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【虹ヶ咲】第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」◆できないことは、できることでカバーすればよいのです。

2021-05-21 23:41:08 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


『アニガサキ』の感想記事も、半分まできました。
拙い記事をいつも読んでくださり、本当にありがとうございます。

さて、今回は第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」を振り返ります。
虹ヶ咲がはじまってから、ただ一人「ボード」というツールをつけていた「顔出しNG系スクールアイドル」の璃奈ちゃん。
虹ヶ咲だけでなく、これまでのスクールアイドルと比べても、素顔をみせないというアイドルという強烈な個性が際立っていましたが、外連味のあるキャラクターと受け止められることも多かったのか、ランキング上でみても人気のあるキャラとは言えませんでした。
しかしテレビアニメでは、これまでのスクスタの絆ストーリーで展開されていた新しい自分になるためにボードを外す物語ではなく、自分の強み活かしてボードをつける物語へと変貌しました。
ニコニコ動画などでの第6話の再生回数がかなりのものだったとのことで、それだけこのストーリーに共感し、璃奈ちゃんに自分を重ね合わせ涙した方も多かったのだろうと思います。
私もそのひとりです。

 

変わりたい


幼い頃から感情を表に出すのが苦手だった璃奈ちゃん。
虹ヶ咲への入学当初、クラスメイトの輪に入ることもできません。
鏡にうつる無表情の自分を笑顔に「させる」ことしかできない自分。
そんな璃奈ちゃんに声をかけてくれたのが、1つ上の先輩である愛さんでした。
愛さんは初めて出会ったにもかかわらず、分け隔てなく接してくれました。
それが初めて璃奈ちゃんが、人と繋がれた瞬間でした。


そして彼女は愛さんと一緒に同好会に入り、スクールアイドルとしての一歩を踏み出します。
「もっとたくさんの人たちと繋がりたいと思っている」璃奈ちゃん。
今からでも変われる。
それを信じて彼女は歩み始めます。


シーン変わって、東京ジョイポリス。
VRガンシューティングゲームで遊ぶ璃奈ちゃん、愛さん、侑ちゃん、歩夢ちゃん。
このゲームは、虹ヶ咲のキャストメンバーがAbemaウルトラゲームズという番組でやっていたものです。
敵キャラもちょぼらうにょぽみ先生の漫画に登場した宇宙人となっており、本当にアニメスタッフの芸の細かさに舌を巻きます。


ゲームを終えた4人は、偶然来ていた璃奈ちゃんのクラスメイトに声をかけられます。
同好会のPVのおかげもあってか、少しずつ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の知名度が上がってきたようです。
PVを見た彼女たちから、ぜひ他の学校のスクールアイドルたちと同じく、ライブを開催してほしいと言われます。
みんなともっと繋がりたいと思っていた璃奈ちゃんは、その場でライブの開催を決意するのでした。


後日、璃奈ちゃんはライブ開催について、同好会のメンバーに相談します。
最近同好会に入っていきなりライブ、というのは、やはり準備不足な感じは否めません。
しかしPVを自身が創作したキャラクターに頼ってしまい、本当の自分をまだみんなに見せていない璃奈ちゃんにとって、ライブに挑戦したいという熱い思いは、同好会のメンバーにしっかり伝わっているようです。
来週土曜日開催という限られた時間の中で、愛さんをはじめ、同好会のメンバー全員が彼女を応援することに。
やりたいことはバラバラでも、誰かの挑戦をしっかり応援できるところも、彼女たちの魅力の一つですね。

 

努力を積み重ねて


かくしてはじまった「璃奈ちゃんステージ大作戦」。
映像は作れるけど、パフォーマンスに自身がない璃奈ちゃん。
同好会のメンバーの協力も得て、パフォーマンス力を上げるための特訓がはじまります。
柔軟・発声・MCの練習。
特にMCについては、璃奈ちゃんにとって一番自信がないといいます。
それでも「今回はできないからやらないはナシ」と決めて、苦手なことにもめげずに挑戦を重ねていきます。


後日、愛さん、侑ちゃん、歩夢ちゃんの3人は、璃奈ちゃんのマンションに向かいます。
「小さい頃から表情出すの苦手で友達いなかったから一人でできる遊びばっかりしてた」璃奈ちゃん。
それゆえ機械に囲まれた生活が中心となり、高校生になっても一人でいた彼女は、愛さんとの出会いや、スクールアイドルとの出会いによって、生活が変わり始めます。
こんなに毎日がワクワクするなんて思わなかった。こんなに変われるなんて思わなかった
だからこそ、今度のライブはみんなへの感謝の気持ちを込めた、自分にできる精一杯のライブにしたい。
彼女の決意に、愛さんも熱いハグをします。


繰り返される練習。
今までの自分とは違う、成長した自分になるために。
同好会のメンバーみんなに見守られながら、努力を積み重ねて、少しずつ成長していく璃奈ちゃんの姿が映されます。


ライブの告知も完了し、あとは披露するだけとなり、自信もついてきた璃奈ちゃんのもとへ、クラスメイトの3人が声をかけてくれます。
今なら友達になれるかもしれない……。
ライブにだって誘えるかもしれない……。
そう思って声を書けようとした刹那。


ふとガラスに写り込んだのは、入学当初と「何も変わっていない」無表情の自分の姿でした。
ショックを受け、思わず逃げ出してしまう璃奈ちゃん。
彼女は自分の部屋に閉じこもってしまい、練習にも来なくなってしまいます

 

できないことは、できることで


璃奈ちゃんを見守ってきたメンバーたちも、動揺を隠せません。
しかし、これまでの努力を知っているからこそ、璃奈ちゃんを放っておくこともできません。
愛さんを筆頭に、璃奈ちゃんの家にメンバー全員で押しかけることに。


