ウェス・アンダーソン監督の最新作「グランド・ブダペスト・ホテル」を観賞。
ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員特別賞)を受賞したアンダーソン監督の最新作は、ファンタジックなミステリー作品と魅力あふれる作品です。
ヨーロッパ最高峰のグランド・ブタペスト・ホテル、伝説のコンシェルジュ、グスタブ・Hを目当てにエレガントな宿泊客が訪れます。ある日、宿泊客の伯爵夫人が殺害され、彼女の遺言をきっかけにグスタブに容疑がかかり、自らの潔白を証明するために愛弟子のゼロやコンシェルジュの仲間たちの力を借りながら事件解決への逃避行のた旅にでると言ううもの。
物語は、ジュード・ロー演じる若き小説家とホテルオーナーとの会話から始まり、グスタフの謎解きへと進んでいきます。事件の謎解きは複雑なものではないのですが、ロケ地は、19世紀末にかけて実際にあったリゾート地を彷彿とさせるドイツのゲルリッツの町で行われていますが、映像に浮き彫りになる町の色が雪深い土地の白とパステル色に彩られた町並み、衣装や小道具の造形がくまなくスクリーンを彩り、ファンタジックな世界が全編に広がっています。
グスタブを演じたのは、シンドラーのリストで有名なレイフ・ファインズ。敵役に戦場のピアニストのエイドリアン・ブロディ、他にもウイレム・デフォー、エドワード・ノートンなど豪華な顔ぶれが揃いています。
色鮮やかな舞台と魅力的な俳優たち、紡がれる音楽が一体となり、観る人を夢心地にするに違いない素敵な作品でした。