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【虹ヶ咲】第7話「ハルカカナタ」◆姉妹で夢を追いかけていこう。

2021-05-26 19:56:52 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


さて、今回は第7話「ハルカカナタ」を振り返ってみます。
今回のお話では、近江彼方ちゃんというキャラクターを語るうえで欠かすことのできない、東雲学院に通う妹・遥ちゃんが登場します。
また、彼方ちゃんがいつも眠そうな理由も、彼方ちゃんがスクールアイドルをがんばるのも、今回の話で明らかになります。
彼方ちゃんは、ただの「良く寝るダメな子」ではないのです。
アニメから入った方は、ここで彼方ちゃんのイメージがガラッと変わるはず!!
というわけで、さっそくみていきます。

 

遥ちゃん登場


オープニング前のアバンでは、彼方ちゃんというキャラクターについて、簡単にクローズアップされます。
週5でスーパーでアルバイトをしているところ。
夜勤で忙しいお母さんの代わりに、お料理を作るところ。
それも、別の学校でスクールアイドルをやっていて、溺愛する遥ちゃんのためならば。
遥ちゃんの笑顔をみられるならば、と、彼方ちゃんは今日も全力で生きています。


夜は、遥ちゃんが寝た後に奨学金をもらっているために勉強をがんばって……。
遥ちゃんが楽しみにしている、自分のライブの衣装も考えて……。
そして朝は、遥ちゃんが起きる前に朝ご飯を作るという毎日。
そんなお姉ちゃんをみて、ある日遥ちゃんは、彼方が通っている虹ヶ咲の同好会を見学に行きたいと申し出ます。


遥ちゃんの通う東雲学院は、スクールアイドルファンならばだれしも知っている有名校
そんな東雲学院から、センターを務める注目度ナンバーワンのスクールアイドル・近江遥がやってくる。
ネットでも話題に上がるほどの「スター」の登場に、同好会のメンバーも、校門前で歓迎モードでお迎えします。
侑ちゃんもいつものように最高にトキメいてしまっています。
彼方ちゃんもいつも以上に気合が入っているもよう。
お目々もいつも以上にパッチリさん!


一方の部室では、2代目部長(自称)のかすみちゃんが、一人ジェラっていました。
同じ一年生である遥ちゃんに負けたくないと、遥ちゃんをライバル視、というより敵視しているご様子。
安定のかすみちゃんでちょっと安心です。
それはさておき、虹ヶ咲はついこの間まで内部分裂していた日の浅いグループ。
自分たちのPVをつくり、校内での知名度は上がってきたものの、やはり学園の外の世界ではまだまだ知名度は低いのが現状のようです。
ここから彼女たちが後半にかけてやらなくてはいけない課題、それはいかに自分たちを知ってもらうかということ。
彼女たちがどのように壁を乗り越え、夢を叶えていくのか、も今後見どころの一つになっていきます。


部室にやってきた遥ちゃん。
かすみちゃんの自己紹介(マウント)が始まる前に、さっそく練習がスタートします。


まず、ランニング。
ここではいつにも増して速く走る彼方ちゃんの姿が
同好会の活動が再開してから彼方ちゃんがすごくがんばっていることを侑ちゃんから聴いた遥ちゃん。
「すごいなあ」と喜ぶのかと思いきや、とても心配そう
顔の表情をすべて見せるのではなく、目の半分くらいで切られているのも、不安を煽りますね。


次に、柔軟・腕立て・バランスボール。
他のメンバーに比べると後れを取っているように見えますが、それでも彼方ちゃんなりの頑張りを遥ちゃんにみせます。
彼方ちゃん、練習を終えてへとへとです。。。

 

お姉ちゃんのために


練習が終わって、遥ちゃんの歓迎を込めてお茶会がスタート。
お手製のクッキーや、かすみちゃん特製コッペパンに舌鼓を打つさなか、いきなり彼方ちゃんのすやぴタイミングがスタートします。
何の前触れもなく急に眠りにつく彼方ちゃんにあたふたする遥ちゃんですが、同好会のメンバーは慣れているのか、すぐに枕をあてがってあげます。
彼方ちゃんが家では見せなかった、いきなりすやぴするという事実に、遥ちゃんは驚きます。
同好会メンバーも振り返ってみれば、練習中にいきなり寝だしたり、いくら起こそうとしても起きないくらい熟睡していたりと、ここ最近は異常なほどに眠っている彼方ちゃん。
お姉ちゃんがだいぶ無理しているのではないか、、、遥ちゃんの予想は確信に変わります。


しばらくたって目覚めた彼方ちゃん。
遥ちゃんの前ですやぴしてしまったことを恥ずかしがります。
そんな彼方ちゃんを「いっぱい無理してるんだから」と遥ちゃんは諭します。
実は遥ちゃんが同好会を見学に来たのは、いつも家で忙しい彼方ちゃんのことを心配してのことでした。


自分のことより妹の自分のことを優先して、いろいろお世話してくれるお姉ちゃん。
そんなお姉ちゃんが、同好会でやりたいことを見つけて楽しんでいる。
同好会はお姉ちゃんにとって大切な場所になった、だからこそ自分が負担になっているのが余計に申し訳ない
自分のために明らかに無理をしている彼方ちゃんを見て、遥ちゃんは、スクールアイドルをやめる決意を伝えるのです。


スクールアイドルを辞める、それはつまり、自分の夢を諦めるということ。
自分と同じ夢を追いかけている妹が、自分を気遣って辞めるなんて。
彼方ちゃんは認めるわけにいきません、何とか阻止しようとします。
一方の遥ちゃんとしては、自分と同じ夢を追いかけているお姉ちゃんが、自分のせいで無理をしてしまうなんてこと、許すことはできません。
だから、断固して譲ろうとしませんでした。
「遥ちゃんは妹なんだから」
「もっと頑張るから」
その場を取り繕おうと、今よりもっと無理をしようとするお姉ちゃんの言葉。
遥ちゃんは溜まらず部室を飛び出してしまいました。


侑ちゃんが校門まで追いかけて説得しても、やはり遥ちゃんの意志は固く、決して譲ろうとしません。
自分がスクールアイドルを辞めることが、お姉ちゃんの幸せなのだと信じて疑わないのです。
迷いのない遥ちゃんのまっすぐな目に、侑ちゃんもそれ以上何も言えませんでした。


そんなことがあっては、彼方ちゃんはアルバイトでも全力を出せません。
ズタズタにトマトをいつもより多めに並べながら、彼方ちゃんはずっと上の空なのでした。
そういえば、トマトの花言葉って「感謝」「完成美」という意味があるんですよね。
アバンではきれいに並べられ「完成」されていたトマトが、喧嘩後にはぐちゃぐちゃに崩れている
彼方ちゃんの心の中を表しているのでしょうか……。