メンバー全員が駆けつけてくれたことに驚きつつも、部屋に招き入れた璃奈ちゃん。
彼女は段ボールの中で籠城してしまっていました。
愛さんは璃奈ちゃんに心配していたことを伝え、なぜ同好会に来なくなってしまったのか、優しく問いかけます。


そして璃奈ちゃんは、自分の気持ちを段ボールの中から吐露します。
「昔から楽しいのに怒ってるって思われちゃったり、仲良くしたいのに誰とも仲良くなれなかった」という幼い頃に生まれたトラウマ
高校で変わろうとしてダメだったときに、愛さんやスクールアイドルに出会えたことで、もう一度変わる努力をしてみようと思ったのに。
みんなにとっては小さな問題かもしれない、無表情であることの悩み。
でも、それは彼女がこれまで、ずっと失敗し続けてきて、苦しんできた、彼女にとっては非常に大きな問題でした。
努力をしても、無表情のままで。
スクールアイドルだって、ライブだって、きっと失敗してしまう。
だから、彼女は「みんなと繋がることなんてできない」と逃げ出してしまったのでした。


それを聞いたメンバーたちは、彼女を励まします。
今はまだできないことがあってもいいんじゃない?」と語る侑ちゃん。
だって、彼女には「できないこと」よりも「できること」や「できるようになったこと」がいっぱいあるだから。
自分では自覚できなかった、たくさんの彼女の持っている魅力。
頑張り屋さんなところ
諦めないところ
機械に強いし
動物にも優しい
普段は照れくさくて言いづらい、璃奈ちゃんの個性。
こんなにたくさんのいいところがあるのに、たった一つの「できないこと」に囚われて、動けなくなっている璃奈ちゃん。
ダメなところも武器に変えればいい
できないことはできることでカバーすればいい
そんな同好会のみんなからの励ましで、少しずつ彼女は前を向くようになります。


段ボールという隔離された空間の中から、自分の気持ちをみんなに話すことができた璃奈ちゃん。
これまではこういう話はみんなとできなかったのに。
みんなから姿が見えていなければ(=見られていなければ
みんなの姿を見なければ(=見られていることを意識しなければ
もしかしたら、自分はみんなとコミュニケーションをとれるのかもしれない。
アニメで彼女が言及していないのでここらへんは私の妄想なのですが、、、彼女はある作戦を思いつきます。

 

みんなとつながった!


そして迎えたライブの日。
彼女は、自身が開発した秘密兵器をつけて、ステージへと向かいます。
無表情な自分を補うための電光モニター付きヘッドセット「オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード」。
ヘッドセットをつけた自分は、これまでの璃奈ちゃんのPVにしか登場していなかったキャラクターが、現実世界に現れたかのよう。


大きくのファンたちが見守る中、そして同好会のメンバーたちの応援を受けて。
彼女はステージに姿を現しました。
ふと、ぴかぴかな床にうつる自分の姿。
そこには、満面の笑みを浮かべた璃奈ちゃんの姿がありました。
もう無表情な璃奈ちゃんは、どこにもいません。



PVの中での生き生きとした表情の璃奈ちゃん。
それは、もし表情が今よりちょっと豊かだったら、というIFなのか、それともこれから先、彼女の表情が豊かになったあとの世界なのか。
いずれにしろ、エモさ大爆発ですよ。
これまでの璃奈ちゃん=無表情、という構図をひっくり返す、かわいい璃奈ちゃんのオンパレード。
曲中に見せた「ボード」に隠れた表情は、見えていないのに、満面の「笑顔」に見えてしまうから不思議です。
DECO*27さん作曲のテクノっぽい曲調も相まって、まさに璃奈ちゃんの個性が引き立つ、璃奈ちゃんだけのステージとなりました。


璃奈ちゃんは変わることができました。
みんなと繋がることができました
それは、彼女が「できないこと」が、彼女自身の練習の積み重ねによって「できる」ようになった、だけじゃなくて。
どうしても「できないこと」を、彼女自身の得意なことでカバーすることで「できる」ようになったから。
そんな新しい「天王寺璃奈」の誕生を祝福するかのように、会場は暖かい拍手が響きます。
その様子を見て、彼女自身も「璃奈ちゃんボードにっこりん!」と笑顔で答えるのでした。


後日。
璃奈ちゃんが教室に入ると、ライブをみてくれたクラスメイト3人に囲まれます。
彼女のパフォーマンスを見て、3人ともトキメキを感じてしまったようです。
おひるごはんを一緒に食べないと誘われた璃奈ちゃんは、璃奈ちゃんボードに自分の表情を描いて「一緒に食べたい!」と喜ぶのでした。

 

自分と重なること


今回のストーリーは、多くの虹ヶ咲のファンだけでなく、ラブライブ!という作品の枠を超えて、多くの方に観てもらいたいと心の底から思えるストーリーでした。
自分ではどうしても克服しようとしてもできないトラウマ。
それを無理に乗り越えさせようとするのではなく、できることでカバーすればよいのだと、背中を押してあげるという考え方。
本当に素敵だなあと感じます。

あまり自分語りは感想記事に書くのはよろしくないかもしれませんが、どうしても一点だけ。
自分がこの話をみて、真っ先に思い出したのは、幼い頃の自分でした。


私は先天的に「斜視」を患っています。
「斜視」というのは、右眼と左眼の視線が違う場所に向いていることを指します。
小学校のクラスメイトからの「気持ち悪い」なんていわれることは日常的にあって。
いじめられることが多いし、大人たちでさえ私と初めて話そうとする人は「どこに目線を向けているんだろう」と後ろを振り返ったりするのです。
決して悪気があったわけではないのはわかっているのですが、、、本当にいやーな小学校時代を過ごしたものです。。。
特に嫌だったのは、塾ですね。
学区の子たちは比較的いい子ばかりだったのですが、塾だといろんな学区の子と会いますから、真っ先に標的にされていたように感じます。
(でも、嫌な思い出のほうが多すぎて、小学校の記憶があまり残っていないw)

