映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、インド映画が贈る極上のサスペンス「女神は二度微笑む」です。
インド映画と言えば、音楽とダンスとアクションのイメージが強いですが、最近は、ヒューマン作品にもいい作品が増えてきてインド映画の実力の広さを感じます。
今回の「女神は二度微笑む」は、インドのアカデミー賞と言われるインドフィルムフェア賞で監督賞、主演女優賞など5部門を受賞し、「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニールス・アルデン・オプレヴ監督の手によるハリウッド・リメイクが決定している。その実力の程がうかがえる代表的な作品です。
インドで毒薬によりテロ事件が起こった2年後、音信不通となった夫を探す妊婦の妻が、インドにわたり、電話でのやり取りや過去の思い出を基に夫を探そうとしても、事あるごとに、その手がかりが消える中で、夫に似た男が浮上するのですが、その男を知る女性は、謎の組織のスナイパーにより消され、彼女も命を狙われることに。彼女を慕う警察官の力を借りながら、事件の真相にたどり着きますが、そこには、思いの寄らない結末が待っています。
過去の記憶をたどりながら、点を線で結びつけていくオーソドックスな手法ながら、インドの文化、習慣を巧みに取り入れ、その手があったのかと思わせながら、シンプルな結末に思いがけず、やられた!と感嘆すると思います。
ハリウッドが、どんな配役と舞台でリメイクするか注目に値するこの作品。サスペンス好きには堪らない作品になるに違いありません。