映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はベートーベンの名曲と4人の奏者の人生のアンサンブルを絡めた作品「25年目の弦楽四重奏」です。
ベートーベンの名曲「弦楽四重奏曲第14番」は、彼が亡くなる半年前に完成させた弦楽四重奏で、チューニングなしで全7楽章を途切れることなく演奏していく難解なもの。
その曲を見事に演奏する第1と第2バイオリン、ビオラ、チェロの4人の楽団。ある日ベテランチェロの男が不治の病により、突然の引退宣言をすることで調和のとれた楽団に亀裂が生じていきます。彼らの結末は、チェロの引退コンサートに託されるというもの。
第2バイオリンとビオラの夫婦が、第1バイオリンを希望することで亀裂が生まれ、彼の不倫によりさらに悪化。そこに、夫婦の娘を指導していた第1バイオリンも、やがて恋仲に。3人のドタバタの中で冷静に楽団の今後を模索しながら、最後のコンサートに向けてリハビリに励む初老のチェロリストの孤高の姿が感動的です。
クラシック音楽に精通していない僕でも奏でる音色に魅了されました。