小学生高学年のときに手術を受けたことでだいぶ改善しましたが、完治はしなくて。
大人になってから転職するときにも、本人は一生懸命面接官と目をあわせているつもりなのに、それがもとで面接に落とされることもありました。
今でも初対面の人にあうと、高確率で後ろを振り向かれるのですが、もうだいぶ慣れました笑


こういう経験を自分がしてきたからこそ、今回の璃奈ちゃんの、無表情であるという、自分ではどうしようもできないトラウマを抱えながら生きることの辛さが、痛いほどわかりました。
自分ではどうすることもできない、自分の努力の及ぶところではない「難題」。
向き合って前に進むことすらしんどくて。
他人からは「些細なことじゃん」「そんなこと気にするなよ」「そんなんじゃダメ、克服できるようにがんばりな」という適当な励ましに苦しめられて。

しかし。
この物語では、璃奈ちゃんが、いいえ、璃奈ちゃんだけではありません、現代を生きる私たちの誰もが内に秘めている「トラウマ」に対する向き合い方に、一つの「正解」を示しているのです。
それが、この記事のタイトルにもなっている「できないことは、できることでカバーすればよい」ということなのです。


繰り返しになりますが、自分の努力の及ぶものであれば、克服できないことは努力が足りないで片づけられます。
でも、璃奈ちゃんの「無表情」も、私の「斜視」も、自分の努力では到底解決することは難しい問題です。
そういった問題に対して、無理に乗り越えなくていいんだと。
今の自分が持っているたくさんの「いいところ」を武器を変えればいいんだと。
そういったポジティブな発想が、自分を変えるチャンスになるということを主張してくれているのです。


さて、ここで『ラブライブ!』というタイトルに注目してみます。
もう多くの考察ブロガーさんが書いていることで新鮮味に欠けますが。。。
『ラブライブ』は、日本語に訳すと「今を愛せ!」とか「人生を愛せ!」になります。
思えば、これまでのμ'sの物語も、Aqoursの物語も、描き方は違えども、テーマは共通して「ラブライブ!」だったのではないかなと。
つまり、これまでの『ラブライブ!』を冠するすべてのシリーズに共通していたテーマは、今の自分を認めることで、見つめなおすことで、「輝き」を見つけることの大切さだったのではということです。

「虹ヶ咲」は外伝かもしれませんが、『ラブライブ!』をタイトルに冠すシリーズとして、この考え方は共通しているのではないかと感じます。
自分を否定していては、いつまでたっても輝くことはできない
自分を信じてあげれば、認めてあげれば、きっと求めていた「輝き」を「トキメキ」を、見つけることができるのです。


そして、自分一人でその「答え」にたどり着くことは難しくても。
スクールアイドルという夢に向かって歩み続ける仲間たちと共にであれば、きっと「答え」を掴むことができるはず。
璃奈ちゃんが私たちに見せてくれた、表情を文字通り「作る」ことでカバーしてくれたステージは、「トラウマ」を克服する「答え」をしっかりと示してくれていました。
だから、私だけでなく、多くの人たちがこの物語に共感するのでしょう。
王道を行くストーリー、でも王道だからこそ心に響く暖かさがあるのです。
第6話は、虹ヶ咲1期の中で最も評価されるべきストーリーなんじゃないかなと思います。
なので、観ていない方は、ぜひとも観ていただきたい!!


ということで、第6話の感想でした。
最近、一記事の文字数が6000字を超えることがザラで、もう少しスマートにまとめようと思っていたのですが、、、無理でした笑
書きたいことがありすぎて、しかも勢いで書いてしまっているので、読みにくいところ、意見の相違などあるかもしれませんが、そこはご容赦ください。。。

次回は第7話、彼方ちゃん回です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました!


【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」
脚本:田中仁
演出:ほりうちゆうや


【虹ヶ咲】第5話「今しかできないことを」◆「やってみたい」に理由なんていらない!!

2021-05-16 22:24:58 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


今回の『虹ヶ咲』の振り返りは、第5話「今しかできないことを」です。
エマちゃんのお当番回ではありますが、エマちゃんを語るうえで欠かせない存在である果林さんの同好会入部までの過程を描きます。
さっそく振り返ってみます。

 

エマちゃんと果林さんの出会い


日本のスクールアイドルに憧れ、スイスから虹ヶ咲に転入してきたエマ・ヴェルデちゃん。
日本にやってきた初日(?)でしょうか、虹ヶ咲学園から学生寮に向かおうとしていたところで、果林さんに出会います。


後日、学園にある食堂で、エマちゃんは果林さんにお礼を言います。
卵かけご飯をおいしそうに食べるエマちゃんをみて、それを食べるためにわざわざ日本へ来たのかと揶揄う果林さん。
エマちゃんは、憧れたスクールアイドルのように心をぽかぽかにできるアイドルになりたいと日本に来たことを話します。


一方の果林さんは読者モデルとして知られていて、1年生の子から声をかけられていました。
そんな果林さんをみて、すごいと褒めるエマちゃん。
お互いにがんばりましょう、とニコニコな笑顔を向ける果林さん。
2人の出会いの物語から、5話はスタートします。
(ここまで冬服なので、おそらく春先の出来事?)