 

似たもの姉妹


次の日。
きのうの夜、遥ちゃんと話そうとしても、スクールアイドルの話題を避けられてしまった彼方ちゃん。
せっかくスクールアイドルとして、東雲学院のセンターまで務めるようになった自慢の妹が、自分のせいでスクールアイドルを辞めようとしている。
彼方ちゃんは、遥ちゃんがスクールアイドルをやめるくらいなら、自分がやめると言い出します。


しかし、それは本心ではありません。
彼方ちゃんと同じく3年生の、エマちゃん、果林さんの言葉で、少しずつ本心を打ち明けていきます。
彼方ちゃんにとって、同好会は彼方ちゃんが探していた夢がある場所。
やりたいことを精一杯目指せて、仲間と一緒に夢がかなえられるかもしれない場所。
それは、彼方ちゃんにとって、かけがえのないものの一つとなっていました。
もちろん遥ちゃんのことだって大事。
どちらかのために、どちらかを諦める、なんてことはできるはずがありません。


そして、その彼方ちゃんの思いは遥ちゃんだって同じだと、同好会のメンバーは気づいていました。
璃奈ちゃん曰く「似たもの姉妹」である2人。
お互いのことが大切だから、かけがえのない大切なお姉ちゃんだから、妹だから、自分が犠牲になろうとしている。
お互いのことを大切に思うからこそ、全部自分でしょいこんでしまおうとしている。
そういう意味で、2人は「似たもの姉妹」であるといえます。


彼方ちゃんにとって遥ちゃんはいつまでも妹で、妹だからこそ守ってあげなきゃと思える存在。
でも彼方ちゃんは、遥ちゃんに対する大切な視点が抜けています。
確かに遥ちゃんは、彼方ちゃんの妹で、遥ちゃんのほうが2歳年下。
でも、遥ちゃんはもう、いつまでも「守ってもらう」だけの妹ではないということ。
お姉ちゃんのことを「守りたい」と思うくらい、立派な妹だということ。
そして、家族だから、いつも近くにいるから気づけないことだけれど、遥ちゃんだって立派に成長していること。
さらには、彼方ちゃんと同じように、スクールアイドルという同じ夢を追いかける「仲間」だということ。
「仲間」である「近江遥」のために、「近江彼方」は何をしてあげられるのか。


同好会のメンバーにヒントを得た彼方ちゃん。
曇り空の隙間から「天使の階段」(光)が降りてきたことからもわかるように、彼女も答えを見つけることができたようです。
遥ちゃんに自分の想いを伝えるために、彼方ちゃんはライブをすることを決意するのでした。


別の日。
Venus Fortの広場。
東雲学院のライブが開かれるということで、多くのお客さんが集まります。
遥ちゃんにとっては、最後になるであろうスクールアイドルとしてのライブ。
しかしお姉ちゃんが会場にいないので、遥ちゃんは心配そうです。
そんな彼女を、侑ちゃんは「彼方さんが待ってるよ」とステージが見える位置まで手を引いていきます。
そしてステージには、勉強の合間にコツコツの構想を練り上げていた、あの衣装を纏った彼方ちゃんがいたのでした。

 

ライブで思いを伝えて


これまでの彼方ちゃんの曲とは全く違った、オシャレな楽曲『Butterfly』。
この楽曲は、中の人であるあかりんもがんばったというほど、英語の歌詞がちりばめられています。
日本語では伝えるのが恥ずかしいような言葉も、英語にしてしまえば恥ずかしくない
そう彼方ちゃんが考えたのかはわかりませんが、これはもう、愛する妹へのラブソングなのは間違いありません。


ここの中で散りばめられている「You」は、もちろん、最愛の妹である遥ちゃん。
You're my dearest treasure : (初めてで一番の)最愛の宝物
Precious days we spend together : (数えきれないほどに)一緒に過ごす大切な日々
遥ちゃんが、自分にとってかけがえのない宝物であることを歌に込めて。
自分の名前と妹の名前を歌詞に入れて。
一日一日、過ぎゆく時の中で、強くなった遥ちゃんとなら「We can fly!」なのだという強い思いが伝わってきます。


「We can fly!」というメッセージが、繰り返し使われているこの曲。
やっぱりここはストレートに、スクールアイドルという夢への飛躍を、遥ちゃんと一緒に実現したい、ということでしょうか。
遥ちゃんは、大切な妹だけど、同じ夢を持つ「仲間」でもある。
その「仲間」が自分を犠牲にして夢を諦めてほしくない。
だから、「スクールアイドル」を目指す「私」と一緒に夢を叶えていこうよ。
お姉ちゃんだから、とか、妹だから、とか、そんなんじゃない。
同じ「スクールアイドル」という目線で、上下関係のない対等な関係で、伝えたいことがあるんだ、一緒に叶えたい夢があるんだ。
そんな強いメッセージ性を感じました。


それが伝わったから、きっと遥ちゃんは涙を流したのでしょう。
彼方ちゃんの、スクールアイドルでありたいから、スクールアイドルとしてステージから思いを届けるという考え方も、最高にエモいですね……。
Venus Fortの幻想的なステージも相まって、本当に素敵な曲でした。
そして、やっぱりお姉ちゃんはすごいなあと思わずにはいられませんね。
いやあ、やっぱり妹からすれば、お姉ちゃんというのは最高に「かっこいい」んですよね。
兄弟だからこそ、姉妹だからこそ、蔑ろにしてはいけない、否、できない「絆」があるのだと思います。(例外はもちろんあるけれど)


ただ、ひとつだけ。
尺の都合だとは思うんですけど、できれば遥ちゃんと彼方ちゃんの幼少期エピソードが見たかったなあと。
私、この姉妹がスクールアイドルを目指すきっかけがすごく知りたくなったんですよね。
彼方ちゃんが遥ちゃんと一緒に目指したのでしょうか。
それとも彼方ちゃんが憧れて、妹もついてきたのでしょうか。
子どもの頃どんなエピソードがあって、というのがもし作中できちんと描かれていたら、もっと自分は感情移入できたのかもしれない……。


そのエピソードがあったのが『サンシャイン!』のダイヤさんとルビィちゃんのエピソードです。
いつもダイヤさんの背中を追いかけていた、泣き虫な幼少期のルビィちゃん。
そんな彼女がお姉ちゃんに「独り立ち」した自分を見せたいと北海道に残り、ステージを作り上げました。
いつの間にか背中を追いかけるだけの妹ではなくなっていた、それに気づいたダイヤが一回り大きくなった妹の成長に涙を流す。
やはり、子ども時代のエピソードがあるのとないのでは、こういうシーンでのエモさが変わってくる気がしました。(勝手な妄想です)


