パウロはバルナバに言った。
「さあ、先に主の言葉を宣べ伝えた、全ての町で
兄弟たちが、どうしているか行って見てこよう」
今回は、パウロはエルサレム教会から来ていた
シラスを選び、兄弟たちから恵みに委ねられて、
出発した。
「それからパウロはデルベに、次いでルステラに
行った。すると見よ、そこにテモテという弟子が
いた。」
後の、テモテへの手紙で
「アンテオケ、イコニオム、ルステラで私に降り
かかった迫害や苦難に、よくついて来てくれまし
た。」 ですからテモテは、その時からパウロと
共に迫害を受け、いつも、この若い兄弟との交わ
りによって慰められました。(第一回伝道旅行の時)
テモテは、どういう人かというと、「信者である
ユダヤ人女性の子。」すなわち、アジア人。
「父親がギリシャ人」、すなわちヨーロッパ人で
す。モーセの律法を厳守するならば、こういう
人は切り捨てられなければなりません。
けれども、パウロは律法的な心ではなく、愛の心
をもって、この人を受け入れました。
テモテが真に悔い改め、真に献身していると思い
この青年を神のしもべとしました。
パウロは他の人に、ないがしろにされていたテモテ
に割礼を施しました。
彼らは、フルギア、ガラテヤ(現トルコの中部)の
地方を通って西南の方へ行って、みことばと語ろ
うとした。しかし、神様の霊が、これを許さなか
ったので、北の方へ行き、ビテニアに伝道しよう
と考えた。やはり導きはえられません。
そこでトロアス(現トルコの西部の港町)に下った。
「その夜、パウロは幻を見た。一人のマケドニア
人(ギリシャの北、現在のマケドニア)が立って
『マケドニアに渡って来て、私達を助けて下さい』
と懇願するのであった」
神様はついに、光を与えて下さいました。神様は
ヨーロッパ伝道を始めようとしておられました。
今日は、ヨーロッパの、あちこちにキリストの
救いが伝わっていますが、その初めは、ここ
でした。
パウロらは船出してマケドニアのピリピに行った。
ピリピは植民地であり、小さいローマの様な町で
した。
「そして、安息日に、パウロらは町の門の外に
出て、祈り場があると思われた川岸に行き、
そこに腰を下ろして、集まって来た女たちに話を
した。」
私達は小さな集会を軽視しますが、神様は、度々
大きな集会よりも、小さな集まりを祝福されます
この中にテアテラ(現トルコ西部の町)出身で、
紫布の商人のルデアがいました。
彼女は、パウロの話を聞いていました。この
女性はユダヤ教に入っており、旧約聖書により、
いくらか光を得ていたのでしょうが、未だ、真に
心の確信と満足を得なかったのでしょう。
「主は彼女の心を開いて」とある様に、主が
働いて下さいました。
パウロの説教を聞いているうちに、そのまま
主の救いを受け入れました。
そして、彼女と、その家族の者たちがバプテスマ
を受けた。