それからしばらく経って。
エマちゃんは果林さんに、最近の同好会の近況を話します。
果林ちゃんも一緒にやれたらいいのに、と話すエマちゃんですが、賑やかなのは苦手、と素っ気なく返す果林さん。
話が終わると果林さんはスタスタとどこかへ行ってしまい、エマちゃんは訝しみます。


シーン変わって同好会の部室。
いつものように(?)、彼方ちゃんの膝枕をしてあげるエマちゃん。
スイスの大自然に囲まれて、飼っているヤギたちの前で歌を歌っていたことを思い出します。(めっちゃ似合うw)
本人としてはホームシックではないけれど、家族は日本にいるエマちゃんのことを心配しているようです。


そんな中、部室に現れたせつ菜ちゃんとかすみちゃん。
2人はメンバーに、ソロアイドルとして、自己紹介や特技などで自分をアピールするためのプロモーションビデオをつくることを提案します。
歩夢ちゃんの自己紹介動画、せつ菜ちゃんのDIVEのPV(璃奈ちゃん編集)、かすみちゃんの自己紹介動画は既にアップされており、再生数も増えてきている様子。
これで知名度を上げて、自分たちのライブを実現しようというせつ菜ちゃんたちの提案に、メンバーは賛同します。


エマちゃんにとっても、このプロモーションビデオを見せれば、スイスにいる家族も安心するに違いありません。
彼女が目指しているのは「人の心をぽかぽかさせちゃうアイドル」、でも具体的なアイドル像はまだありません。
心をぽかぽかというイメージは、メンバーみんなバラバラ。
そこでエマちゃんのイメージを膨らませるために、エマちゃんから果林さんに服飾同好会を紹介してもらい、PVで使う衣装を試着させてもらうことになります。


メイドさん、浴衣、チアガール、クマの着ぐるみ。
それをみて「癒される~」と燥ぐ侑ちゃん。
エマちゃんの中にも「人の心をぽかぽかにする」イメージが少しずつ湧いてきたようです。


そんなエマちゃんに、積極的に衣装を提案する果林さん。
しかし写真撮影をしようとする同好会のみんなの輪の中に、果林さんは入ろうとしません
それどころか、電話がかかってきたという理由もありますが、部屋の外に出て行ってしまいました。
なぜか、輪の中に入ることを拒否している果林さん。
そんな果林さんの様子にエマちゃんは不安を募らせます。

 

果林さんの拒絶


その日の夜、学生寮の自室で、果林さんは雑誌のインタビュー記事に載せるアンケートを書いていました。
そこへエマちゃんが訪問。
2人とも寮生、かつ、果林さんの実は「片づけられない系女子」であることを知っているからか、たびたび部屋のお掃除をしにきてくれるみたいです。
これは、部屋が散らかっているという大人びたイメージとはかけ離れた自分の姿を、果林さんはエマちゃんにだけは見せることを許しているという意味合いもあるのかなと思います。


その片付け中にエマちゃんが見つけたのは、スクールアイドルの雑誌
もしかして果林さんはスクールアイドルに興味があるのでは?
そう思って、エマちゃんは再度、果林さんを同好会に誘います。


しかし、果林さんは「興味なんてない」「その雑誌はエマのためになると思っただけ」「読者モデルの仕事もあるし、スクールアイドルなんてやってる暇ない」と断ります。
エマちゃんを手伝っていたのも「頑張っているエマを応援したいと思っただけ」そして「そんな風に思われるならもう(手伝うのも)やめる」「もう誘わないで」と、かなり強い口調でエマちゃんを突き放してしまうのでした。
なぜここまで果林さんはスクールアイドルをやることを拒否しているのか。何が彼女をそうさせているのか。
エマちゃんには果林さんの気持ちがわかりませんでした。


ちなみにこのスクールアイドルの雑誌は、無印ラブライブにも登場している雑誌です。
そして表紙の女の子たちは、スクフェスのモブに登場する姫乃ちゃんという子と小雪ちゃんという子なのです。
そもそもエマちゃん・しずくちゃん・彼方ちゃんは、スクフェスの転入生総選挙によって、PDPのメンバーに選ばれた経歴があり、スクフェスの他のキャラがTVアニメに出てくるのは、ファンとしてうれしい限りです。
このように旧来のファンを喜ばせるこういう小ネタが仕組まれているところがうれしいですね。


さてさて、後日行われたエマちゃんのPV撮影会。
この間の果林さんの言葉がずっとひっかかってしまっていたエマちゃん。
これまでの優しい果林さんとは違う、自分に向けられた鋭い言葉に、撮影会にも集中できていないようです。


そこへ、着替えるために部室に戻ったエマちゃんがなかなか戻ってこないことを心配した侑ちゃんと歩夢ちゃんが、部室にやってきます。
そこで果林さんから貰ったスクールアイドルの雑誌を見つけ、手に取る侑ちゃん。
そのアイドル雑誌に挟まっていた1枚の紙が、床にひらりと落ちます。


それは、果林さんが書いていた、雑誌のインタビュー記事に載せるアンケート用紙でした。
そこに書かれていた果林さんの本当の気持ち
それを知ったエマちゃんは、急いで果林さんのもとへ向かいます。
そして、果林さんを半ば強引に、外へ連れ出すのでした。

 

果林さんの本音と、包み込むエマちゃん


2人はデトックス東京ビーチ内にある「たこ焼きミュージアム」やDonatello'sで食べ歩き
ウエストプロムナードや「重力の無い杜」・「滝の広場」で遊んで、日本科学未来館のドームシアターへ。
めいいっぱいお台場デートを楽しんだのでした。


なぜエマちゃんは急にデートを画策したのでしょう?
それは果林さんのアンケート用紙に答えがありました。
エマちゃんはこのアンケートに書かれていた「お台場をブラブラ食べ歩いたり」「友達と思い切り遊」びたい、という果林さんの本音を叶えたのです。
エマちゃんなりに、果林さんに真意を問う前に、まずは果林さんの心をぽかぽかにしなきゃ、という思いがあったのでしょう。


そして、ジオ・コスモスの前で、果林さんにアンケート用紙を渡して、「スクールアイドル」に興味があることをどうして隠していたのか、理由を尋ねます。
心をぽかぽかにするスクールアイドルになりたくて、スイスから来日したエマちゃんにとって、一番最初に出会ってずっと応援してくれた友達。
同好会が廃部になりそうなときも、果林さんが積極的に動いてくれたし、復活後は(第4話でもわかるように)「エマの悲しむ顔がみたくないから」とサポートまでしてくれた親友。
その親友が自分に心を許してくれない部分がある
まだまだ自分の知らない果林さんがいる
だからこそもっと果林さんの本当の気持ちを知って、心の底から果林さんと笑いあえるようになりたい
そんな彼女のひたむきさが強く感じられます。


