スポーツ界において人種差別の問題は、看過できない命題です。
日本でも浦和レッズの一部サポーターによる人種差別の垂れ幕により、制裁措置として初の無観客試合が行われ、アメリカでもNBAのオーナーによる黒人差別発言により2億5千万円の罰金に永久追放の厳しい措置が加えられました。
そんな中、スペインバルセロナのアウベス選手の人種差別に対する行動により、バナナの輪が広がっています。10年以上、ヨーロッパで人種差別を受けながらプレーしてきたアウベス選手。
かつてワールドカップのフランス大会決勝で差別発言が発端となったジダン選手の頭突き事件など差別に発端となる試合中の乱闘劇などよくある話ですが、今回は、試合中に差別の象徴として投げられたバナナを食べて抗議。その姿勢に共感の輪が広がっているのですから、今までとは違う何かが生まれていくような気がします。
スポーツにおいて、ヤジやブーイングは一定のモラルにおいては必要なものだと個人的には思います。問題は、選手の人格を否定する発言や行為です。そのことに対して、今回のバナナの輪は、差別をなくす良薬になっていくのではと感じます。