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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

笑の大学

2004-11-05 16:04:00 | 映画-2004年

「さるまた失敬」

 当然のように、舞台の「笑の大学」は観たことがない。もちろん、あらすじも知らない。
 それでも、面白かった! 現時点では、今年度に観た映画の中ではイチオシの映画だった。

 この映画は基本的に密室劇で取調室以外では物事が展開しない。役所広司と稲垣吾郎の二人のやり取りだけで進行していく。
 でも、それでもキチンと笑えるんだよなぁ。
 なんつうのか役所広司を見ていると、制作担当者が思ってることというか、「こうやって演じてくれ」っていう言葉にできない、なんか「こんなカンジで」ってカンジを見事に演ってくれている、ように感じた。小芝居をしないのがなお良い。
 もう、言葉にできないんだけど、とにかく、こう痒いところに手が届いたときの気持ちよさのような演技で、もうずっと笑いっぱなしだった。
 CMで使われている「くだらないけどオモシロい!」の笑いながら怒るところも見所の一つ。
 ゴローちゃんも良かったと思う(スマップのアイドル映画ではない)。
 ちゃんと役所広司についていってたと思うし、若くて情熱のある脚本家になりきれてたとも思う。

 で、唐突に取調室の外にカメラが移動するときがあって、「おや?」と思うのだけど……ちゃんと外に出たら出たなりで、キチンと笑わせてもらえる。

 権力者と反権力者が互いに理解し合う友情物語……という単純なプロットになっていない。
 ちゃんと起承転結がある。当たり前といえば当たり前なんだけど、この当たり前のことができてない映画だってたくさんあるでしょ?

 イヤ、なんか、スゴイよな。何がすごいのか上手く表現できないけど、とにかく笑った。面白かった。
 脚本に三谷幸喜の名前があるので、脚本が優れてるから笑えるんだと着地点はあると思うのだけど。
 それだけじゃなくて、この映画に携わった人たちみんなが笑い所というか、何が求められているのか理解して作った映画だと思う。だから、笑えたんだと思う。

 もちろん、笑いに対する感性は「人それぞれ」なので、この映画が面白いと感じるかどうかも人ぞれぞれだとは思うけど。
 少なくてもオレ的には、笑いの中枢神経が刺激されっぱなしの映画だったいうことである。

『笑の大学』(映画館)
http://warainodaigaku.nifty.com/index.htm
監督:星護
脚本:三谷幸喜
出演:役所広司、稲垣吾郎、他
評価:9点


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