その後のシーンで、果林さんとエマちゃんの間にあった床の線がなくなります
これは、エマちゃんの思いを受け取り、果林さんの心の壁が解放されたという暗示。
果林さんは、エマちゃんの説得によって、自分の心にしまい込んでいた本当の気持ちを吐露します。


同好会を手伝うようになり、みんなで1つのことに向かって悩んだり、言い合いしたり、笑ったりすることが楽しかったこと。
そして、同好会に入りたい、スクールアイドルをやってみたいという思いが、心の中に生まれていたこと。
でも、朝香果林はクールで格好つけて大人ぶっている、というキャラがある
だから、今更同好会に入部するなんてことはできないのだ、と。


そんな果林さんをエマちゃんは後ろからハグします。
「クールで格好つけて大人ぶっている」果林さんも「同好会で笑顔でスクールアイドルをやっている」果林さんも、笑顔でいることが一番なのだと。
だから、もっと果林さんの気持ちを聞かせてほしい、いろんな果林ちゃんを見せてほしい
エマちゃんはその気持ちを果林さんにぶつけるために、自分のステージを見せるのでした。

 

やりたいと思った時から、きっともう始まっている


エマちゃんの曲『La Bella Patria』。
イタリア語で「美しいふるさと」という意味があります。
スイスにいる家族に向けて、そしてスイスという美しい故郷に向けて、不安なことも多いけど、みんなと一緒にスクールアイドルとして羽ばたいていくんだという決意の歌です。
ここで重要なのは、これまでの劇中歌とは違って、この歌は「大勢のみんな」に向けてではなく「果林ちゃん」に向けられた歌だということです。


エマちゃんと同じく、果林さんも家族とは離れ、虹ヶ咲学園に入学し寮生活を送っています。
エマちゃんは日本でスクールアイドルになるためにスイスから、果林さんは東京でモデルになるために八丈島から、それぞれ虹ヶ咲学園にやってきました。
(果林さんは八丈島出身という設定はスクスタでの設定なので、アニメ媒体で引用するのは違うかもしれませんが……)
ちなみに、日本からスイスまでは飛行機で片道約15時間かかりますが、実は東京から八丈島までは船で片道約10時間かかります。
2人とも気軽に帰れる距離ではありません。


そんな異郷の地でともに親友となった2人。
それぞれが目指すべき目標があり、違った夢を持っていました。
しかし果林さんは、エマちゃんたち同好会の様子を見て、モデルだけじゃなくてスクールアイドルもやってみたいという気持ちが生まれます。
でも、「モデル」というクールでかっこいいキャラとは対極にある「アイドル」に、自分のキャラは合わないのではないか。
この「カセ」が彼女自身を縛り付けて、本当にやってみたいことから目を背けさせていたのでしょう。


だから、本当の気持ちを知ることができたエマちゃんは、自分の「決意の歌」を「果林ちゃん」だけに披露したのです。
PVをみてもわかるように、この曲の幕は閉まったまま
つまり、この舞台に一緒に立っている「果林ちゃん」にだけに見せているのです。
多くの人の心をぽかぽかにする前に、まずは目の前で「カセ」に縛られている「果林ちゃん」の心を温めてあげたいというエマちゃんの気持ちが伝わってきます。


大切な親友に向けた、自分の「決意の歌」。
異郷で目標に向かって走ってきたエマちゃんだからこそ、同じく異郷で新しく生まれた夢を追うことに躊躇する果林さんの心に響き、彼女を縛り付けている「カセ」から解放させることに成功したのです。
こういった理由から、果林さんを「カセ」から解放するのは、エマちゃん以外できなかったのだと、個人的には思っています。
確かに、エマちゃんのお当番回なのに果林さんの加入回みたいになっているという意見も最もですが、エマちゃんの博愛主義的なスクールアイドル像の一端を垣間見せるストーリーにするには果林さんの加入エピソードを混ぜる必要があったのかと……。
(クリエイターさんたちも悩んだんだろうなと思います)


そのステージをみた果林さん。
やりたいと思った時から、きっともう始まっているんだと思う」というエマちゃんの後押しもあって、果林さんは同好会へ入部することを決めます。
騒がしいところは苦手、雑誌モデルの仕事があるや自身のキャラのイメージを理由に断っていると一人でクールなくだらないと思っていた果林さんはもういません。
彼女はエマちゃんと共に、同好会の一員として、新たな一歩を踏み出したのでした。

 

『虹ヶ咲』にも流れる「ラブライブ」の「血」


余談になりますが、私はこのエマちゃんの言葉を聞いて、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』はやっぱり「ラブライブ」だなあと思いました。
この「カセ」に縛られて自分の本当にやりたいことに踏み出す勇気がない、けれど仲間からのアドバイスや後押しで、自分のやってみたことに飛び込む勇気を得る、という構図は、無印『ラブライブ!』の第8話を思い起こします
絵里ちゃんが「今更私がアイドルやりたいなんて言えると思う?」と意地になってμ'sに入らなかったときに、μ'sのみんなが受け入れてくれたから、彼女はスクールアイドルとしての一歩を踏み出すことができましたね。


「やってみたい」と言えない人がいるならば、「まずはやりたいならやってみるべき」「考える前に走ってしまえ」と背中を押してあげる
というのは「ラブライブ」シリーズの根幹に流れているいくつもの「血」のひとつです。
エマちゃんのこのセリフから、この「血」がやっぱり『虹ヶ咲』にも流れていることを確信することができました。
(まあこのテーマは「ラブライブ!」シリーズに限った話ではないので、これをもって虹ヶ咲は所詮外伝扱いだ、という意見に反論できないのが、虹ファンとしては悲しいところ)


