孫子 十三篇のうち一
『始計第一』
始ははじめなり、計ははかりごとなり、
はかりごとを始めと読むなり。
兵は詭道なれば、人をたばかるも計の一つなる
けれども、
計の字の意は、ものをつもりはかり目算を
することなり。
この始計の篇は、総じて軍をせんと思い、
まず、敵と味方をはかりくらべて、
軍に勝つかということを、とくと目算してみて
勝つべき法を究めて軍をすべきということ。
孫子一部はみずから合戦の道を説いて
治国平天下の道を説かず、
かように前方に目算をせず了簡を究めずして
合戦に勝つということはない。
この篇を孫子の開巻第一義とするなり。
第一とは次第の一という意にて孫子十三篇の
最初である。
この篇を集注本には計篇といい、始めの字はない。
「荻生徂徠 講述」
『始計第一』
始ははじめなり、計ははかりごとなり、
はかりごとを始めと読むなり。
兵は詭道なれば、人をたばかるも計の一つなる
けれども、
計の字の意は、ものをつもりはかり目算を
することなり。
この始計の篇は、総じて軍をせんと思い、
まず、敵と味方をはかりくらべて、
軍に勝つかということを、とくと目算してみて
勝つべき法を究めて軍をすべきということ。
孫子一部はみずから合戦の道を説いて
治国平天下の道を説かず、
かように前方に目算をせず了簡を究めずして
合戦に勝つということはない。
この篇を孫子の開巻第一義とするなり。
第一とは次第の一という意にて孫子十三篇の
最初である。
この篇を集注本には計篇といい、始めの字はない。
「荻生徂徠 講述」