大相撲秋場所 上位陣総崩れで、ますます面白くなってきた。

大相撲秋場所9日目。

まだ中盤戦なんですが、
すでに横綱・大関は総崩れ状態で、
一番いい成績でも大関・貴景勝の6勝3敗。
以下、横綱・照ノ富士が5勝4敗、大関・御嶽海が3勝6敗、
そして大関・正代は1勝8敗と負け越し。

最近上位陣の崩れ方がすごくて、
よく記事でも「こんなのかつて、見たことがない・・・・」
なんて書いていたりしたのですが、
今場所はもうその極みという感じですね。

関脇・小結陣も、
この機に乗じて・・・・・と言うわけでは決してなく、
関脇・若隆景と小結・霧馬山が3敗で粘っているのみで、
そのほかは負けが先行している今場所。

う～ん、
なんと言ったらいいのでしょうか。

今場所もほぼ「平幕優勝」が見えてきたってことで、
平幕の力士の戦いに興味は移っちゃっています。
果たしてこれでいいのかなあ・・・・・・・大相撲。

優勝争いの先頭に立つのは、
前頭8枚目の北勝富士。
なんと初日から9連勝。

一昨日あたりから少し意識過剰になっているという姿が見え隠れしていますが、
気合の入り方は一番。
彼の特徴でもある時間での仕切りの時に行う闘牛が相手に向かう時のような足の踏み鳴らし、
ますます力強くなっている気がしています。

彼の場合、
リズムをつかむと連勝、というのはこれまでもあったところで、
この9連勝はあまり驚くようなことではないかもしれませんね。
なにしろ、
実力的には十分に三役格なだけに、
下位との対戦での連勝はある意味織り込み済みなことではあります。

さて、
これからの6日間は、
上位との対戦が組まれるはず。

ここを乗り切って「初優勝」に輝くかどうか、
彼の本当の実力が試される時です。

そう何度も優勝のチャンスって、
めぐってくるものではありません。

頑張ってそのチャンス、
その手でつかんでほしいですね。

1敗で追うのは、
37歳の鉄人、玉鷲。
その若さ溢れる突進にますます磨きがかかり、
今場所はすでに1横綱、2大関、2関脇を破り8勝1敗。
今後予想される対戦相手を見ると、
北勝富士よりも有利かもしれません。

上位とは今日の御嶽海、そして霧馬山を残すのみ。
しかし下位陣にいい力士がたんまりいますから、
わからないですけどね。
今日の御嶽海に勝つと、
視界はグッと開けてきそうです。

2敗には4枚目の高安、10枚目の錦富士、14枚目の千代翔馬が並びます。
彼らにも十分にチャンスありの場所です。
錦富士や千代翔馬、
果たして10日目以降、どんな当てられ方をするのかな？

3敗にもわずかにチャンスありとは見ますが、
貴景勝にはチャンスはないような気がします。
まあ、元気ではないですからね。

3敗では関脇の若隆景が初日から3連敗のあと6連勝。
ようやく彼の実力が出てきました。
しかしこれからずっと上位戦です。
もうひとつも落とせない状況なので、
果たして連戦連勝と行くのかどうか。

同じく3敗で並ぶのは小結の霧馬山。
このところグッと力を付けてきたこの若き気鋭。
すでに3大関は全員撃破し、
残る上位との対戦は逸ノ城戦を残すのみ。

ひょっとすると、ひょっとしますね。。
まずは二けた勝って来場所の関脇を手中に収め、
落ち着いて優勝を狙っていきたいものです。

東の前頭筆頭で6勝3敗は元気者の翔猿。
今場所は絶好調で、
前半の横綱・大関戦を2勝2敗で乗り切ると、
その後も厳しい相手に対して勝ちを重ねてこの成績。

こちらもまずは勝ち越して来場所の初の三役を決めたのち、
優勝争いにかかわっていれば参戦してくるという感じでしょう。

西3枚目の宇良も元気。
照ノ富士、正代、豊昇龍らに勝って6勝3敗は見事。
二けた勝てば三役も見えてくる番付です。
土俵を盛り上げているという事で言えば、
翔猿、翠富士と並びこの宇良が一番。
館内の大歓声が、それを裏付けていますね。

まあ今場所、
とにかく平幕の力士が好調で、
前半戦から目が離せない面白い土俵が続いています。

さて、
優勝は誰の手に？

北勝富士？玉鷲？
それとも高安？
はたまた翔猿？まさかの宇良？
あるいは若隆景、霧馬山の役力士？

混沌として参りました、今年の秋場所。

上位陣の弱さにモノ言いたい気持ちはあるけれど、
こんなに面白いんじゃ、
それもいいかもと思ってしまいます。

日曜日に笑顔を見せるのは、
果たして誰でしょう。