人は、何かを始めることに対して、理由を求めたがります。
そして、今回の果林さんのように、理由を求めようとして、マイナスな理由ばかりが思い浮かんでしまって、並べた理由が体のいい言い訳になりさがって、結局やらない、踏み出せない、なんていう経験はだれしもあるのではないでしょうか。
でも、それで本当にやりたいことができない、なんて、勿体ない気がしますね。
ましてや「スクールアイドル」のように、学生の間でしかなれない、「今しかできないもの」であるなら尚更です
やってみないとわからないことなんて、この世の中にいっぱいあるのですから。
理由なんて関係ないでしょう、理由を求める暇があれば挑戦してみなさいよ、という「熱い思い」が、現代を生きる私たちに必要な気がしました。
その「熱い思い」が、きっと私たちの心をぽかぽかにしてくれるに違いありません。


というわけで、第5話の振り返りでした。
次回は璃奈ちゃんのお当番回。
こちらも振り返りがいのあるエピソードとなっていますので、記事を書くのが楽しみです。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました!


【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第5話「今しかできないことを」
脚本:伊藤睦美
演出:横手颯太


「相良茉優のFUN!FAN!FACTORY」に入る。

2021-05-15 09:31:00 | オタクな日記

5chのダイマに負けて、OPENRECの「相良茉優のFUN!FAN!FACTORY」のサブスクに登録したのでさらっと感想を書いておきます。

相良茉優のFUN!FAN!FACTORY | OPENREC.tv (オープンレック)

相良茉優のFUN!FAN!FACTORY | OPENREC.tv (オープンレック)

毎週月曜日配信の相良茉優がファンと一緒に楽しいことを作っていく番組です! 番組推奨ハッシュタグ「#さがらFFF」 是非ハッシュタグを付けて番組や相良茉優について呟いて...

OPENREC.tv

 

 

この番組では、毎週月曜日に1hの生放送を実施しています。
しかし、ここ最近は放送時間が3h近くになっていて、無料枠でゲーム配信などもやっていて、実質、相良のFCとなっています。

気になる料金ですが、サブスクはA席、S席、SS席の3種類があります。
一番上のSS席だと視聴者参加型企画に参加できる権利があるが、月額2200円というお値段。

ガチ恋はSS席がおすすめ。
声優とあんなに長い時間話せるってすごいし、なかなか無いと思うので。

自分はとりあえず一番安いA席、月額550円のプランにしています。

さて、この番組は、ラブライブの冠番組ではないので、相良は​かなりあけっぴろげにいろんなことを言っています
虹ヶ咲だけを追っている人たちからすれば非常に面白いと思うので、少しおすすめ理由を書いておきます。

まず、相良自身がμ’sのことりちゃんのファンで、自身もそういったライブに現地参戦していた生粋のオタクだからこそ、彼女なりのポリシーが強く出ていると思いました。
彼女がただのゲーム配信を有料枠にしないのも、彼女のオタクとしての強いポリシーを感じます。
(そういうので金をとるのは何か違うと思っているのかも)
ちなみに、この間バイオの無料配信を2日にわたって実施、2回の配信で合計13時間を超えています。

また、代表作のかすかすとは違って、全然ぶりっ子していません。
むしろ言葉遣いが悪いを通り越している感じがするので、いい意味でアイドルっぽくない。
むしろオタクの皮をかぶったおっさんの気があります
イメージが崩れるのを恐れる人は、絶対にみないほうがよいです。

しかし、自分だけでなく、他のメンバーを含めたライブの裏話や、彼女がどんな思いでかすかすと向き合っているかなどを550円で知ることができるのは、虹ファンとしてはうれしいところです。
元がとれるのは間違いありません。

気を付けるべき点は、まず入会方法。
アプリから入会すると、よくわからないがシステム利用料をとられて月額700円近くになります。
なので、ブラウザからの入会が推奨されています。

また、OPENRECの無料会員は、一日に2個までしか、過去の動画を見られません。
そのため、FFFでおすすめの回について、5chで情報収集し、下記に列挙しました。
まだ全部見切れていませんが、これからチェックしていこうかなと思います。

・#4
 詳細は書いていなかったけど、何がすすめられた。

・#9
 年末忘年会。
 2ndライブ以降の話がきける。
 相良は、2ndライブの「無敵級」で大失敗しているので、その心境を聞くことができる。

・#20
 シャッフルフェスの話がきける。
 相良は、せつ菜の「CHASE!」を披露して、評判が非常に良かった。

・#27
 ついこの間配信。3rdライブの話が聞ける。
 2ndライブの「無敵級」に再挑戦。見事に成功をおさめ、泣きながら感想を語った。
 長いので、時間も転記しておく。
  20:41(再生時間40:40)~、と、21:30(再生時間1:31:00)~
 ※ただ、マネージャーさんより詳しい話をtwitterやブログに書かないというお約束をしてのお話だったので
  どうしても聞きたい人はサブスクに入る必要がある。

・バイオ8の配信
 こちらでも3rdの話題があったので、時間を転記しておく。
  3:43(再生時間4:54:30)~、と、4:39(再生時間5:50:44)~

相良FFFのダイマ記事でした。


【虹ヶ咲】第4話「未知なるミチ」◆楽しいの天才、愛さんの未知なる挑戦を追ってみた。

2021-05-10 23:45:32 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


第4話は愛さん回です!
愛さんの魅力がいっぱい詰まった話となりました。
今回の話を一言でまとめると、ソロという未知なるミチに挑み、いち早く自分なりの答えを見つけた愛さんのお話です。
愛さんの天才さが現れていて、これまたお気に入りのストーリーの一つとなっています。
それでは振り返りスタートです。

 

