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庭木の剪定の心得

樹木の剪定について、約12年間を振り返ってみて思うこと。
造園学校で1年間学び、実戦で約11年、最初の数年は先輩たちから教わり教わった通りにやってきた。その後、先輩がいなくなってからは学校の仲間たちと日本庭園巡り(京都の庭園巡りの旅や修学院離宮:下欄参照)、よい手本となるようなものを観て回った。
プロは凄いというか樹木によっては数百年というものがあり継続されてきているというのが予想外。数百年後の姿はある意味では”剪定の妙”といえる。この姿で共通していることは幹の部分がよく見え光がよく当たる。枝は間隔が広く枝ごとに独立し光がよく当たり、葉も同様で全てが光に当たるようになっている。これが数百年元気な姿を維持してこれた根本なのだと思う。

ここ数年は、いろいろと考えながらやってみました。特に、「木に登ってやる」タギョウショウの剪定(下欄参照)は木に優しく効果は大きい。
・早くてキレイ
中央部分の剪定の時、脚立での足場の確保が難しく、何度も調整し、剪定より脚立の調整に時間がかかる。登った時の足場は枝が多くそれ程問題にはならない。頭を出したところを中心にぐるりと剪定するので早くてきめ細かくキレイにできる。
・透けて見えるようになり、風通りがよく光がよく入る
中の枯れ枝や不要な枝がよく見え木目細かに剪定できる。やってみてビックリするほど枯れ枝や不要枝があり、これをとることで一回りスマートに、透けて見え、木に優しいと言える。
・真ん中の頭を出したところが穴ぼこにならないか
タギョウショウなので登ることは考えていなかったが、木が大きくなり一本だけ現実問題として12段の脚立でも対応できない状況となり登ることを検討してきた。実際やってみると中央の頭を出したところは終わった後大きなすき間ができますが、タギョウショウの枝は柔らかく元に戻してやるとほとんど問題はない。

心得として、庭木の剪定は「木に登ってやる」ことをお勧め。
これは脚立を使用しないということではなく、木に登ることができるほど大きくなったものは何れ脚立だけでは対処できなくなるので早めに登ってやるとよい。登ることにより、枝の混み具合がよくわかる。混んでいる枝はカット。登りやすくなった間隔が枝の混み具合の調整になる。これは体験によるもので個人差あり。
振り返ってみると、マツの木はいつも木に登ってやっていた。先輩たちから引き継いだものである。昔の人は全て木に登り剪定しそして素晴らしい姿を今に残している。木に登る原点に立ち返り、先ずは登ってみて、木に何が必要な枝で何が不要な枝か問うてみるとよい。おそらくこの繰り返しで育ててきたのではないかと思う。


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