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オオタカ(若鳥)飛翔/帆翔を写すのとの違い

2018年11月23日 | 野鳥・鳥類
羽ばたきながら飛んでいるシーン。
帆翔と比べると、 極度に要約し過ぎた短文にしてしまえば 「飛んでいる鳥が写っている」とか「翼を広げた姿が写っている」みたいな 同じ文言で表すことはできる写真でも、 “動き感”は かなり違う画になる。



以下は、 この画が良い悪いは 別にして、の話...

鷲鷹の類は、 翼を広げたまま旋回を繰り返す 帆翔を 頻繁に行なう。
帆翔では、 スピードはとても遅く、ほぼずっと殆ど同じ形の状態で滞空し続けて、 動的な要素が殆ど無くて 実質的に“とまり”と大差ないので、 適した機材さえあれば 誰でも簡単に多数写せる。
長い時間 同じような空域に居続けるので、 現れてから 見つけて捉えるのが極度に鈍くても たいして問題にはならない。
そのため、 飛翔写真への羨望はあっても 動体に対応できる撮影スキルが必要な鳥では 写せる機会が乏しい面々には、 一応「飛んでいる鳥が写っている」とは表せる写真を写せる機会としては 好都合だろう。
しかし当然、 誰にでも簡単で、誰でも皆が写せているということは、 誰が、何時、何処で写したものでも見分けがつかない “動き感”が乏しい そっくり同じ画ばかりになる。

対して、 羽ばたきながら飛んでいるシーンでは、 帆翔よりは速いスピードで飛んで、 殆どの場合、現れてから すぐに通過して 飛び去って行ってしまう。
その中に“良い条件の状況”があっても ごく短い時間だけで、 “その一瞬”になるよりも充分に早いうちに見つけられて、即座に捉えて追っておけるなど、 複合的なスキルがないと 撮れない。
また、 シャッターが切れるタイミング次第で 写る形が 全く違ってくるので、 良いタイミングに当たれば 帆翔より“動き感”がある画にもなる代わり、 少ないコマ数しか切れない中で 期待するような形で写った画を得られるとは限らない。

もちろん、 これは ごくごく初歩的なレベルで、 鳥の飛翔写真全体では もっと色々な撮影シーンがある。

当然、当たり前すぎることだが、 極度に要約し過ぎれば 「飛んでいる鳥が写っている」の 同じ文言で表すことはできる写真なら 何でも同じではない。
被写体が同じ鳥でも、 どういう画なのかで その意味も価値も違うし、 それを撮ろうとする世界観も 大きく違う。

超々平易なスキルで写せる「飛んでいる鳥が写っている」写真の撮影に『成功』しては 撮影スキルが優れていると 大はしゃぎしていられる面々の集いも 多々開催され続けているが、 「飛んでいる鳥が写っている」と表せさえすれば 何でも一緒くたにしてしまっているのでは、 “とまり”も“飛び”も 「鳥が写っている」で 一緒くたにしているのと同じお噺。


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