同好会への仮入部


せつ菜ちゃんのライブを見ていた愛さんと璃奈ちゃん。
かつて、幼馴染コンビ2人がせつ菜ちゃんをみて同好会に入ったのと同様に、2人もその姿に惹かれ同好会の門をたたきます。
未知なるものへの挑戦に、グッと手を伸ばす愛さん。
オレンジの系譜をひくものとして、主人公っぽさが半端ない。


一方の同好会メンバーは、部室が復活し喜んでいました。
そこへやってきた愛さんたち。璃奈ちゃんと共に、同好会へ入部することを決めます。
しかし結成されたばかりの同好会だけあって、やる気はあるものの、方向性は決まっていないようです。


「ライブがやりたい!」という漠然とした目標はあるものの……。
かすみちゃんは、全国ライブツアー。
エマちゃんは、みんなと輪になって踊りたい。
しずくちゃんは、曲の間にお芝居をやりたい。
彼方ちゃんは、お昼寝タイムが欲しい。
せつ菜ちゃんは、火薬をどーんと使って。
歩夢ちゃんは、かわいいのがいい。
愛さんは、とにかく楽しいのがいい。
やりたいことはまるでバラバラな彼女たち。
結局、どんなライブがやりたいのかはまとまらず、グループに分かれて練習をはじめることに。
(愛さんと璃奈ちゃんは全部参加)


2人はまず、柔軟に参加します。
身体が固そうな彼方ちゃんと、それよりももっと固い璃奈ちゃん。
あっという間にギブアップしてしまいます。


しかし愛さんはとんでもなく柔らかい……。
そして、2人に対する指導もとっても上手。
彼方ちゃんも璃奈ちゃんも、少しだけ身体を曲げることができたようです。
さすが、いろんな体育会系の部活で助っ人として活躍している「部室塔のヒーロー」。
愛さんの「天才」は、このへんあたりからも片鱗がみえてきますね。


続いては、かすみちゃんによる「スクールアイドル概論」。
(微妙に漢字を間違えているあたり、かすみちゃんらしさを感じる……。誰が直してくれたんだろ)
かすみ先生から「スクールアイドルに必要なことは何か」を問いかけられます。
自分の気持ちを表現すること、と答えるしずくちゃん。
ファンの人と気持ちを繋げること、と答える璃奈ちゃん。
そして、わかんない、と答える愛さん。
正解はというと、……実はどれも正解でした。


ファンの皆さんに喜んでもらえることならどれも正解だというかすみちゃん。
ほんの僅かなシーンですが、もし昔のかすみちゃんだったら「かわいいが一番ですっ!フンス」なんて言ってそう。
第2話・第3話を通じて、大きく成長したかすみちゃん。
愛さんにとっても「奥が深い」と感心する講義になりました。
この「スクールアイドルに正解がない」というのは、のちに愛さんの悩みの種になったりします。


続いては収録ブースでお歌の練習
しかしこんな設備もあるなんて、金あるなあ、虹ヶ咲。
ここでは、スイッチの入ったせつ菜ちゃんと、璃奈ちゃんの掛け合いが印象に残るシーンでした。
せつ菜ちゃんが親にアニメを禁止されているという、今の時代にしては厳しめのおうちのようです。
このへんが2期の伏線になったり、ならなかったり笑。
それにしても、愛さん全体的に本当に明るいギャルって感じですね。
盛り上げ隊長というか、さすがオレンジの系譜をひくスクールアイドルだけあります。

 

スクールアイドルの「正解」をさがして


さて、愛さんも楽しいと感じた新生・同好会の活動。
愛さんも「このメンバーでどんなライブすることになるんだろう」と胸を躍らせます。
しかし、他の同好会のメンバーは少し不安げな様子。
元・スクールアイドル同好会のしずくちゃん・エマちゃん・彼方ちゃんにしてみれば、前回の空中分解の原因であるグループでの活動には消極的なのです。


そこで、せつ菜ちゃんとかすみちゃんで話し合われていたのは、新しい活動の形。
それは「部員1人1人がソロアイドルとしてステージに立つ」、ソロでの活動というもの。

リアルの世界でも、この虹ヶ咲のキャストさん一人一人が、ソロで大きなステージに立つというのは、ラブライブプロジェクトとしても初めての試みでした。
全く新しい、未知なる世界に飛び込もうとしている虹ヶ咲。
何か、虹ヶ咲が初めてTGSで紹介されたときのことを思い出すシーンでした。
あのときのキャストさんの、ラブライブシリーズに携われた喜びと、これまでとは違った形態での活動方法に不安気な表情は印象的でした……。


その不安も当然です。
グループはもし誰かが失敗したとしても協力し合えます。
しかし、ステージに立った一人で立つソロアイドルというのは、誰にも助けてはもらえません。
助けられるのは自分だけ
それに、スクールアイドルはグループ活動が基本という、これまでの常識がある意味覆されるソロ活動。
誰も挑戦したことのないであろう、未知への挑戦に、不安になるのも当然です。


さすがの愛さんも、スクールアイドル、ましてやソロでの活動という領域に踏み込むのは、不安なようです。
これまで助っ人としてやってきた競技はみんなでやるものばかりだったから、というのもあるようですが……。
答えが決まっている数学の答えや、ルールの中で競うスポーツと違って、スクールアイドルはかすみちゃんのいうように「正解」がありません
いえ、正確に言えば「正解」は一人一人違うといえます。
誰かにとってはその答えが100%の正解でも、別の誰かにとってはそれは正解ではなく、別の答えが正解ということもありえます。

つまり「正解」がないということは、裏を返せば、自分だけの「正解」を探さなければいけないということでもあるわけです
「グループ」だったら、その「グループ」を引っ張っていってくれる誰かが、「グループ」としての正解(=方向性)を導いてくれるかもしれない。
でも「ソロ」の場合は、その「正解」は自分で見つけるしかありません。
この難しい問題に、愛さんは一人で答えを探します。

 

愛さんの「スクールアイドル」の「正解」は?


