本日は南円山の閑静な住宅街にある“ワインと小料理”の店「抽斗 (ひきだし)」です。ソムリエであるご店主が選んだナチュラルワインと小粋な料理が美味しい大人の隠れ家のような店です。
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店の場所は地下鉄東西線「円山公園駅」から南へ徒歩10数分ほどの閑静な住宅街にあります。すぐ近くにはジェイアール北海道バス「南6条西24丁目停」。
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上掲写真のバス停から住宅街に入った小径の更に奥に「抽斗 (ひきだし)」はあります(地図)。旗竿地に建つ一軒家です。
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営業時間になると灯りが付く目印の看板を進むと重厚な扉の店入口です。
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外扉を開けると焚かれたお香が香り更に奥の扉を開けると店内です。
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内部は木を基調に和紙をアクセントに用いた上質な空間です。当日は開店すぐで先客もないため“今はチャンスですよ!店内もどんどん撮ってください!”とお墨付きを得て撮影させていただきました。通常は6時頃から客が増えてくるそうです。
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席数はカウンター9席、4人掛けテーブル×1、6人掛けテーブル×1とスペースを十分にとっているため余裕の非日常的空間を感じます。
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白木のカウンター中央に着席。ソムリエでもある店主は厨房で料理を担当しカウンターに出ている方は日本酒担当でもあるそうです。
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先ずはビール(サッポロクラシック樽生)を注文して本日の料理とワイン/日本酒の組み合わせを検討。
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当日のドリンクと料理のメニュー。料理はいずれも“いかにワインを楽しむか”という目線でレシピ開発されたものとか。今日は料理3~4品とそれに合う日本酒やワインをと心づもりして来たので食べたい料理を先ず選びお勧めの日本酒やワインを選んでいただくことにしました。
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ワインは赤白ともグラスで1,200円~。日本酒(100㏄)は900円ほど。
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舞茸のスープの突き出し。
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料理の最初は「本鮪と蕎麦の実の甘醤油和え(小)」。 なるべく多くの種類の料理を食べられるようにと小ポーションでもお願いできます。合わせるのは常温の日本酒から選んでいただいた北海道の地酒「二世古」。北海道酒造好適米「吟風」60%精米の特別純米酒。お米の旨味を感じるキレ良い日本酒です。
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料理は看板メニューの一つ。爽やかな本鮪と香ばしい蕎麦の実を甘醤油で纏め上げたもの。美味しいです。
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当日のグラス売りの白ワインは3種類。北海道・余市のナイアガラを使用した発泡性「くまコーラ くまっピー ぬ イヤー」、仏ロワールの自然派ワイン「L'Ormeau des Deux Croix 2023 Pierre-Olivier Bonhomme(ロルモー・デ・ドゥ・クロワ(サンスフル)ピエール=オリヴィエ・ボノーム)に豪州の自然派オレンジワイン「Manon Peaches 2022(マノン ピーチズ)」。
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注文した「鶏白レバーの生姜醤油漬け(小)」との相性でお勧めは「Manon Peaches 2022(マノン ピーチズ)」。ピーチの香りにぶどう皮の厚みも感じ様々な料理にも対応できる優れものワインだそうです。
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グラス売りの赤ワインも3種類ですが料理の「ブルーチーズのハムカツ」に合わせたお勧めは仏ジュラ・サヴォア地方の「Arbois Trousseau Le Bastard 2022 Fumey Chatelain(アルボワ トゥルソー ル バスタード フュメイ シャトラン)」。ワインを注ぐご店主の姿が決まっています。
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料理の「ブルーチーズのハムカツ」も看板メニューの一つ。サクッとした衣にブルーチーズとハムの旨みが絶妙。ソースはいりません。
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「Fumey Chatelain」で〆ようと思っていたのですが飲みすぎが判っていてもついもう一杯!新たに抜栓いただいたのは南仏ローヌ・プロヴァンス 「Dom. de la Tour du Bon Bandol Rouge2016(ドメーヌ・ド・ラ・トゥール・デュ・ボン バンドール ルージュ)」。ムールヴェードルやグルナッシュを使った南仏らしい濃い果実味のコク旨ワイン。好みです。
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そして料理の〆は「お豆のスパイスカレー」。ワインといただく美味しいスパイスカレーでした。ご馳走さまです。
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なお後ほど検索すると本日のワインはいずれもネット価格で1本5,000円~9,000円ほど。この手の店は明細がなく実際の1杯1杯の価格は不明ですが全体の会計から推察するに1杯1,200円~1,500円程度。良心的な価格設定と思えました。
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併せて隠れ家的な場所や雰囲気に美味しい料理など大変結構で気に入りました。友人が札幌に来た際などにも自慢気に案内したいと思います(地元でちょっと呼びつけ感はありますが・・)。
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店を出た通りから見る夜の「円山」でした。道路に雪がありません。
「抽斗 (ひきだし)」
札幌市中央区南六条西24-2-24
営業時間:open 16:00 l.o23:00 close 24:00
定休日:水曜日※毎週水曜日に加えて不定休あり。
不定休の内容はInstagramにてお伝えしています。
(2024.1.29)