だから2期では、彼方ちゃんと遥ちゃんの幼少期エピソードがみたくてしょうがないのです!
子どもの頃、母子家庭(?)で育った2人が、スクールアイドルという夢を見つけて走り出したエピソードとか。
そのときに約束したことを、2人とも忘れずに覚えていて、みたいなね。
そういうエピソードがもしあったとしたら、、、もう自分ダメです。
泣かずにはいられないと思います。
それだけに、ここで感情移入ができなかったのはちょっと勿体なかったなと。
まあ、あくまで個人の感想で、批判ではなく、これからの希望です。
まあ6話のエモさがヤバすぎて、どうしてもハードルが上がった状態での7話なので、2期では近江姉妹の幼少期エピソードなどの深堀があればうれしいですサンライズさん。


さて、ステージを終えた彼方ちゃん。
遥ちゃんは、ステージ裏にいる彼方ちゃんに会いに行きます。
2人とも同じ思いならお互いを支えあっていけると思うの」と語る彼方ちゃん。
夢を諦めるのではなく、足りないところは補い合って、自分と夢を追いかけていこうと彼方ちゃんは伝えるのでした。
彼方ちゃんにとっての夢は、遥ちゃんとスクールアイドルをすること
スクールアイドルの世界では「ライバルで仲間」、お互い切磋琢磨していこうという彼方ちゃんのイケメンさに、思わず顔が綻ぶ遥ちゃんなのでした。


こうして、遥ちゃんはスクールアイドルを続けることになりました。
東雲学院の仲間たちにとっても、今回の一件は相当の危機だったこともあり、彼方ちゃんの飛び入りライブに協力してくれたようです。
めでたしめでたしと相成りましたが、(スクフェス内でも描かれていた通り)まだまだ料理は遥ちゃん苦手な様子
まだまだお姉ちゃんの力を借りなければ、羽ばたくのは難しいのかもしれません。
ですが、少しずつ得意なことを増やして、お姉ちゃんと共に夢を叶えていってほしいですね。


というわけで、第7話の感想でした。
続いてのお当番回はしずくちゃんです。
が……この話は『虹ヶ咲』1期の話の中で、一番解釈が難しい気がします……。
ペルソナの概念とか、ちょっと色々調べてから、私なりの想いを綴りたいと思います。
学生時代、ゼミで使った本が参考になりそうな気がするので、じっくり時間をかけてコツコツ書いていこうと思います。

ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました。


 【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第7話「ハルカカナタ」
脚本:平林佐和子
演出:尾上皓紀


オンラインでイベントに参加する時代

2021-05-23 22:19:00 | オタクな日記

今日は、虹ヶ咲のラジオ(通称がさらじ)の公録がありました。

東京都では緊急事態宣言中ではありますが、お客さんを入れてフルキャパで実施。
私は現地ではなくオンラインで参戦。
しかも、3回回しで、すべての回に参加。
これができるようになったのも、オンラインのおかげです。
対面参加だったら、そもそも参加すらしかなかったと思います。

コロナ禍で「当たり前」「いつも通り」がここ数年で急激に変化し、オタクの活動の仕方もだいぶ変わってきました。
イベントをオンラインで配信することが、当たり前になりつつある昨今。
私にとっては非常に都合がよいのですが、一部のファンにとっては「推し疲れ」なるものが発生しているようです。

 

コロナ2年目でもう限界… 情熱が薄れ“推し疲れ”するファンたちの声 | マネーポストWEBマネーポストWEB

 コロナ禍も2年目に突入し、多くの人々に自粛疲れが見られる。そんな中、アイドルやキャラクターなどの“推し”を心ゆくまで応援する“推し活”にも異変が起こっているようだ。...

マネーポストWEB

 

自分は逆なんだけどね。
むしろこういう「オンライン参加」が気軽にできるようになってから、結構ほいほい参加してしまうのです。
オンラインのほうが周りを気にすることなく楽しめるし、キャストさんのお顔もハッキリ見えるし。

でもイベント運営する側にとってみれば大変なんだろうなーとは思います。
機材の準備も余計にかかるし、チケットを買うために円盤を積む人は少なくなるだろうし。
そもそも、ネット配信でみている人たちはグッズを買わないし。

だから、来週から大規模なワクチン接種会場が開かれて、多くの老人たちがワクチンを接種し、感染力が弱まってきたら、ライブ配信という「金にならないもの」は切り捨てられてしまうのかもしれません。
「新しい生活様式」なんてのはコロナ禍の今だから実現できているのであって、コロナが収まったら少しずつもとに戻っていくんじゃないかなという気がします。
もちろんもとに戻らないもの(例えば在宅ワークのほうが会社にとって都合がよければ残り続ける)もあるとは思うけど。
果たして、エンタメ業界はどうなっていくんでしょうねえ。


【虹ヶ咲】第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」◆できないことは、できることでカバーすればよいのです。

2021-05-21 23:41:08 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


『アニガサキ』の感想記事も、半分まできました。
拙い記事をいつも読んでくださり、本当にありがとうございます。

さて、今回は第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」を振り返ります。
虹ヶ咲がはじまってから、ただ一人「ボード」というツールをつけていた「顔出しNG系スクールアイドル」の璃奈ちゃん。
虹ヶ咲だけでなく、これまでのスクールアイドルと比べても、素顔をみせないというアイドルという強烈な個性が際立っていましたが、外連味のあるキャラクターと受け止められることも多かったのか、ランキング上でみても人気のあるキャラとは言えませんでした。
しかしテレビアニメでは、これまでのスクスタの絆ストーリーで展開されていた新しい自分になるためにボードを外す物語ではなく、自分の強み活かしてボードをつける物語へと変貌しました。
ニコニコ動画などでの第6話の再生回数がかなりのものだったとのことで、それだけこのストーリーに共感し、璃奈ちゃんに自分を重ね合わせ涙した方も多かったのだろうと思います。
私もそのひとりです。

 

変わりたい


幼い頃から感情を表に出すのが苦手だった璃奈ちゃん。
虹ヶ咲への入学当初、クラスメイトの輪に入ることもできません。
鏡にうつる無表情の自分を笑顔に「させる」ことしかできない自分。
そんな璃奈ちゃんに声をかけてくれたのが、1つ上の先輩である愛さんでした。
愛さんは初めて出会ったにもかかわらず、分け隔てなく接してくれました。
それが初めて璃奈ちゃんが、人と繋がれた瞬間でした。