そんなこんなで土曜日。今日はお台場でメンバーとランニングです。
運動部の助っ人で遅くなる予定だった愛さん。
しかし、愛さんだけのスクールアイドルを探すために、今日の助っ人は断ったのでしょうか?
集合時刻の9時より2時間も早い7時に家を出て、自宅のある門前仲町から豊洲を通ってお台場へ向かいます。


集合時刻1時間前に集合場所に到着した愛さんは、さらにレインボーブリッジへ。
そこでエマちゃんとたまたま合流します。
エマちゃんから、愛さんが同好会にきてくれたおかげで、同好会のメンバーの笑顔が増えてきたことを告げられます
愛さんは自覚こそなかったものの、知らず知らずのうちに、みんなを明るくさせていたのです
それは、青空で燦燦と輝く、いつでも当たり前にそこにある、オレンジ色の太陽のごとく。


だから愛さんはグッと太陽を掴みます
それは、愛さんが自分だけのスクールアイドルの「正解」を掴んだことを暗示しています
誰かに楽しんでもらうことが好きで、自分で何かを楽しむことが好きで。
そんな楽しい気持ちをみんなと分かち合えるアイドル
太陽のようにみんなを照らして、みんなのハートを焦がすスクールアイドルという、愛さんだけの「正解」を掴んだのです。


そうすれば、たとえソロとしてステージに立つのはたった一人だとしても。
実際には観てくれるファンがいて、そのファンのみんなとステージを作り上げていくのだと考えれば
決して一人ではないのだ、ということまで、愛さんは気づいてしまうのです。


エマちゃんのアシストがあったといえ、彼女は目指すべきスクールアイドル像を決めることができました。
愛さんが半端ない理由はここです。彼女は自覚のない「楽しいの天才」なのです。
愛さんを演じているなっちゃんこと、村上奈津実さんも、愛さんは天才なんだと仰っていましたが、このストーリーを改めて見返してみても本当に頭がいいギャルだなあと思いますね……。
なっちゃんも、そんな愛さんに負けないように、愛さんを完璧に演じ切っていらっしゃいます。
ダジャレの本を読んで研究したり、持久力を向上させてダンスを完璧にやり遂げたりと、ここ最近ものすごく活躍していますよね。
中の人は「努力の天才」だと思っています。

 

まだある!愛さんの魅力!


実は、その「みんなで楽しもう」という答えの一つが、愛さんの魅力たっぷりの『サイコーハート』の歌詞にあります。
「HIGH FIVE!!」「gimme five!!」、これはどちらも「ハイタッチしようよ!」という意味なのです。
ハイタッチは、自分の手と相手の手をぶつける行為。
つまり、相手がいないとできない、一人ではできないもの、なんですよね。
こういう、「自分だけでなく、まわりを巻き込んで楽しくしちゃおう」という愛さんらしさ溢れる歌詞も、『サイコーハート』の魅力の一つだなと感じます。


愛さんの魅力はまだまだあります。
愛さんって、上の画像をみてもわかる通り、ビジュアルは金髪で陽キャ感マックスのギャルです。
でも彼女は、ギャル=頭が悪い、ギャル=体育サボる、という偏見(?)を吹っ飛ばす、ハイスペックギャルなんです。


運動も勉強もそつなくこなして、いろんな部活に引っ張りだこな愛さん。
そんな愛さんの天才さはどこからくるかというと、それは愛さん自身が、何事にも楽しめる才能を持っているから、だと思うんです。
「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、自分が好きなもの、興味のあるものは、飽きずにずっと努力できるからこそ、大成するのです。
しかし、愛さんの場合はその何事にも楽しめるという恵まれた才能ゆえ「器用貧乏人宝」になっている部分もあるのかな、と感じます。
なんでもできるという器用さゆえに、他人からは重宝されるけど、結局は特定の分野で大成できないというね……。


そんな器用貧乏な彼女が、簡単に答えが出せない、十人十色で「答え」が違うスクールアイドルという未知なるジャンルと出会います。
決まり切った「答え」なんて存在しない、だからこそ自由に、自分の魅力を多くの人に発信できるスクールアイドル。
それは愛さんにとって「最高!」に感じてしまうのは当たり前なのです!
なぜならスクールアイドルは、何者でもない、他に代わりなんていない、「自分」にしか持っていない「答え」をファンと共有できる最高のコミュニケーションツールなのだから。
彼女は、スクールアイドルになったことで、もう誰かの変わりにはなりえない存在になった=「器用貧乏」ではなくなったのだと思います。
実はこの話、愛さんを器用貧乏から救うストーリーだったんじゃないだろうかとさえ、思ってしまいます。
まあそれは大げさだとしてもです。
彼女はこれからももっと(無自覚に)上を目指して走り続けていくことでしょう、もちろんみんなを巻き込みながら。


というわけで、第4話の振り返りでした。
楽しいの天才である愛さんだからこそ、他のメンバーよりもいち早く、自分だけのスクールアイドルの「答え」を手に入れてしまいます。
いや、ほんとすごいよ、愛さん……。
こんな一日くらいで自分の「答え」を見つけてしまうのだから。
一人でも多くの方が、愛さんの魅力に気付いてほしいなと思いました。


さて、愛さんのライブを観て、触発されたメンバーたち。
これからどんなライブを見せてくれるのでしょうか、ワクワクしながら来週を待ちたいと思います!(もう展開知ってるけどw)
次回はエマちゃん回。こちらの振り返りも、どうぞよろしくお願いいたします。


 【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第4話「未知なるミチ」
脚本:田中仁
演出:堀部周


虹ヶ咲2期決定!

2021-05-10 00:54:45 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』

配信で2ndだけ見ました。

4thライブも決まったし
虹ヶ咲2期も決定ということで
一ファンとしてうれしい限り。

あぐぽんが言っていた、紅白だって、東京ドームだって
虹ヶ咲だったらできるんじゃないかな。

口に出せば、願いは叶う。
これからが楽しみ。こっそり応援します。