映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はインドネシアでの大量虐殺の首謀者による再現ドキュメンタリ作品「アクト・オブ・キリング」です。
1960年代、インドネシアの行われた共産主義者への大量虐殺。その実行者たちは100万に近い人を殺害したにも関わらず、罰せられることなく今も英雄として生きている事実に着目して、その首謀者たちに自らの虐殺の再現する映画の制作を持ち掛けます。
殺害方法を平然と語りながら、今なお華僑出身者たちを金をゆする。映画製作の過程をフィルムに収めながら、虐殺や拷問の一部始終を再現する彼らの姿は、あまりにも残酷すぎて滑稽ささえ感じてしまいます。
外国企業の進出が著しい今や東南アジアの経済大国のひとつとなったインドネシア。西側諸国と親密な関係を持ちながら、ベトナムや北朝鮮とも友好関係を持つ国。さらに、この事件が行われてから現在まで政権が維持されアメリカや日本も支援していることの事実を知ると更に末恐ろしさを感じました。
当時の模様を話すデヴィ夫人のトークショー。当時の状況が克明に語られこの事件を理解する上で最適です。