そして彼女は愛さんと一緒に同好会に入り、スクールアイドルとしての一歩を踏み出します。
「もっとたくさんの人たちと繋がりたいと思っている」璃奈ちゃん。
今からでも変われる。
それを信じて彼女は歩み始めます。


シーン変わって、東京ジョイポリス。
VRガンシューティングゲームで遊ぶ璃奈ちゃん、愛さん、侑ちゃん、歩夢ちゃん。
このゲームは、虹ヶ咲のキャストメンバーがAbemaウルトラゲームズという番組でやっていたものです。
敵キャラもちょぼらうにょぽみ先生の漫画に登場した宇宙人となっており、本当にアニメスタッフの芸の細かさに舌を巻きます。


ゲームを終えた4人は、偶然来ていた璃奈ちゃんのクラスメイトに声をかけられます。
同好会のPVのおかげもあってか、少しずつ虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の知名度が上がってきたようです。
PVを見た彼女たちから、ぜひ他の学校のスクールアイドルたちと同じく、ライブを開催してほしいと言われます。
みんなともっと繋がりたいと思っていた璃奈ちゃんは、その場でライブの開催を決意するのでした。


後日、璃奈ちゃんはライブ開催について、同好会のメンバーに相談します。
最近同好会に入っていきなりライブ、というのは、やはり準備不足な感じは否めません。
しかしPVを自身が創作したキャラクターに頼ってしまい、本当の自分をまだみんなに見せていない璃奈ちゃんにとって、ライブに挑戦したいという熱い思いは、同好会のメンバーにしっかり伝わっているようです。
来週土曜日開催という限られた時間の中で、愛さんをはじめ、同好会のメンバー全員が彼女を応援することに。
やりたいことはバラバラでも、誰かの挑戦をしっかり応援できるところも、彼女たちの魅力の一つですね。

 

努力を積み重ねて


かくしてはじまった「璃奈ちゃんステージ大作戦」。
映像は作れるけど、パフォーマンスに自身がない璃奈ちゃん。
同好会のメンバーの協力も得て、パフォーマンス力を上げるための特訓がはじまります。
柔軟・発声・MCの練習。
特にMCについては、璃奈ちゃんにとって一番自信がないといいます。
それでも「今回はできないからやらないはナシ」と決めて、苦手なことにもめげずに挑戦を重ねていきます。


後日、愛さん、侑ちゃん、歩夢ちゃんの3人は、璃奈ちゃんのマンションに向かいます。
「小さい頃から表情出すの苦手で友達いなかったから一人でできる遊びばっかりしてた」璃奈ちゃん。
それゆえ機械に囲まれた生活が中心となり、高校生になっても一人でいた彼女は、愛さんとの出会いや、スクールアイドルとの出会いによって、生活が変わり始めます。
こんなに毎日がワクワクするなんて思わなかった。こんなに変われるなんて思わなかった
だからこそ、今度のライブはみんなへの感謝の気持ちを込めた、自分にできる精一杯のライブにしたい。
彼女の決意に、愛さんも熱いハグをします。


繰り返される練習。
今までの自分とは違う、成長した自分になるために。
同好会のメンバーみんなに見守られながら、努力を積み重ねて、少しずつ成長していく璃奈ちゃんの姿が映されます。


ライブの告知も完了し、あとは披露するだけとなり、自信もついてきた璃奈ちゃんのもとへ、クラスメイトの3人が声をかけてくれます。
今なら友達になれるかもしれない……。
ライブにだって誘えるかもしれない……。
そう思って声を書けようとした刹那。


ふとガラスに写り込んだのは、入学当初と「何も変わっていない」無表情の自分の姿でした。
ショックを受け、思わず逃げ出してしまう璃奈ちゃん。
彼女は自分の部屋に閉じこもってしまい、練習にも来なくなってしまいます

 

できないことは、できることで


璃奈ちゃんを見守ってきたメンバーたちも、動揺を隠せません。
しかし、これまでの努力を知っているからこそ、璃奈ちゃんを放っておくこともできません。
愛さんを筆頭に、璃奈ちゃんの家にメンバー全員で押しかけることに。


メンバー全員が駆けつけてくれたことに驚きつつも、部屋に招き入れた璃奈ちゃん。
彼女は段ボールの中で籠城してしまっていました。
愛さんは璃奈ちゃんに心配していたことを伝え、なぜ同好会に来なくなってしまったのか、優しく問いかけます。


そして璃奈ちゃんは、自分の気持ちを段ボールの中から吐露します。
「昔から楽しいのに怒ってるって思われちゃったり、仲良くしたいのに誰とも仲良くなれなかった」という幼い頃に生まれたトラウマ
高校で変わろうとしてダメだったときに、愛さんやスクールアイドルに出会えたことで、もう一度変わる努力をしてみようと思ったのに。
みんなにとっては小さな問題かもしれない、無表情であることの悩み。
でも、それは彼女がこれまで、ずっと失敗し続けてきて、苦しんできた、彼女にとっては非常に大きな問題でした。
努力をしても、無表情のままで。
スクールアイドルだって、ライブだって、きっと失敗してしまう。
だから、彼女は「みんなと繋がることなんてできない」と逃げ出してしまったのでした。


それを聞いたメンバーたちは、彼女を励まします。
今はまだできないことがあってもいいんじゃない?」と語る侑ちゃん。
だって、彼女には「できないこと」よりも「できること」や「できるようになったこと」がいっぱいあるだから。
自分では自覚できなかった、たくさんの彼女の持っている魅力。
頑張り屋さんなところ
諦めないところ
機械に強いし
動物にも優しい
普段は照れくさくて言いづらい、璃奈ちゃんの個性。
こんなにたくさんのいいところがあるのに、たった一つの「できないこと」に囚われて、動けなくなっている璃奈ちゃん。
ダメなところも武器に変えればいい
できないことはできることでカバーすればいい
そんな同好会のみんなからの励ましで、少しずつ彼女は前を向くようになります。


段ボールという隔離された空間の中から、自分の気持ちをみんなに話すことができた璃奈ちゃん。
これまではこういう話はみんなとできなかったのに。
みんなから姿が見えていなければ(=見られていなければ
みんなの姿を見なければ(=見られていることを意識しなければ
もしかしたら、自分はみんなとコミュニケーションをとれるのかもしれない。
アニメで彼女が言及していないのでここらへんは私の妄想なのですが、、、彼女はある作戦を思いつきます。

 

みんなとつながった!


