思い出すのもおぞましい体験。
しかしそういった体験から学ぶかけがえの無い経験値と、知恵。
今日はもはや自分の中では常識となった「おまき」という技についてお話したいと思う。
あるとき、友達夫婦とドライブに行った。
本来の目的は今となっては何だったか忘れてしまったが、帰りの道程で見つけた、「無農薬野菜」の屋台販売に惹かれて車を止めて寄り道をした。
その安さと、田舎での開放感から我々はその晩どのみち予定していた鍋の野菜をここで調達しよう、ということになった。
そしてものすごい得をしただのなんだのと言いながら一路友人宅へ帰ったのだ。
帰ってからキッチンに立ったのはM夫婦の奥さんとマネージャMika。
M主人と私ヒデ氏は男子厨房に入るべからずということで、和室で雑談していた。
そのとき、あの事件が起こった。
最初に、カチッという音。
その直後に、女子二人の絶叫。
あの叫び声が今だに僕の耳の中にはっきりと残っている。
和室になだれ込んできた二人の女性陣は、泣いていた。
何事か分からない男子二人は、ただ事ではない雰囲気に、二人に「どうした!」と聞いた。女子二人は声も出せずキッチンを指差すばかり。我々はキッチンに駆け寄った。
新築して間もない家の、真新しいキッチンのカウンタートップは不気味なほどの静けさが漂っていて、一連の騒ぎで投げだされた包丁や、野菜の破片が散乱している。
まな板の上には、割れたかぼちゃがあった。
最初に気づいたのは、主人のほうだった。
「ひ、ひで、あれ。」
よく見ると、かぼちゃの種だと思ったものは虫の集合体だったのだ。
細かく描写するのははばかられるのだが、最初に聞いたカチッという音は、その虫が体を曲げたかと思うと急に開放して飛び跳ねる、その瞬間の音だったのだ。
全身鳥肌だった。しかしそのとき、M夫妻のこんなやり取りがはじまった。
奥さん:「ちょ、ちょっとなんとかして~ッ!」
主人:「何とかって、どうすんねん!」
奥さん:「おまきで。。。おまきで取ってよ!」
主人:「ああ。。。!そうか。わかった」
おまき・・・?この緊迫した事態に、そのコミカルな響きの単語を聞いて驚いたのだが、僕とマネージャMikaはこの後、おまきの正体とその実力に唖然とする。
「おまき」とは、絶対触りたくないものを取るときの「掴み方」なのだ。身近な例で言うと「殺したゴギブリの遺体処理」のようなケースだ。いくら分厚いものを使っても、普通に取るとどうしてもそのボディにタッチする感覚を我慢しなければならない。おまきは、それを回避する画期的手法だ。手順は以下:
1.対象物に二つ折りにしたティッシュを近づける。
2.対象物にそのティッシュをかぶせる。
3.ティッシュの両サイドを持ったまま、互い違いにねじる。
4.対象物が巻きとられたことを確認する。
結局、おまきにより僕らはこの虫を全部取り払うことが出来た。
この事件以来、ウチではおまきは常識となった。
ご主人は、キャンディの包装紙を見てこのおまきを思いついたのだという。
特許はもちろん、個人的にはノーベル平和賞でもいいと思う。
今日から、実践しよう、おまき!
しかしそういった体験から学ぶかけがえの無い経験値と、知恵。
今日はもはや自分の中では常識となった「おまき」という技についてお話したいと思う。
あるとき、友達夫婦とドライブに行った。
本来の目的は今となっては何だったか忘れてしまったが、帰りの道程で見つけた、「無農薬野菜」の屋台販売に惹かれて車を止めて寄り道をした。
その安さと、田舎での開放感から我々はその晩どのみち予定していた鍋の野菜をここで調達しよう、ということになった。
そしてものすごい得をしただのなんだのと言いながら一路友人宅へ帰ったのだ。
帰ってからキッチンに立ったのはM夫婦の奥さんとマネージャMika。
M主人と私ヒデ氏は男子厨房に入るべからずということで、和室で雑談していた。
そのとき、あの事件が起こった。
最初に、カチッという音。
その直後に、女子二人の絶叫。
あの叫び声が今だに僕の耳の中にはっきりと残っている。
和室になだれ込んできた二人の女性陣は、泣いていた。
何事か分からない男子二人は、ただ事ではない雰囲気に、二人に「どうした!」と聞いた。女子二人は声も出せずキッチンを指差すばかり。我々はキッチンに駆け寄った。
新築して間もない家の、真新しいキッチンのカウンタートップは不気味なほどの静けさが漂っていて、一連の騒ぎで投げだされた包丁や、野菜の破片が散乱している。
まな板の上には、割れたかぼちゃがあった。
最初に気づいたのは、主人のほうだった。
「ひ、ひで、あれ。」
よく見ると、かぼちゃの種だと思ったものは虫の集合体だったのだ。
細かく描写するのははばかられるのだが、最初に聞いたカチッという音は、その虫が体を曲げたかと思うと急に開放して飛び跳ねる、その瞬間の音だったのだ。
全身鳥肌だった。しかしそのとき、M夫妻のこんなやり取りがはじまった。
奥さん:「ちょ、ちょっとなんとかして~ッ!」
主人:「何とかって、どうすんねん!」
奥さん:「おまきで。。。おまきで取ってよ!」
主人:「ああ。。。!そうか。わかった」
おまき・・・?この緊迫した事態に、そのコミカルな響きの単語を聞いて驚いたのだが、僕とマネージャMikaはこの後、おまきの正体とその実力に唖然とする。
「おまき」とは、絶対触りたくないものを取るときの「掴み方」なのだ。身近な例で言うと「殺したゴギブリの遺体処理」のようなケースだ。いくら分厚いものを使っても、普通に取るとどうしてもそのボディにタッチする感覚を我慢しなければならない。おまきは、それを回避する画期的手法だ。手順は以下:
1.対象物に二つ折りにしたティッシュを近づける。
2.対象物にそのティッシュをかぶせる。
3.ティッシュの両サイドを持ったまま、互い違いにねじる。
4.対象物が巻きとられたことを確認する。
結局、おまきにより僕らはこの虫を全部取り払うことが出来た。
この事件以来、ウチではおまきは常識となった。
ご主人は、キャンディの包装紙を見てこのおまきを思いついたのだという。
特許はもちろん、個人的にはノーベル平和賞でもいいと思う。
今日から、実践しよう、おまき!
音がする虫ってどんなの!!
お、おそろしい・・・
名前は伏せていたが、実はこの「おまき」という名前は主人の「まきお」という名前ともかかっているのだ。奥深い。
>コジロウさん
もう、ほんま最悪です。
見た目は完全に青虫もしくはウジムッシー系で、ぐうっと体を曲げてぷるぷる震えた後にそのカチッという音とともに体を全開に伸ばして20センチぐらい飛び上がるのだ。。。!
気持ち悪いけどでも一回その虫見てみたいと思うのは私だけか?!
みんなそうやって聞きたがるから書きますが笑
かなりの数がかぼちゃ内にいたため、最初の一太刀で切ってしまった虫も相当数居たようです。
ああ~ たまらん。