まったりブログ

日記であったり、趣味の小説書いたりしようかなと。。
でも更新頻度は不明だからまったりと♪

進路

2021-11-10 21:34:32 | 日記
引退し夏休みが終わると、いよいよ学校からは進路のことばかりを言われるようになる。
僕の場合は親からはそれほど進路のことを言われたこともなかったため幸いだったが、友達の中には親からも進路のことを口酸っぱく言われうんざりしている友達もいた。
2学期は進路先を決め受験に備えなければいけないため、度々担任の先生やサッカー部の顧問の先生に呼び出され進路の話をした。
正直言えば受験勉強に関しては家はもちろん、通っていた塾ですらほとんどやった記憶はない。
家にいる間は自分の部屋に閉じこもっていれば親は何も分からない。
塾に関して言えば他校の生徒と仲良くなって遊んでいた。
そんな感じの受験シーズンを過ごしていた。
それでもこの時期は周りも少し雰囲気が変わりピリピリした感じも伝わってきていたため嫌いな時期だった。
最初に僕が行きたいと思った高校はその当時県内無敵の全国常連のサッカー部がある私立高校だった。
恐らく受験さえしていれば普通に合格は出来たしサッカー部にも入部は出来る。
でもそこは親に反対されてしまいあっさりと諦めることにした。
私立で学費は高いし、サッカー部は全員寮に入寮する決まりもあった。
同じ県内とはいえ自宅からは離れた場所にあったためそこも納得してもらえない理由となった。
本音を言えば親の手前、あっさりと諦めた形はとったが内心はめちゃくちゃ自分を試したかった。
推薦入部でない場合は一般入部となる。
この学校に入学して一般入部からのスタートでスタメンを勝ちとれた人はほとんどいないと聞いていた。
だからこそ挑戦し登りつめたい。
そんな気持ちは強くあったが、親を説得することなくあっさり諦めた理由もあった。
僕は長男で下にもまだまだこれから金がかかる。
もしも説得し僕がその高校に行ってしまえば家計にかなりの負担となる。
それだけは避けたかったから諦めた。
でももしもあの時説得し、その学校に行っていたとしたらどうなっていただろうか?
たら、ればはないが、今もたまにそう思うことはある。

「工業高校に行ってサッカー部に入ります」
サッカー部の顧問の先生に自分の進路希望を伝えた。
「工業でやりたいことがあるのか?」
痛い質問をされた。
サッカー以外にやりたいことなんて考えてもいない。
高校卒業後はどうなりたいとか、どんな仕事につきたいとか、この当時何一つ考えてもいなかった。
「サッカー以外のことは特に考えてないです」
僕は何も思い浮かばなかったため正直にそう伝えた。
すると先生からは思ってもいなかった答えが返ってきた。
「工業でサッカー部に入ったら部員が多いから当分試合にも出れんぞ?特にやりたいことあるわけじゃないなら商業行って1年からスタメンはって試合に出るのはどうや?」
先生の言っていることは確かに的を得ていた。
進路として選ぼうとしている工業高校はこれまで何度も学校へと行き、合同練習や練習試合を行ってきた。
その時に部員の多さに驚いたし、何より1つ上の同じ学校のサッカー部の先輩がまだベンチにすら入れていなかった。
中学の時はスタメンでバリバリやっていたのにだ。
そこを挑戦したほうが絶対に良かったと後になって思ったが、サッカー部の顧問の先生からのある意味誘惑は更に僕の進路を迷わせることになった。
本来、学校の先生であれば高校から先のことも考えて進路を提案したりもするのだろうが、僕の場合はあまりにサッカーの話しかしないためサッカーのことだけを考えて提案してくれたようだ。
「1年からレギュラーとってお前が中心で人数の多い工業倒したら気持ちいいと思わんか?」
商業の回し者?
そう思ってしまうくらい商業を勧めてくる。
それでも自分が入って強いチームに勝つ。
これほど魅力的なことはない。
先生からの言葉に一気に興味を注がれた。
ただ1つどうしても疑問に思うことがあった。
「商業って聞いたことないんですけど、サッカー部なんてあるんですか?」
本当に聞いたことがなかった。
野球は有名で過去に何度か甲子園にもいっている古豪だが、サッカー部のサの字もこれまで耳にしたことはなかった。
「地元の高校はサッカー部はどこでもある」
その言葉に安心させられ一気に気持ちが揺れた。
1年からレギュラー。
同じ1年でも中学1年の時のことを想像し、もしも工業にいき部員が多いから1年は走らされる。
そんなことにならないとは限らない。
さすがにそれはもう嫌だった。
走ることの大切さはしっかりと分かっている。
スタミナのないサッカー選手なんて選手としては使えない。
でもただ走らされるだけの部員には絶対になりたくはない。
出来ることなら入部直後から先輩達とがっつりサッカーをやりたい。
先生からのアドバイスを受けて僕は商業高校を受験することに決めた。