そして迎えたライブの日。
彼女は、自身が開発した秘密兵器をつけて、ステージへと向かいます。
無表情な自分を補うための電光モニター付きヘッドセット「オートエモーションコンバート璃奈ちゃんボード」。
ヘッドセットをつけた自分は、これまでの璃奈ちゃんのPVにしか登場していなかったキャラクターが、現実世界に現れたかのよう。


大きくのファンたちが見守る中、そして同好会のメンバーたちの応援を受けて。
彼女はステージに姿を現しました。
ふと、ぴかぴかな床にうつる自分の姿。
そこには、満面の笑みを浮かべた璃奈ちゃんの姿がありました。
もう無表情な璃奈ちゃんは、どこにもいません。



PVの中での生き生きとした表情の璃奈ちゃん。
それは、もし表情が今よりちょっと豊かだったら、というIFなのか、それともこれから先、彼女の表情が豊かになったあとの世界なのか。
いずれにしろ、エモさ大爆発ですよ。
これまでの璃奈ちゃん=無表情、という構図をひっくり返す、かわいい璃奈ちゃんのオンパレード。
曲中に見せた「ボード」に隠れた表情は、見えていないのに、満面の「笑顔」に見えてしまうから不思議です。
DECO*27さん作曲のテクノっぽい曲調も相まって、まさに璃奈ちゃんの個性が引き立つ、璃奈ちゃんだけのステージとなりました。


璃奈ちゃんは変わることができました。
みんなと繋がることができました
それは、彼女が「できないこと」が、彼女自身の練習の積み重ねによって「できる」ようになった、だけじゃなくて。
どうしても「できないこと」を、彼女自身の得意なことでカバーすることで「できる」ようになったから。
そんな新しい「天王寺璃奈」の誕生を祝福するかのように、会場は暖かい拍手が響きます。
その様子を見て、彼女自身も「璃奈ちゃんボードにっこりん!」と笑顔で答えるのでした。


後日。
璃奈ちゃんが教室に入ると、ライブをみてくれたクラスメイト3人に囲まれます。
彼女のパフォーマンスを見て、3人ともトキメキを感じてしまったようです。
おひるごはんを一緒に食べないと誘われた璃奈ちゃんは、璃奈ちゃんボードに自分の表情を描いて「一緒に食べたい!」と喜ぶのでした。

 

自分と重なること


今回のストーリーは、多くの虹ヶ咲のファンだけでなく、ラブライブ!という作品の枠を超えて、多くの方に観てもらいたいと心の底から思えるストーリーでした。
自分ではどうしても克服しようとしてもできないトラウマ。
それを無理に乗り越えさせようとするのではなく、できることでカバーすればよいのだと、背中を押してあげるという考え方。
本当に素敵だなあと感じます。

あまり自分語りは感想記事に書くのはよろしくないかもしれませんが、どうしても一点だけ。
自分がこの話をみて、真っ先に思い出したのは、幼い頃の自分でした。


私は先天的に「斜視」を患っています。
「斜視」というのは、右眼と左眼の視線が違う場所に向いていることを指します。
小学校のクラスメイトからの「気持ち悪い」なんていわれることは日常的にあって。
いじめられることが多いし、大人たちでさえ私と初めて話そうとする人は「どこに目線を向けているんだろう」と後ろを振り返ったりするのです。
決して悪気があったわけではないのはわかっているのですが、、、本当にいやーな小学校時代を過ごしたものです。。。
特に嫌だったのは、塾ですね。
学区の子たちは比較的いい子ばかりだったのですが、塾だといろんな学区の子と会いますから、真っ先に標的にされていたように感じます。
(でも、嫌な思い出のほうが多すぎて、小学校の記憶があまり残っていないw)

小学生高学年のときに手術を受けたことでだいぶ改善しましたが、完治はしなくて。
大人になってから転職するときにも、本人は一生懸命面接官と目をあわせているつもりなのに、それがもとで面接に落とされることもありました。
今でも初対面の人にあうと、高確率で後ろを振り向かれるのですが、もうだいぶ慣れました笑


こういう経験を自分がしてきたからこそ、今回の璃奈ちゃんの、無表情であるという、自分ではどうしようもできないトラウマを抱えながら生きることの辛さが、痛いほどわかりました。
自分ではどうすることもできない、自分の努力の及ぶところではない「難題」。
向き合って前に進むことすらしんどくて。
他人からは「些細なことじゃん」「そんなこと気にするなよ」「そんなんじゃダメ、克服できるようにがんばりな」という適当な励ましに苦しめられて。

しかし。
この物語では、璃奈ちゃんが、いいえ、璃奈ちゃんだけではありません、現代を生きる私たちの誰もが内に秘めている「トラウマ」に対する向き合い方に、一つの「正解」を示しているのです。
それが、この記事のタイトルにもなっている「できないことは、できることでカバーすればよい」ということなのです。


繰り返しになりますが、自分の努力の及ぶものであれば、克服できないことは努力が足りないで片づけられます。
でも、璃奈ちゃんの「無表情」も、私の「斜視」も、自分の努力では到底解決することは難しい問題です。
そういった問題に対して、無理に乗り越えなくていいんだと。
今の自分が持っているたくさんの「いいところ」を武器を変えればいいんだと。
そういったポジティブな発想が、自分を変えるチャンスになるということを主張してくれているのです。


さて、ここで『ラブライブ!』というタイトルに注目してみます。
もう多くの考察ブロガーさんが書いていることで新鮮味に欠けますが。。。
『ラブライブ』は、日本語に訳すと「今を愛せ!」とか「人生を愛せ!」になります。
思えば、これまでのμ'sの物語も、Aqoursの物語も、描き方は違えども、テーマは共通して「ラブライブ!」だったのではないかなと。
つまり、これまでの『ラブライブ!』を冠するすべてのシリーズに共通していたテーマは、今の自分を認めることで、見つめなおすことで、「輝き」を見つけることの大切さだったのではということです。

「虹ヶ咲」は外伝かもしれませんが、『ラブライブ!』をタイトルに冠すシリーズとして、この考え方は共通しているのではないかと感じます。
自分を否定していては、いつまでたっても輝くことはできない
自分を信じてあげれば、認めてあげれば、きっと求めていた「輝き」を「トキメキ」を、見つけることができるのです。


そして、自分一人でその「答え」にたどり着くことは難しくても。
スクールアイドルという夢に向かって歩み続ける仲間たちと共にであれば、きっと「答え」を掴むことができるはず。
璃奈ちゃんが私たちに見せてくれた、表情を文字通り「作る」ことでカバーしてくれたステージは、「トラウマ」を克服する「答え」をしっかりと示してくれていました。
だから、私だけでなく、多くの人たちがこの物語に共感するのでしょう。
王道を行くストーリー、でも王道だからこそ心に響く暖かさがあるのです。
第6話は、虹ヶ咲1期の中で最も評価されるべきストーリーなんじゃないかなと思います。
なので、観ていない方は、ぜひとも観ていただきたい!!


