さくらんのDias de Pasion

いつもテーマはmake me & my loved ones happy!素敵なマダム&ママンを目指し精進します

おいしい水

2006-09-07 01:09:46 | 読書
タイトルに惹かれて、買ってみました。
いつの間にか、はまってしまいます。

主人公の弥生は同世代、
経歴は違いますが、いつの間にか共感していました。

ネタばれになってしまうかもしれませんが、
以下の部分が強く印象に残りました。
「これからの人生、全部予想できたの。
 嫌なことや悲しいことが、
 これからきっとたくさんあるんだろうけど、
 でもわたしは目をつぶって、
 このままずっと電車に揺られていくんだろうって、そう思ってた。
 電車から飛び降りることなんて考えたこともなかったけど、
 でも、もしかしたら自分にはほかの人生があるんじゃないか、
 いまから別の電車に飛び乗っても、
 やりなおしがきくんじゃないかって……。
 そんな勇気もないのにね」
「強くなりたかったんです。(中略)でも強くなるだけじゃだめだって、
 きょう寺倉さんの話をうかがって気づきました。(中略)
 うまく言えませんが、楽に生きることと、楽しく生きることって、
 まったく別のことだと思ってたんです、いままで。(中略)
 いままでずっと、楽に生きるなんて自分には無縁だって思ってたんです。
 もっと言えば、罪悪感みたいなものさえ、感じていたんです。
 でも、楽しく生きるためには肩の力を抜かなくっちゃ、
 楽にならなくちゃって、そんな当たり前のことにやっと気づいて」

最後の「なに言ってるの、ここはあなたの家じゃない」は
最初は語尾が下がるのかと思ってしまいました。
ここは上がるのですかね、やっぱり。

大人になったら、もっと賢くなれるのかと思っていましたが、
そんなことはありませんね。
常に問題が山積みです

物語の舞台になっている高円寺のあたりに行けば、
弥生や、弥生の娘の美樹ちゃん、旦那さんの大樹さんに
会えるような錯覚を覚えました。

女心が繊細に綴られているこの小説が、男性の手によるものだとは
またまたびっくりです。
これまで、小説は好んで女性のものを読むことが多かったですけれど、
…男性のものもかなり面白そうですね!


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