私は細々とではあるが、写真を生業としている。
しかし、写真には、私にとって生業以上の意味がある。ライフワークだと考えている。
写真を始めたのは、6年前くらいの結婚して2年くらい経ったときくらいだった。私は最初、別のテーマのブログをやっていたが、その挿絵程度にと思って、当時最も原始的なデジタルカメラを買った。仕事と家事に追われる日々、心の休息が欲しくなったのはその直後だった。いつしか写真が私の心のよりどころになり、リコーのGR DIGITALで本格的に撮るようになった。撮るのがとにかく楽しかった。
Facebookで写真を公開するようになってから、徐々に私の心の中で、写真というものが、ブログでの時と違うものになっていった。レスポンスの早さ、また、要求もあった。次第にプレッシャーを感じるようになっていった。FBでは作品を載せるのをやめた。
今はブログ主体で気まぐれに、また表に出さない、もしくは、しかるべき時がきたら表に出そうとしながら写真を撮っている。
生業である以上、それは最初の頃のようにただ単純に楽しいから撮れるという感じではない。ただ、写真とは、私にとって、一筋の光を頼りに闇の中でじっと自分と向き合うことなのかと思う。特に何か特別なものではなく、日常見過ごしてしまいそうなものを非日常的に撮り、世界の素晴らしさを再発見するにはどうすればいいのか、それは、一度は死を選んだ私にとって、生きることの一筋の光でもある。
写真を撮るとき、闇の中で自分と向き合いながら、常に、「どうして生きるのか?」というより逆に「生きる」ということが私に問いかけているのだと痛感する。