ということで、第6話の感想でした。
最近、一記事の文字数が6000字を超えることがザラで、もう少しスマートにまとめようと思っていたのですが、、、無理でした笑
書きたいことがありすぎて、しかも勢いで書いてしまっているので、読みにくいところ、意見の相違などあるかもしれませんが、そこはご容赦ください。。。

次回は第7話、彼方ちゃん回です。
ここまで読んでいただきましてありがとうございました!


【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第6話「笑顔のカタチ(⸝⸝>▿<⸝⸝)」
脚本:田中仁
演出:ほりうちゆうや


【虹ヶ咲】第5話「今しかできないことを」◆「やってみたい」に理由なんていらない!!

2021-05-16 22:24:58 | アニメ感想_『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』


今回の『虹ヶ咲』の振り返りは、第5話「今しかできないことを」です。
エマちゃんのお当番回ではありますが、エマちゃんを語るうえで欠かせない存在である果林さんの同好会入部までの過程を描きます。
さっそく振り返ってみます。

 

エマちゃんと果林さんの出会い


日本のスクールアイドルに憧れ、スイスから虹ヶ咲に転入してきたエマ・ヴェルデちゃん。
日本にやってきた初日(?)でしょうか、虹ヶ咲学園から学生寮に向かおうとしていたところで、果林さんに出会います。


後日、学園にある食堂で、エマちゃんは果林さんにお礼を言います。
卵かけご飯をおいしそうに食べるエマちゃんをみて、それを食べるためにわざわざ日本へ来たのかと揶揄う果林さん。
エマちゃんは、憧れたスクールアイドルのように心をぽかぽかにできるアイドルになりたいと日本に来たことを話します。


一方の果林さんは読者モデルとして知られていて、1年生の子から声をかけられていました。
そんな果林さんをみて、すごいと褒めるエマちゃん。
お互いにがんばりましょう、とニコニコな笑顔を向ける果林さん。
2人の出会いの物語から、5話はスタートします。
(ここまで冬服なので、おそらく春先の出来事?)


それからしばらく経って。
エマちゃんは果林さんに、最近の同好会の近況を話します。
果林ちゃんも一緒にやれたらいいのに、と話すエマちゃんですが、賑やかなのは苦手、と素っ気なく返す果林さん。
話が終わると果林さんはスタスタとどこかへ行ってしまい、エマちゃんは訝しみます。


シーン変わって同好会の部室。
いつものように(?)、彼方ちゃんの膝枕をしてあげるエマちゃん。
スイスの大自然に囲まれて、飼っているヤギたちの前で歌を歌っていたことを思い出します。(めっちゃ似合うw)
本人としてはホームシックではないけれど、家族は日本にいるエマちゃんのことを心配しているようです。


そんな中、部室に現れたせつ菜ちゃんとかすみちゃん。
2人はメンバーに、ソロアイドルとして、自己紹介や特技などで自分をアピールするためのプロモーションビデオをつくることを提案します。
歩夢ちゃんの自己紹介動画、せつ菜ちゃんのDIVEのPV(璃奈ちゃん編集)、かすみちゃんの自己紹介動画は既にアップされており、再生数も増えてきている様子。
これで知名度を上げて、自分たちのライブを実現しようというせつ菜ちゃんたちの提案に、メンバーは賛同します。


エマちゃんにとっても、このプロモーションビデオを見せれば、スイスにいる家族も安心するに違いありません。
彼女が目指しているのは「人の心をぽかぽかさせちゃうアイドル」、でも具体的なアイドル像はまだありません。
心をぽかぽかというイメージは、メンバーみんなバラバラ。
そこでエマちゃんのイメージを膨らませるために、エマちゃんから果林さんに服飾同好会を紹介してもらい、PVで使う衣装を試着させてもらうことになります。


メイドさん、浴衣、チアガール、クマの着ぐるみ。
それをみて「癒される~」と燥ぐ侑ちゃん。
エマちゃんの中にも「人の心をぽかぽかにする」イメージが少しずつ湧いてきたようです。


そんなエマちゃんに、積極的に衣装を提案する果林さん。
しかし写真撮影をしようとする同好会のみんなの輪の中に、果林さんは入ろうとしません
それどころか、電話がかかってきたという理由もありますが、部屋の外に出て行ってしまいました。
なぜか、輪の中に入ることを拒否している果林さん。
そんな果林さんの様子にエマちゃんは不安を募らせます。

 

果林さんの拒絶


その日の夜、学生寮の自室で、果林さんは雑誌のインタビュー記事に載せるアンケートを書いていました。
そこへエマちゃんが訪問。
2人とも寮生、かつ、果林さんの実は「片づけられない系女子」であることを知っているからか、たびたび部屋のお掃除をしにきてくれるみたいです。
これは、部屋が散らかっているという大人びたイメージとはかけ離れた自分の姿を、果林さんはエマちゃんにだけは見せることを許しているという意味合いもあるのかなと思います。


その片付け中にエマちゃんが見つけたのは、スクールアイドルの雑誌
もしかして果林さんはスクールアイドルに興味があるのでは?
そう思って、エマちゃんは再度、果林さんを同好会に誘います。


しかし、果林さんは「興味なんてない」「その雑誌はエマのためになると思っただけ」「読者モデルの仕事もあるし、スクールアイドルなんてやってる暇ない」と断ります。
エマちゃんを手伝っていたのも「頑張っているエマを応援したいと思っただけ」そして「そんな風に思われるならもう(手伝うのも)やめる」「もう誘わないで」と、かなり強い口調でエマちゃんを突き放してしまうのでした。
なぜここまで果林さんはスクールアイドルをやることを拒否しているのか。何が彼女をそうさせているのか。
エマちゃんには果林さんの気持ちがわかりませんでした。


ちなみにこのスクールアイドルの雑誌は、無印ラブライブにも登場している雑誌です。
そして表紙の女の子たちは、スクフェスのモブに登場する姫乃ちゃんという子と小雪ちゃんという子なのです。
そもそもエマちゃん・しずくちゃん・彼方ちゃんは、スクフェスの転入生総選挙によって、PDPのメンバーに選ばれた経歴があり、スクフェスの他のキャラがTVアニメに出てくるのは、ファンとしてうれしい限りです。
このように旧来のファンを喜ばせるこういう小ネタが仕組まれているところがうれしいですね。


