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今回レビューするX-MENは次のArc(一連の話)までの幕間(fill-in)。X-MENの分隊はアラスカ州Merle(架空の町)のミュータント殺しロボ製造工場に拠点を移した。その経緯が明らかにされた。
筋書をJed MacKay 、画をNetho Diaz、インクをSean Pasonsが担当。添付画像は、X-MEN 6号のものを採用。今回お休みのRyan Stegmanの作品。本編にも登場するミュータントを名乗る少女とMAGIK、TEMPERの図。迫力がある。
粗筋をサラッとお浚い。X-MENの拠点の前には、ミュータントの存在を否定するグループがデモを行っていた。X-MENの一人TEMPERは参加者の中の少女が助けを求めていることに気付く。彼女とテレポートを仕えるMAGIKが彼女を保護。過去のミュータント殺しロボSentinelの暴走の秘密を語った。
次に気に入ったシーン、台詞を紹介。助けを求めた少女の使った手話。英語の手話I love you,もしくは、メタル界隈のthe sign of hornsを下に向けたもの。ミュータントのMを表すことから、ミュータントであることを示すサインらしい。これいつからそうなったんだ?と思いながらもカッチョ良いじゃん。
前段でPiperを保護することで未成年誘拐の罪に問われるかもしれないことを仄めかした後、バス扱いされたことにちょっとお冠なMAGIKの台詞。”As I am merely a beautiful, charming bus, the decision (少女を保護というより攫うかどうか)is yours Idie (TEMPERの本名).” 相手に対する皮肉あり、そして本当は自分自信も乗り気なことも感じられる台詞はアメリカらしい。今回のMAGIKの年齢の設定はまだ10代なのかな。Diazが少女らしく描いていて好感が持てる。
7号ではアラスカでX-MENを再結成する前のCYCLOPSとMagnetoの会話は結構知的で面白い。MAGNETOのCYCLOPSに対する皮肉。”I had thought that CYCLOPS always had a plan.” この時点で彼には計画はなかったことを示している。ビールを呑んで彼の別荘の前に建てられたミュータント殺しロボ工場を見て過ごしていた。
さて、新生X-MEN 3号でCYCLOPSが何かの病気にかかっているシーンの謎が今回詳らかとなった。MAGNETOも同じように罹患している。彼ら二人とも何回も死んでミュータント島Krakoaの技術で複数回生き返っている。クローン技術の結果による疾患のようだ。”Resurrection-Linked-Degenerative Sickness”というらしい。何度もこのことをブログに書いているが、このヒーローが生き返るという設定はおぞましい。しかし、その結果体調に異変が発生するという次の展開は興味深いな。