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野菜嫌いでキレる教え子

みなさん、偏食していませんか?野菜嫌いではありませんか?

マッキーとショパンの教え子・藤原琢也は毎日野菜ばかりの食事に飽きていた。
琢也「母さん、肉は?」
母「我慢しなさい。うちだと肉は3日にいっぺんが関の山よ」
母にそう言われて琢也はそのまま家を出た。
母「ちょっと、朝ごはん」
琢也「駅で食べる」

一方、マッキーとショパンの住むマンションの一室ではスティングこと原俊彦の仕事仲間である土谷好雄が一泊だけと言うことでルームシェアをしていた。
好雄「あ~、よく寝た」
好雄が起きたとき、味噌の香ばしい香りがした。
マッキー「できたよ~」
好雄「おっ、けんさ焼きかぁ」
マッキー「さすが」
そこへスティングも来る。
スティング「う~、この香り。みそ焼きおにぎりだな」
ショパン「そうよ。それも牧村家特製」
スティング「牧村先生のうちって味噌蔵あったっけ?」
好雄「新潟は酒もうまいが味噌もうまい。北前船に乗ってきた佐渡の味噌はこりゃ絶品」
マッキー「能書きはそれくらいにして、いただきましょっ!」
というわけで、4人でマッキー特製の味噌おにぎりを食べた。

昼休み、藤原琢也がもう一人の生徒と家庭科の教諭吉田千尋に掛け合っていた。
琢也「…先生、お願いしますよ」
吉田「でもねぇ、君たちのためにお肉料理をなんて、学校で出来るはずもないし」
生徒「そこを何とか」
吉田「小川君も必死ね。いつも野菜ばかり食わされてるからって」
小川「えっ?」
吉田「これから家庭科の授業なの。今日は牧村先生と郷土料理の実習よ」
琢也「牧村…先生?」
小川「そっか、牧村はおまえんとこの担任だよな」
そして琢也と小川は吉田に一礼して職員室をあとにした。

琢也の去った後、マッキーと吉田千尋は家庭科実習の段取りを話し合った。
マッキー「今日は朝に新潟風おにぎりのけんさ焼きってのをつくったの」
吉田はマッキーの説明をいろいろと聞いていた。
吉田「ところで、さっきの話になるけど」
マッキー「お肉が食べたいって、あの二人の家庭はどうなってんのよ」
吉田「確か藤原はおたくのクラスよね。何か知ってるんじゃないの」
マッキー「…そういえば琢也くんの家は母子家庭だって」
吉田「そう言う家は大変よね、特に食事は」

いよいよ家庭科の授業。
マッキー「この中で岩手県以外から来てる留学生は?」
手を挙げたのは7人。うち寮にいるのが6人。あと一人は家族で住んでいる。
吉田「小川、お前だけか。寮にいないのは」
さきほど職員室で藤原琢也と一緒にいた生徒、小川俊明は盛岡学園高等部3年C組の生徒だ。神奈川県から親の都合のため盛岡学園に入った。
小川「親の転勤で盛岡に来たはいいけど…あまり食えなくて」
マッキー「あたしだって最初の頃は食えなかったわよ。じゃじゃ麺なんてラーメンに味噌ぶっかけってのじゃなくてガッカリしてたけど、今は平気よ」
小川「そうじゃなくて…野菜が嫌いなんです」
マッキーは驚いた。
吉田「だからこそ岩手の郷土料理で野菜嫌いを直しましょう!」
斉藤葵「オー!」
高橋弥生「野菜たっぷりの岩手の料理ってどんななんでしょうね」
白澤美雪「ひっつみとか粥(ケ)の汁じゃないの?」
荒川まどか「お餅とかね」
葵「それいいね」
葵たちハングタンメンバーがうるさいと見えた吉田は注意する。
吉田「そこっ!アイアンクローーーッ!!」
美雪「…はぁい」

そして調理開始。ここで琢也は小川と一緒に肉を運ぶ係になった。これは結局のところ肉を独り占めしたい魂胆だろう。
小川「鶏肉…早く食べたい」
琢也「もう少しだ」
鶏肉と豚肉を運んだ二人だったが、ごっそり持っていこうとするとマッキーに気付かれてしまった。
マッキー「ちょっと藤原、小川。なにやってんの!?」
あわてて二人は肉を各グループに配った。
小川「チキショー」
そして調理完了。しかし琢也と小川のお椀には肉がなく、逆に弥生の椀に肉がどっさり。それを見た琢也は激怒した。
琢也「なんで俺たちに肉を与えないんですか。弥生ちゃんはあんなに…」
マッキー「弥生ちゃんは全国大会とかあるし」
小川「そんなの不公平ですよ」
そして琢也は包丁を振りかざしてしまった。
葵「キャアッ!」
まどか「藤原君、小川君」
弥生「お肉あげるから、やめてっ!」
弥生が肉をあげると言った途端、琢也はおとなしくなった。
吉田「高橋、やさしいな」
弥生は吉田にほめられて照れてしまった。