さてさて、後日行われたエマちゃんのPV撮影会。
この間の果林さんの言葉がずっとひっかかってしまっていたエマちゃん。
これまでの優しい果林さんとは違う、自分に向けられた鋭い言葉に、撮影会にも集中できていないようです。


そこへ、着替えるために部室に戻ったエマちゃんがなかなか戻ってこないことを心配した侑ちゃんと歩夢ちゃんが、部室にやってきます。
そこで果林さんから貰ったスクールアイドルの雑誌を見つけ、手に取る侑ちゃん。
そのアイドル雑誌に挟まっていた1枚の紙が、床にひらりと落ちます。


それは、果林さんが書いていた、雑誌のインタビュー記事に載せるアンケート用紙でした。
そこに書かれていた果林さんの本当の気持ち
それを知ったエマちゃんは、急いで果林さんのもとへ向かいます。
そして、果林さんを半ば強引に、外へ連れ出すのでした。

 

果林さんの本音と、包み込むエマちゃん


2人はデトックス東京ビーチ内にある「たこ焼きミュージアム」やDonatello'sで食べ歩き
ウエストプロムナードや「重力の無い杜」・「滝の広場」で遊んで、日本科学未来館のドームシアターへ。
めいいっぱいお台場デートを楽しんだのでした。


なぜエマちゃんは急にデートを画策したのでしょう?
それは果林さんのアンケート用紙に答えがありました。
エマちゃんはこのアンケートに書かれていた「お台場をブラブラ食べ歩いたり」「友達と思い切り遊」びたい、という果林さんの本音を叶えたのです。
エマちゃんなりに、果林さんに真意を問う前に、まずは果林さんの心をぽかぽかにしなきゃ、という思いがあったのでしょう。


そして、ジオ・コスモスの前で、果林さんにアンケート用紙を渡して、「スクールアイドル」に興味があることをどうして隠していたのか、理由を尋ねます。
心をぽかぽかにするスクールアイドルになりたくて、スイスから来日したエマちゃんにとって、一番最初に出会ってずっと応援してくれた友達。
同好会が廃部になりそうなときも、果林さんが積極的に動いてくれたし、復活後は(第4話でもわかるように)「エマの悲しむ顔がみたくないから」とサポートまでしてくれた親友。
その親友が自分に心を許してくれない部分がある
まだまだ自分の知らない果林さんがいる
だからこそもっと果林さんの本当の気持ちを知って、心の底から果林さんと笑いあえるようになりたい
そんな彼女のひたむきさが強く感じられます。


その後のシーンで、果林さんとエマちゃんの間にあった床の線がなくなります
これは、エマちゃんの思いを受け取り、果林さんの心の壁が解放されたという暗示。
果林さんは、エマちゃんの説得によって、自分の心にしまい込んでいた本当の気持ちを吐露します。


同好会を手伝うようになり、みんなで1つのことに向かって悩んだり、言い合いしたり、笑ったりすることが楽しかったこと。
そして、同好会に入りたい、スクールアイドルをやってみたいという思いが、心の中に生まれていたこと。
でも、朝香果林はクールで格好つけて大人ぶっている、というキャラがある
だから、今更同好会に入部するなんてことはできないのだ、と。


そんな果林さんをエマちゃんは後ろからハグします。
「クールで格好つけて大人ぶっている」果林さんも「同好会で笑顔でスクールアイドルをやっている」果林さんも、笑顔でいることが一番なのだと。
だから、もっと果林さんの気持ちを聞かせてほしい、いろんな果林ちゃんを見せてほしい
エマちゃんはその気持ちを果林さんにぶつけるために、自分のステージを見せるのでした。

 

やりたいと思った時から、きっともう始まっている


エマちゃんの曲『La Bella Patria』。
イタリア語で「美しいふるさと」という意味があります。
スイスにいる家族に向けて、そしてスイスという美しい故郷に向けて、不安なことも多いけど、みんなと一緒にスクールアイドルとして羽ばたいていくんだという決意の歌です。
ここで重要なのは、これまでの劇中歌とは違って、この歌は「大勢のみんな」に向けてではなく「果林ちゃん」に向けられた歌だということです。


エマちゃんと同じく、果林さんも家族とは離れ、虹ヶ咲学園に入学し寮生活を送っています。
エマちゃんは日本でスクールアイドルになるためにスイスから、果林さんは東京でモデルになるために八丈島から、それぞれ虹ヶ咲学園にやってきました。
(果林さんは八丈島出身という設定はスクスタでの設定なので、アニメ媒体で引用するのは違うかもしれませんが……)
ちなみに、日本からスイスまでは飛行機で片道約15時間かかりますが、実は東京から八丈島までは船で片道約10時間かかります。
2人とも気軽に帰れる距離ではありません。


そんな異郷の地でともに親友となった2人。
それぞれが目指すべき目標があり、違った夢を持っていました。
しかし果林さんは、エマちゃんたち同好会の様子を見て、モデルだけじゃなくてスクールアイドルもやってみたいという気持ちが生まれます。
でも、「モデル」というクールでかっこいいキャラとは対極にある「アイドル」に、自分のキャラは合わないのではないか。
この「カセ」が彼女自身を縛り付けて、本当にやってみたいことから目を背けさせていたのでしょう。


だから、本当の気持ちを知ることができたエマちゃんは、自分の「決意の歌」を「果林ちゃん」だけに披露したのです。
PVをみてもわかるように、この曲の幕は閉まったまま
つまり、この舞台に一緒に立っている「果林ちゃん」にだけに見せているのです。
多くの人の心をぽかぽかにする前に、まずは目の前で「カセ」に縛られている「果林ちゃん」の心を温めてあげたいというエマちゃんの気持ちが伝わってきます。


大切な親友に向けた、自分の「決意の歌」。
異郷で目標に向かって走ってきたエマちゃんだからこそ、同じく異郷で新しく生まれた夢を追うことに躊躇する果林さんの心に響き、彼女を縛り付けている「カセ」から解放させることに成功したのです。
こういった理由から、果林さんを「カセ」から解放するのは、エマちゃん以外できなかったのだと、個人的には思っています。
確かに、エマちゃんのお当番回なのに果林さんの加入回みたいになっているという意見も最もですが、エマちゃんの博愛主義的なスクールアイドル像の一端を垣間見せるストーリーにするには果林さんの加入エピソードを混ぜる必要があったのかと……。
(クリエイターさんたちも悩んだんだろうなと思います)


そのステージをみた果林さん。
やりたいと思った時から、きっともう始まっているんだと思う」というエマちゃんの後押しもあって、果林さんは同好会へ入部することを決めます。
騒がしいところは苦手、雑誌モデルの仕事があるや自身のキャラのイメージを理由に断っていると一人でクールなくだらないと思っていた果林さんはもういません。
彼女はエマちゃんと共に、同好会の一員として、新たな一歩を踏み出したのでした。

