夢と現実の「双眼鏡」
台風19号の猛威により、長野県の千曲川流域の穂保地区での堤防決壊と付近の多くの住宅の浸水状況を、今朝のテレビニュースで見て、次のような思いに駆られました。
わりと新築2階建てで整備された住宅が多い、経済的にも文化的にも進んだエリアと思われる同地区での全く予想されなかった突然の大きな被害の状況は、間違いもなく今朝の悲劇的な現実の姿です。
この地区の多くの住民たちにとって、あこがれの新築住宅は、正に「人生の夢」の実現だったでしょう。
しかし、住民たちのそういった人生の夢が、突然襲来してきた大型台風による記録的豪雨という、人々の虚を突いた一夜(ひとや)の打撃で、多くの新築住宅の1階部分がほぼ廃墟のような状態にまで浸水したという事実もまた間違いのない厳しい現実です。
このような台風や地震・津波などの「自然災害」は、日本全国の各地で、毎年のように大きな爪痕を残していて、枚挙にいとまがないとはいえ、それによる被害者の苦労や苦痛は、いかほどかと思い悩まれます。
他方、少子高齢化に起因する人口減少という社会的現象等に影響を受けての経済的な変動や被害の発生も又、今日の我が国では業種や企業の区別を問わない、広範囲にまたがって生じている極めて厳しい現実です。
要するに、人生における文化的・経済的な自立や成功を夢みての私たちの日々の営みも又、何時突然に、あるいは時代における大きな人口動態や科学技術等の急速な変化・進展等を起因として、はかない夢に終わる「現実」に遭遇するかもしれないという事態を予測しておかなければならないという「教訓」に気づかなければなりませんね。
そういう意味で、夢と現実の双方を、常に同時に意識・予測しつつ、一日一日を精一杯に用心ぶかく慎重に過ごしていかなければならないという「教訓」を、この度の台風被害から学ばなければならないでしょう。
「夢」が無ければ、人間は生きていけないけれども、反面の厳しい現実の姿も、常に意識しておかなければならないという意味で、夢と現実の「双眼鏡」をもって、一日一日を暮らしてゆかなければならないことになりますね。
引き続き、皆様のご理解とご協力とを宜しくお願い致します。
令和1年10月13日 日曜日
岡村ゼミナール&CJA日本語学校:岡村寛三郎
協同組合クラブ・メデカルツーリズム・ジャパン