学園を私物化して金を引き出していたのか、単なる金の貸し借りだったのか。学校法人樟蔭(しょういん)東学園(大阪府東大阪市)に3億8千万円の不正融資をさせたとして、背任罪に問われた同学園元理事で顧問の小山昭夫(82)、元理事長の高橋努(67)両被告の公判が、大阪地裁で大詰めを迎えている。返済の見込みがないのに無担保で小山被告に融資したとの起訴内容に対し、小山被告側は「返済できると思っていたし、現に返済している」と否認。一方、高橋被告は起訴内容を認めている。公判でもっぱら争われているのは「学園を支配していたのは誰なのか」という点。背任罪が適用される身分にあったかどうか、という判断に影響するためで、検察側は、小山被告が人事を掌握するなどし学園を実質的に支配していたと主張。小山被告側は「学園の経営状況も把握しておらず、学園を掌握していない」と真っ向から否定している。
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「金や金。金払わんかい!おら!」。飲食店やラブホテル、風俗店がひしめく歓楽街、大阪市北区堂山町の雑居ビルに野太い声が響いた。ビル内のガールズバー「RING(リング)」の経営者、秋元貴公(たかひろ)容疑者(30)が料金トラブルの末、客の不動産会社員、札場(ふだば)康之さん(51)を素手で撲殺した事件。大阪府警捜査1課に殺人容疑で逮捕された秋元容疑者は札場さんが逃げないように靴をビルの外に投げ捨て、一方的かつ執拗(しつよう)に殴り続けるという残虐な犯行に及んでいた。普段は東北なまりが残る好青年だった秋元容疑者。ところが、酒が入ると一変し、女性従業員に「もっと客取ってこい!」と罵倒(ばとう)したり、気に入らない客に暴行したりすることで知られる“危険な人物”だった。
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