 

『虹ヶ咲』にも流れる「ラブライブ」の「血」


余談になりますが、私はこのエマちゃんの言葉を聞いて、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』はやっぱり「ラブライブ」だなあと思いました。
この「カセ」に縛られて自分の本当にやりたいことに踏み出す勇気がない、けれど仲間からのアドバイスや後押しで、自分のやってみたことに飛び込む勇気を得る、という構図は、無印『ラブライブ!』の第8話を思い起こします
絵里ちゃんが「今更私がアイドルやりたいなんて言えると思う?」と意地になってμ'sに入らなかったときに、μ'sのみんなが受け入れてくれたから、彼女はスクールアイドルとしての一歩を踏み出すことができましたね。


「やってみたい」と言えない人がいるならば、「まずはやりたいならやってみるべき」「考える前に走ってしまえ」と背中を押してあげる
というのは「ラブライブ」シリーズの根幹に流れているいくつもの「血」のひとつです。
エマちゃんのこのセリフから、この「血」がやっぱり『虹ヶ咲』にも流れていることを確信することができました。
(まあこのテーマは「ラブライブ!」シリーズに限った話ではないので、これをもって虹ヶ咲は所詮外伝扱いだ、という意見に反論できないのが、虹ファンとしては悲しいところ)


人は、何かを始めることに対して、理由を求めたがります。
そして、今回の果林さんのように、理由を求めようとして、マイナスな理由ばかりが思い浮かんでしまって、並べた理由が体のいい言い訳になりさがって、結局やらない、踏み出せない、なんていう経験はだれしもあるのではないでしょうか。
でも、それで本当にやりたいことができない、なんて、勿体ない気がしますね。
ましてや「スクールアイドル」のように、学生の間でしかなれない、「今しかできないもの」であるなら尚更です
やってみないとわからないことなんて、この世の中にいっぱいあるのですから。
理由なんて関係ないでしょう、理由を求める暇があれば挑戦してみなさいよ、という「熱い思い」が、現代を生きる私たちに必要な気がしました。
その「熱い思い」が、きっと私たちの心をぽかぽかにしてくれるに違いありません。


というわけで、第5話の振り返りでした。
次回は璃奈ちゃんのお当番回。
こちらも振り返りがいのあるエピソードとなっていますので、記事を書くのが楽しみです。
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございました!


【ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】第5話「今しかできないことを」
脚本:伊藤睦美
演出:横手颯太


「相良茉優のFUN!FAN!FACTORY」に入る。

2021-05-15 09:31:00 | オタクな日記

5chのダイマに負けて、OPENRECの「相良茉優のFUN!FAN!FACTORY」のサブスクに登録したのでさらっと感想を書いておきます。

相良茉優のFUN!FAN!FACTORY | OPENREC.tv (オープンレック)

相良茉優のFUN!FAN!FACTORY | OPENREC.tv (オープンレック)

毎週月曜日配信の相良茉優がファンと一緒に楽しいことを作っていく番組です! 番組推奨ハッシュタグ「#さがらFFF」 是非ハッシュタグを付けて番組や相良茉優について呟いて...

OPENREC.tv

 

 

この番組では、毎週月曜日に1hの生放送を実施しています。
しかし、ここ最近は放送時間が3h近くになっていて、無料枠でゲーム配信などもやっていて、実質、相良のFCとなっています。

気になる料金ですが、サブスクはA席、S席、SS席の3種類があります。
一番上のSS席だと視聴者参加型企画に参加できる権利があるが、月額2200円というお値段。

ガチ恋はSS席がおすすめ。
声優とあんなに長い時間話せるってすごいし、なかなか無いと思うので。

自分はとりあえず一番安いA席、月額550円のプランにしています。

さて、この番組は、ラブライブの冠番組ではないので、相良は​かなりあけっぴろげにいろんなことを言っています
虹ヶ咲だけを追っている人たちからすれば非常に面白いと思うので、少しおすすめ理由を書いておきます。

まず、相良自身がμ’sのことりちゃんのファンで、自身もそういったライブに現地参戦していた生粋のオタクだからこそ、彼女なりのポリシーが強く出ていると思いました。
彼女がただのゲーム配信を有料枠にしないのも、彼女のオタクとしての強いポリシーを感じます。
(そういうので金をとるのは何か違うと思っているのかも)
ちなみに、この間バイオの無料配信を2日にわたって実施、2回の配信で合計13時間を超えています。

また、代表作のかすかすとは違って、全然ぶりっ子していません。
むしろ言葉遣いが悪いを通り越している感じがするので、いい意味でアイドルっぽくない。
むしろオタクの皮をかぶったおっさんの気があります
イメージが崩れるのを恐れる人は、絶対にみないほうがよいです。

しかし、自分だけでなく、他のメンバーを含めたライブの裏話や、彼女がどんな思いでかすかすと向き合っているかなどを550円で知ることができるのは、虹ファンとしてはうれしいところです。
元がとれるのは間違いありません。

気を付けるべき点は、まず入会方法。
アプリから入会すると、よくわからないがシステム利用料をとられて月額700円近くになります。
なので、ブラウザからの入会が推奨されています。

また、OPENRECの無料会員は、一日に2個までしか、過去の動画を見られません。
そのため、FFFでおすすめの回について、5chで情報収集し、下記に列挙しました。
まだ全部見切れていませんが、これからチェックしていこうかなと思います。

・#4
 詳細は書いていなかったけど、何がすすめられた。

・#9
 年末忘年会。
 2ndライブ以降の話がきける。
 相良は、2ndライブの「無敵級」で大失敗しているので、その心境を聞くことができる。

・#20
 シャッフルフェスの話がきける。
 相良は、せつ菜の「CHASE!」を披露して、評判が非常に良かった。

・#27
 ついこの間配信。3rdライブの話が聞ける。
 2ndライブの「無敵級」に再挑戦。見事に成功をおさめ、泣きながら感想を語った。
 長いので、時間も転記しておく。
  20:41(再生時間40:40)~、と、21:30(再生時間1:31:00)~
 ※ただ、マネージャーさんより詳しい話をtwitterやブログに書かないというお約束をしてのお話だったので
  どうしても聞きたい人はサブスクに入る必要がある。

・バイオ8の配信
 こちらでも3rdの話題があったので、時間を転記しておく。
  3:43(再生時間4:54:30)~、と、4:39(再生時間5:50:44)~

相良FFFのダイマ記事でした。