マッキーは急遽藤原琢也の家へ家庭訪問に行くことにした。そこで琢也の母は野菜を作っていた。卓也の母はせっかくの野菜も琢也に食べてもらえなかったらかわいそうだと泣いていた。
マッキー「そうだ、これを使って…」
学校に戻ったマッキーは葵たちと話し合い、この野菜をどう工夫すれば食べてもらえるか考えてみた。そして好雄からキジとウサギの肉が手に入ったと言う知らせが入り、これはチャンスと作戦を立てた。
まずは琢也と小川に弥生が「牧村先生から」ということで手紙を渡した。内容は以下の通り。
「放課後、ごちそうしてあげる。
 メインディッシュはウサギのお肉よ」

この手紙を読んだ琢也と小川は喜んだ。まずは作戦成功。一方マッキーは琢也の母に連絡した。
マッキー「今夜、お母さんの野菜を琢也君が食べるそうです。ぜひ大通りのモスビル前へ来てください」
そう、琢也の母のつくった野菜を利用した「偽肉料理フルコース」が今回の肉が食べたい生徒へのハンギング。

放課後、モスビル前のオープンカフェでフルコースを食べる琢也と小川。
ハングタンメンバーがウェイトレスに扮し、琢也の母とマッキーと吉田がつくった偽肉料理などを運んできた。
美雪「お待ちどうさまでした、ステーキです」
まどか「こちらはハヤシソースです」
琢也「おおお~、肉だよ、肉だよ」
小川「こってりとした色合いが…タマ姉たまんねぇ!」
そこへスティングと好雄が登場。
スティング「お客様、メインディッシュは特別室でどうぞ」
好雄「最高のウサギ、それも通好みの子宮と直腸でございます」
琢也と小川は特別室へ連れて行かれた。
葵「ところで、あの肉は?」
ショパン「知りたい」
吉田「油揚げとそぼろ人参とチーズよ」
ショパン「でもそれだけじゃないでしょ」
美雪「あ~っ、芋の皮一杯」
マッキー「サツマイモ使っちゃった」
吉田「肉は一切使っていないのよね、これでも」
特別室では琢也と小川がメインディッシュの「ウサギの子宮と直腸」が来るのを楽しみにしていた。しかしやってきたのはバニーガールに扮したマッキーと弥生だった。
弥生「この前のお肉だけじゃ足りないみたいね」
マッキー「だから、あたしたちのお肉を、あ・げ・る」
琢也はマッキーに誘惑されて骨抜きにされた。
ショパンの声「その前に…お客さんにはこの2羽を解体していただきます」
琢也「えっ?」
小川「どういうことですか」
弥生が、家庭科室での事件のことを話す。すると琢也はまた逆上してナイフを手に持った。このタイミングでマジックミラーがONになって、琢也と小川の行動は琢也の母に丸見えとなってしまった。
マッキー「言い忘れてた。お肉食べた?」
小川「そりゃもう」
マッキー「あれ?確かお肉はここが最初じゃないのかな」
琢也「なんだって?騙したな!」
そして琢也はマッキーにナイフを向けた。
弥生「藤原君、やめてぇ!」
ショパンの声「牧村先生の言っていることは本当だ。君たちは肉が食えないフラストレーションをこんなことに爆発させるつもりなのか」
琢也「うるさい!いっつもおふくろは野菜食わせて…」
マッキー「バッキャロー!!」
マッキーはスティングと好雄と一緒に琢也と小川を特別室からつまみ出した。
琢也は母の姿を確認すると、逃げようとした。しかし母は琢也のほほを叩き、一生懸命に作った野菜を食べてもらえなかった悔しさを琢也にぶつけた。
琢也「牧村先生は、琢也のためにあんな料理を…それなのに」
小川もやってきて、琢也の母に泣きついた。
小川「藤原君のお母さん、ありがとうございました」

その夜、マッキー、ショパン、吉田、スティング、好雄は地酒バーにいた。
マッキー「すいません、野菜セット」
スティング「地物串揚げ」
好雄「世貴の山、ぬる燗で」
マッキー「でもいいよね、人間って」
マッキーはグラスを片手にぼやいていた。そして吉田もビール瓶片手にはしゃぐ有様。
スティング「これで藤原君の野菜嫌いが直ればいいけど」
吉田「今度のことで野菜の味を覚えたんだ、少しずつ野菜の味に慣れてくれればいい」
ショパン「そうよね」

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