戦ってくれるんだよ……椅子で戦うシーンはファンなら涙ものだ。
 しかも、サモ・ハンが黄飛鴻役で出てくれて……嬉しかった!

 っていうか、よくよく考えてみると、この映画は19世紀半ばを舞台にしており、『酔拳』でジャッキーが黄飛鴻役を演じていたのと同じ時代だ。
 今までのアメリカでのジャッキー映画は、現代を舞台にしているため「いかにして相手に銃を撃たせない(持たせない)かに腐心(byお~い、映画だよ~ん)」しており、なんとなく無理矢理っぽかった。
 しかし、舞台が19世紀半ばなら頻繁に銃器が出てくることもないのでカンフーで戦う必然性が産まれてくる。
 この三段論法の結論は、もしかしたらジャッキー映画は時代劇に回帰すれば、復活するのではないかってところ。

 さらに付け加えると、この『80デイズ』のようなはちゃめちゃなギミックをてんこ盛りにしたアクション映画だと、さらにジャッキーのアクションが冴えるような気がする。
 元来、ジャッキー映画では大きな仕掛けや装置を使ったアクションを得意にしていたのだから、へんてこ機械とかを使ってさらにおもしろくすることができるのではないだろうか。

 ただし……ギミックといえば、最後の飛行機のシーン。
(ポスターにも使われてるアレ)
 実はジャッキーは飛行機の"動力源"だ……50を超えた香港の大スターが動力源か……

 と、やたらジャッキー・チェンのことばっかり語ってるが、そもそもこれが目当てなんだから仕方がない。
 じゃあ、ジャッキー以外に目玉がないか、といえばそうでもなく。
 確かに、なんかざっくばらんで大味なカンジがするし、CGを使って世界を一周するなら、もっと壮大なスケールにしてほしかったような気もする。
 でも、ディズニーの家族向け映画らしく分かりやすいギャグに友情・努力・勝利で、難しいことを考えずにアハハと笑いながら観られる映画。
 血も出ないし、人も死なない。正直で頑張った人が褒められて、嘘つきでズルをやったヤツは牢屋に入れられる。分かりやすいストーリーだ。
 ただ、惜しむらくは配給元の宣伝の仕方。
『80デイズ』じゃ、この映画がジュール・ヴェルヌの『八十日間世界一周』を原作にしてるとは思わないだろ……。
 それに映画のことより、カメオ出演のシュワルツェネッガーばっかり前面に出すのもなぁ……。
 もっとシンプルに、『八十日間世界一周』をリメイクした冒険活劇で、ジャッキー・チェンも出てるでよ、とやれば本来のメインターゲットであるファミリー層に訴えられたのに、と思う。

『80デイズ』(映画館)
http://www.herald.co.jp/official/around_the_world/index.shtml
監督:フランク・コラチ
出演:ジャッキー・チェン、スティーヴ・クーガン、セシル・ドゥ・フランス、他
評価:7点(カンフーに+2点!)


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